2017年3月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年5月号

『まんがタイムスペシャル』2017年5月号、昨日の続きです。

『お役所忍務のススメ』、これ、いい話だった。もうすこししたら町の大きなお祭り、新月祭がやってきます。忍者祭り。忍者ファンにとっては心待ちにする、そんなイベントなのだけれど、担当する市職員、忍者課にとってはこりゃもう大騒ぎ。これ、なにがいいといっても、新人しのぶでありますよ。去年まではお祭りを楽しみにしている一ファンだった彼女が、今年はそのお祭りを準備する側の立場になって、その忙しさ、大変さを知るというんですね。知ることで変わる印象。けれど、それでいいんだって先輩もいってくれて、イベントを行う立場の人間は、その大変さ、苦労、努力を見せないのも仕事のうちなんだって、うおお、これ名言じゃん! 縁の下の力持ちならぬ床下の忍者って、ここにこうやって忍者を忍び込ませるのは、忍者課ならではかも知れませんね。イベント準備、楽しみに思う気持ち、それがあって、けれどかつてははやくお祭りがきて欲しい、そう思ってたのは今は逆。ええ、仕事する人の意識というのもよくよく表現されて、ピリリと効いていましたよ。

『まちがいだらけの恋愛道場』、最高ですよ。マサスケの職場にやってきた新人、相原さなさんが大変です。ものすごい美人。とてもお洒落。それでもう恋に落ちたなんていうマサスケのチョロさがあれば、芝ちゃん、圭介の辛辣な暴言連発も小気味よい。しかし、今回なにが面白いって、その美人さんの言動、それが芝ちゃんにかぶるっていうところ。あ、これ、そういうこと? そう思いながら読み進めていったら、さすがのマサスケも感付いていて、もうこの展開最高でした。しかも芝ちゃんと同担どころか知り合いだったんじゃねーかー! 今回のエピソードで学ぶところがあるとすれば、女性のいう無趣味は、お前に教えるプライベートはねぇ!! でしょう。ええ、学びました。学びましたとも。しかし、最後の相原さん、かっこよかった。ええ、この漫画、大好きです。

『アテナの初恋』、これ、ぞくっときましたね。仕事の合間、ハーブティーで一息いれましょう。なるほどアテナはミントティーが好き。男連中には評判悪いんだけど、そんな中、これが一番好きといってくれる男性がいた。この人とアテナの交流があって、しかしこれどういうラストを迎えるか。うおお、その男性の仕えていたのがペルセポネ。ペルセポネとミントの関係。さらには男性のぽろっとこぼした失言とその果て! この漫画、神話を扱っているんだ、ギリシャ神話の神々の話なんだって改めて思わされました。本当に、怖ろしさ感じさせる、そんな瞬間。切ないラストでした。

メェ〜探偵フワロ』、面白かった。これ、子育ての実感みたいなのこもってない? フワロ氏に預けられた女の子の話。リスの女の子、リズちゃん。おとなしくって、寡黙で、フワロ氏いろいろ話しかけたりするんだけど、なにが受けるのかわからない。アーサーの時とは違うなあ、昔を思い出しながら戸惑ってるフワロ氏ですよ。フワロ氏は少年の心を持ってるんだなあ。そう思わされたエピソードでもあります。リズが全然ついてこないのね。それでちまちまお花つみしてって、この落差。ほんと、面白い。微笑ましい。で、リズにはアーサーもあかん。ママがいなくて寂しさに泣きだしたこの子をね、ミスレモンがなだめるの。ああ、お上手だ。ほんと、素敵お姉さん。そして最後のリズの笑顔、最高。ママと手をつないで、めちゃくちゃ嬉しそう! ほっぺた、真っ赤じゃん! そして嬉しいお手紙、さっきまで女の子は気疲れするとかいってたフワロ氏、一発で陥落! あー、本当に面白い。最高でした。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第5号(2017年5月号)

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