『まんがタイムきらら』2022年10月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。花名と果実、そしてたまての3人が、やたらと薄い服で揃っておしゃべりしてるのでしょうか。3人の中央にいる紫色のカメのぬいぐるみがちょっと謎、いい味を出しています。しかし3人、素直にパジャマパーティなんでしょう、色違いでリボンなんかつけましてね、そうしたところに仲良し感を出してくる。ええ、実際仲良しの3人です。
今月は新規ゲストが1本です。
『はやく猫になりたい』
学校帰り、神社に寄っては願掛けをしている咲良。毎日通って願い事をすると叶う、そんな噂を聞いての行動なのですが、その願掛けというのがまた独特といいましょうか。生まれ変わったら猫になりたいというのですね。
ちょっと個性的な咲良が同じく神社に通っている小学生とであって、話して、うちとけ……てはいないな。けれどこの子も咲良同様猫に生まれ変わりたいと願っていると知ってより一層の親近感。と思ったら、なんかちょっと違うんですね。咲良はあくまでも今生をまっとうしてからの生まれ変わりを夢見て、対してその子は今生への未練がないのか、はやく生まれ変わることを望んでいる。
似ているようで違った願い。また咲良をこばむこの子。うちとけるのはいつのことになりましょう。そのすれ違いやギャップの埋まっていくだろう行程にこそ見どころありそうです。
『それでは、ステキなセッションを。』
ライブ終了後、ロノから渡されたお助けアイテムで、これまで経験したことのないような演奏を繰り広げる是沢、一色、加島の3人。ロノの力で、世界中のミュージシャンの演奏が3人に流れ込んでくる。過去の演奏から今この時にもっともふさわしいものをチョイスして再現する。
ああ、ロノの力はいわばサンプリング能力なのですね。
過去の名演を自分のものとした一色に加島は、その高揚に身も心も委ねてすっかり力を出し切って、かと思ったら是沢ひとりは自分を失っておらず、それは是沢の目指しているものが過去の演奏の中には存在しない、自分にしか辿りつけない境地であるからこそというわけですか。
是沢の発言は、この漫画における重要なキーになっていきそうですね。他の誰でもない、ミュージシャン是沢芽依としてステージに立ちたい。その確固たる意思が導く是沢の音楽世界。独自であり続けようとする彼女に、てんちゃんはいかなるサポートをすることができるのか。
ロノが力を見せつけたからこそ、それを超えていくだろう彼女らの道のりはより魅力あるものになりそうです。
『けいおん!Shuffle』
今回は蘭花可愛い回だった! いや、蘭花はいつだって可愛いよ!
バスケ部との合同合宿に参加している軽音部。これを機会にもっと先輩と仲良くなるんだと意気込んでいる蘭花のふんすですよ。めちゃくちゃ可愛いな。けど紫からは睨み顔に見えちゃうんだ。こういうところ、この子の損しちゃうところだな。もう紫たちは大丈夫だろうけど、知らない人からは不機嫌とか怖いとか思われて誤解されちゃう。でもこうした不器用さゆえ生じるギャップがもうたまらない。
ええ今回もギャップ、赤面、その可愛さにやられまくりましたよ。
しかし蘭花さん、どんだけ不器用なの。先輩たちと仲良くなる作戦、紙に書いてまとめてきたんだ! しかもそれを落っことしちゃって、拾われちゃって、読み上げられちゃって、可愛いっていわれちゃって、しかも即バレする。
蘭花の気持ちを知った先輩たちとリサが共謀して、蘭花が皆と仲良くなれるためゲームを企画してくれるの。この、蘭花の愛され具合がまた素晴しいですよね。王様ゲームをやるっていうんですが、王様がことごとく蘭花に絡んでくんですよ。イカサマなんですが、おかげで蘭花は自分の好きなこと、興味あること、いろいろ話すきっかけができて、そして紫の決定打! 軽音部に入ってよかった? からの察して赤面蘭花さん!
ほんと、今回は蘭花さんめちゃくちゃ可愛い回。そして紫がいつになくお姉さんしていた、そんなエピソードでもありました。紫のそうそう見せない妖艶な笑み、素晴しかったです。
- 『まんがタイムきらら』第20巻第10号(2021年10月号)
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