『1-2-Switch』、遊んでみましたよ。とりあえずひととおり。ざーっと駆け足で体験するみたいな遊び方になってしまったのですが、それでも午後は全部『1-2-Switch』みたいな具合になって、やっぱりこのゲームは大人同士で遊ぶんじゃなく、子供もまじえて大勢で遊ぶのがよいのだと実感させられることとなりました。たとえば長期休暇中とか盆暮れとかで複数家族が集まった時に大活躍! みたいなゲームだと思ったのですね。
このゲームを買った理由は、それこそもう単純なもので、Switchというハードの特性をひととおり体験できる一種の技術デモだと思ったからであります。Joy-Conに搭載されている各種センサーにHD振動といった売り、目玉を、これでもかと活用してくるソフトはおそらくこれが最初にして最後であろう。大食いコンテストで使われているモーションIRカメラとか、本当に今後使われることなどあるだろうか。またHD振動も、振動自体は様々なゲームで活用されるでしょうが、手の中で小さなボールが複数個、コロコロと転がるみたいな繊細な使われ方は、これが最後かも知れない。せっかく手にいれた新ハード。そこに機能があるというのなら、きちんと体験しておきたい。そう思った私には『1-2-Switch』を買わないという選択はなかったのでした。
遊んでみて、わかりやすいものとわかりにくいものがあるなという感じです。目玉のひとつだろうピンポンは、うまいことラリーが続けば面白くもなろうのに、タイミングがあわないとサーブを拾えずに終わったりするんですね。反面、わかりやすくて逆に長く遊べないと思ったのが真剣白刃取り。これ、かけひき頑張ってもどうしても取られてしまうし、取れてしまう。勝負つかなくって終わらないんですね。
困ったのはゴリラでした。リズムにあわせてウッホッホー、ってドラミングの真似をするゲームなんですが、胸を叩くと危険でしょう? だから胸を叩いていると判断されたら、胸を叩かないでねってストップさせられちゃう。それが叩いてないのに出る。あれー、なんでだろう。動きがはやすぎるからなのかなあ。それで、ゆっくりめに動くように気をつけてみてもまだやっぱり注意されて、これ、ちょっとどうしたらいいかわからない。そんな具合に、どうにも遊びづらいのもあったのですね。
HD振動をもっともわかりやすく体験できるのはカウントボールだと思います。これ、すごかった。手の中のJoy-Con、その中であたかもボールが転がって、小箱のはしっこにコツンと当たる。ボールとボールが当たる感触よりも、転がっている感触、こちらの方がすごいと思わされましたね。ほんと、この感触、再現性を使ったゲーム、どれだけ出るかわからないけど、いろいろ出てきたら面白くなったりしないかなあ。
どのゲームも基本的にシンプルで、一部をのぞき5歳児でも遊べる、しかも5歳児でも大人に勝てる可能性があるっていうのは素直に素晴しいなと思います。普通、対戦要素のあるゲームだと、それまでゲームに触れてきた時間、経験の多い方が有利でしょう。ですが、これらミニゲームはそうしたゲーマーのアドバンテージが薄く、それこそゲームはこれがはじめてみたいな人でも、ちょっと遊んで慣れれば、普通にハンデなしで対決できるようになりますからね。ゲーム体験の浅い人でも普通に遊べるのは、ミニゲームが具体的な遊び、動作、モノをモチーフにしているからというのもあるでしょう。ピンポンでも野球でも、ボクシングでもガンマンでも、それがどういう動作であるか、ゲームではなく一般的知識で理解できるようなっている。Joy-Conも、ボタンやスティックを使ってあれこれ細かく操作するのではなく、手に持って動かし、振って操作する、身体の動作とゲームの操作がうまく結び付いている。ゆえに、すんなりと遊びに入っていけるようになっているのはうまいと思いました。
さて、うちで一番人気のゲームはといいますと、それは断然ソーダですよ。もうめちゃくちゃ単純。Joy-Conをソーダの入ったビンに見立てて、振る、振る、振りすぎるとポンッと栓が抜ける。それだけのゲーム。振る時の感触、これがうまい。それで、ソーダが臨界に近くなってくると、細かい泡がビンの中でシュワシュワいいはじめて、あ、そろそろヤバいってわかるようになってる。このシンプルさ、わかりやすさ。子供から年寄りまで、大人数で遊べて面白い。時間もかからず、栓が抜けたら負けにしてもいいし、勝ちにしてもいいし、負けたら罰ゲームみたいにしてもいい。このゲームを起点として、さらなる広がり、遊び、面白さを作り出せる可能性がるんですね。ええ、これ、素晴しいゲームでした。
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