2022年9月17日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年11月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年11月号、昨日の続きです。

『リリカお嬢様に振り回される!』

お嬢様! 振り回すのは永野だけになさいまし! いえね、今回のスマホゲームでの振る舞いですよ。お嬢様ってところがリリカに刺さったんだろうとは思うんですが、プレイヤー同士の協力プレイが必要になるゲームはリリカお嬢様には向かない。いや、ほんと、リリカの社会性というものを本気で心配したくなる、そんなエピソードでありましたよ。

リリカ自身は本当は悪い子じゃないんですよ。といいたいところだけど、人っていうのはその振る舞いで評価されるものだから、困ったプレイヤー、有害なプレイヤーと評価されてしまうのは、まあ自業自得、しかたないよなあ。しかしこれ、ネットにプレイヤーネーム入りで晒されるレベルの行動ですよ。きっとリリカのキャラ、†凛々禍†の名前はネットで、あるいはプレイヤー間でそこそこ知れ渡ってしまってると思う。ほんと、結構な数のアンチがいるんじゃないかなあ。

とか思って心配していたらですよ、そうか今はネットに晒すだけじゃなくて、規約違反からのBANがあるのか! そうか、そうだよな、BANの可能性は考えてなかった。いやもうビビりたおす展開でした。

これ、ガチャを引く前にBANしてもらえていたらねえ。というか、†凛々禍†の言動に嫌気さして退室したきららんさん、この人ひとりの通報だけでBANにはならんよね。いやほんと、†凛々禍†被害者の会とかありそう。そんでもって、通報も結構な数が積み上がっていたんじゃないかなと思われるこの展開。

いやあ、リリカお嬢様、社会性を、社会性を最低限でいいから身におつけあそばして……。

リリカ、内弁慶の印象あったんですが、とか考えながらふと思い出したのですが、ネット弁慶って言葉もありましたね! ほんとこの子はただ寂しかったりするだけなんだけどな。満たされない気持ちをもてあましてしまってるだけなんだけどなあ。とは思うけれど、でも人はその振る舞いで評価されるものですから……。

いやもう、なんともいえないおそろしい話でした。

『瑠東さんには敵いません!』

もう今回のふたり、愛の告白合戦だったのでは!?

和村がいきたい場所に連れていってほしいといっていた瑠東。ところが和村は瑠東が喜ぶだろう場所を考えて、水族館を選んでくれて、その気持ちが嬉しくないわけではないのか。ただ、自分だけが楽しいのは不公平だと思っているんだ。自分優先ではなく、和村の気持ち優先で動いてほしかったんだ。

そうか、瑠東が抱えていた気持ちというのは、いうならば負い目だったのですね。

でもそれで瑠東と一緒にいるだけで嬉しいと、思うところをありのまま伝えざるをえなくなった和村ですよ。人前でね、誤解を招きそうな言動発して、一旦は嘘ついてごまかしちゃうんですけど、それ、それが和村ちゃんの悪いところ! と思ったら、即ちゃんとフォローしましたね。よかった! ええ、和村が瑠東が好き、大大大好きってことでいいではないですか。

瑠東の語る、自分が抱えている欠点。それゆえの求められる以上にやりすぎてしまうというの、わかる気がします。私は優等生にはなれないけれど、瑠東のいう察せないゆえに加減なく突き進んでしまう性質は自分にもあって、ただ私の場合限界がくればおのずとそこで止まらざるをえない。ところが瑠東はそのポテンシャルがゆえに、止まることなく目標達成してしまうのか。その結果、本来の自分とはかけ離れた優等生キャラになってしまって、それが瑠東をまた縛るハメになってしまったのだとしたら、瑠東は不憫でありますね。

そんな瑠東の思いを知れば、和村という存在のかけがえなさ。さらにはもっと瑠東のことを知っておきたいといってくれる言葉のありがたみたるや。本当にどれほどに嬉しいものだったのでしょうね。

今回の水族館は、ちょっとぶつかるところもあったけれど、ふたりのより一層に近づくことのできた、そんな機会になりました。ええ、もっと仲良く、もっと好きになっていくといいです。

『こみっくがーるず』

かおすの父ちゃん、イラストに挑戦するんだ!

かおすの挑戦、オリジナル作品でのゲスト掲載、第1話の反響が出ましたよ。寮のみんな、漫画家仲間からは好評。おもしろいといわれるのはいいけど、意味のわからないオチとかなくてさみしいっていうのは微妙な気分にさせられるものありますね! 家族からも好評。いや、家族の反応はある程度予測できましたよね。編沢さんからも手応えありといってもらえて、そしてですよ、かおすに届いた手紙です。

そうか、家族以外からのファンレター、かおすにとってははじめてのものだったんだ。どうしてもネガティブになりがちなかおすが、勇気を出して手紙を読んでからのあの気持ちの揺れ動き。ああ、泣くほどに嬉しかったんだ。自分の描いたもの、表現したものが誰かに届く。好きといってもらえる。ただ送り出すだけでなく、ちゃんと受け止めてもらえてるという実感が得られたこと、それが言葉となって返ってきたこと。それはどんなにか励みになるものなのだろう。

かおすを見守ってきた編沢の思ったこと。これまでかおすが苦しんできたことを知ってるだけに、今のかおすの心情、深く思いいたるものありそうで、ここにもまた泣かされる思いです。

寮に帰ってからのかおすの行動。嬉しかったのはわかったけど、お手紙を大切に思ってるのもわかったけど、それにしても奇行一歩手前よ、かおすちゃん! と思ってからの、あの変貌。自分の漫画、第2話目に向けるかおす自身の意識が変わったんだ。ちゃんと受け止めてくれる誰かがいるという実感が、かおす自身の気持ちを変えたのか。もっと、より以上に、届けたいものがあるんだって、読んでくれる誰かがいると具体的に思えるだけで、こんなにも変われるものなんだ。

そしてかおすの挑戦、それが切り開いた自身の可能性。きっとむくわれる、きっとむくわれてほしい。これがかおすの掴みとる、最初の自信になってくれればいいと願います。

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