『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号、昨日の続きです。
『魔法使いロゼの佐渡ライフ』
ときこを訪れた紗菜。とんでもなく緊張してしまっているのですが、ときこの用を聞かされてそれどころではなくなってしまった? ロゼについて聞かれたんですね。この世界の人間じゃないでしょう。必死でごまかそうとする紗菜ですが、まったくといっていいほどごまかせてない。
月渚から聞かされているという秘密も明かされて、紗菜も観念してロゼが異世界からきたことを白状したのですが、ここにさらなるときこからの情報曝露です。佐渡と異世界の関係が示唆される本の存在。かつて流刑地であった佐渡は、異世界からの流刑地でもあった。同じ言葉を使いながらも、現代日本についてまるでしらない月渚との出会いで、異世界の存在を確信するときこと、そしてふたりの来歴に対する疑い。
これは、今の佐渡が流刑地ではないように、ロゼも月渚も罪人ではないということが判明するんじゃないかと予想するのですけれど、それ以上に気になるのが、紗菜の不調と肩にあらわれた痣。ああ、これまでそこまで深刻なことのなかったこの漫画。これからは深刻の度合いを高めていくという予告なのでありましょうか。
『しゅがー・みーつ・がーる!』
美都の妹、幸町が本格的に登場してきましたよ。姉、美都の様子に不審を抱く幸町。忙しそうにしているのに、楽しそうだし疲れてる感じでもないし。はたしてなにを隠しているのだろう!
ここで本格的に幸町が美都の周辺をかぎまわるのかと思ったら、そういうはしたないことはなさらないのですね。むしろ姉の労を軽減しようとしているようにも思われて、中等部高等部の合同交流会では、中等部の実行委員長を買って出て、それは姉の力になろうとして!? だとしたら、いい妹さんだなあ。
しかし幸町さん、いろいろ張り切ってらっしゃる。その雰囲気から怖れられるカンナにも物怖じすることなくいろいろ申し出て、いやここは幸町の勇み足だったんですけどね。でもこうして迷惑かけた幸町のこと、その金髪の先輩は助けてくれた! ああ、これときめきポイントですか? 王子様ポイント獲得ですか、カンナさん?
さらにはカンナ、空腹の美都をも救って、さらなる王子様ポイントゲット。しかし、そこからの接近を幸町に見られて、さあ大変。これ、幸町に誤解されたのでは!? ふたりはつきあってる!? 姉様が私の恋敵!?
なのかどうかはわかりませんが、ちょいと面白くなってきそうな展開です。
『ウクレア!』
これまでずっと描かれてきた空子の素直な性格、誘われたり促されたりしたら断らず受け入れちゃう定番展開は、今日のこの日のために積み重ねられてきたものだったのですね。
ウクレレライブ、次こそはお客さんを楽しませるんだと、練習にも余念のない空子です。少しずつステップアップしていく舞帆の演奏を活かすために、自分と空子が歌えばいい。灯火の発案に空子も新たな境地に踏み出していくのです。
より魅せるステージにするために、アレンジにも余念がない。こうした皆の努力、がんばりがさあ実を結ぶかと思われたそのとき、空子が発熱。なんと38度を超える熱を出してしまって、でもこれ本人は気づいてないよね? あまりにもいつもどおりの空子の異変を即座に見抜いた姉の愛。実際、姉、空美は妹大好きお姉さんだったわけですが、言葉少なの空子のちょっとした振る舞い応答の変化から、その気持ちを深く知る。
それを深く知ることのできる姉だからこそ、なにを置いても譲れない妹の思いに応えようと思ったのでしょう。空子の身代りとして家に残り、妹をウクレレ部の皆のもとへと送り出したのですね。
空子の寝室には、空子を見舞った皆のお見舞い。それが律儀に、全部口がつけられていて、ああ皆の気持ちに応えたい空子の思いと、皆の心遣いを受け取ろうとしたこの子のいじらしさがあらわれているようで、小さいコマながら染み入るものありました。
しかしお姉さんは心配ですね。かわいい妹になにかあったらどうしよう。でもなんでも肯定する妹の、めずらしく自分の我を通そうとしたこの局面。ないがしろにはできなかった。そうした姉の思いにもまた揺さぶられるのでした。
- 『まんがタイムきららフォワード』第18巻第9号(2024年9月号)
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