『まんがタイム』2022年10月号、発売されました。表紙は『ローカル女子の遠吠え』。秋の味覚ですね、大きなカゴを担いで栗ひろいしているりん子がどーんと登場です。しかしこの人を見ていると、季節のイベント! というよりも、なにか仕事感出てくるというか、レクリエーションではない! そんな雰囲気ありますよね。対して楽しんでいる雰囲気が見て感じられるのが『花丸町の花むすび』、着ぐるみかぶって甘栗食べている花子。『秘密のお姉さん養成ノート』、オーバーオールが素朴によく似合ってる芋掘りしてる蛍。そして『この契約は恋まで届きますか?』、クールにブドウを食べている八千代さん。この人もクールなんですけど、りん子とは違うんですよね。その差異もまた面白いです。
今月は新規ゲストが1本です。
『幼女先生は大忙し!?』
すごいな、シチュエーションを成立させるために、細かいこと全部すっ飛ばした感ありますね。
子供になった夢を見た。と思っていたのに現実だった。保育士をしている本間律。後輩の柚庭円からもらったドリンクを飲んだら、まさかの子供に戻ってしまって、本田りりと名をかえて自分の働いているこども園に通うはめになっているというんですね。
子供になったものだから、大人だった頃とは勝手が違う。握力が足りない、そもそも不器用。髪も自分では結べなくて、こうしたところから子供たちの気持ちに思いをはせるところなどはとてもよかったです。
そして園では、ついつい出てしまう保育士としての行動。また、憧れの日ノ本晃先生と手を繋ぐことにもなって。こうした恋愛の要素もまた面白さに一味添えられているものと思われます。
『ローカル女子の遠吠え』
今回、すごかったな。なにがすごいって、富士山閉山の話題から始まったと思ったら、なんと水馬の策略にりん子が見事はめられる!
もう閉山したつもりで話してたりん子の完敗ですよね。五合目くらいならいく、もう閉山だから次の機会。そういってしまったのが運の尽き。閉山は今週だから、まだ少しだけ余裕があるのか! で、まさかの翌日すべり込み!?
水馬の行動力というか、富士山がからむとあの手この手、見境なくなる過激派っぷりが光っていました。
しかしそれでもね、しぶしぶ連れていかれてたりん子が、いざ山についてみるとテションあがって、楽しそうに富士山体験して、そして今回の目的地、宝永火口にて富士山の魅力に感動するまでにいたるってね! いやあ、よかったじゃないですかりん子さん! と思ったら、即座に水馬が見せる悪い顔!
あー、すっかりカタにハメられてしまいましたね、りん子さん! いやもう、水馬の策謀。相当なものでした。
『午前0時のおねだりごはん』
三元の誤解? 米沢と牛喰がつきあってるって思い込んでるの、まさかこんなにダイレクトに本人に聞きます!? びっくりしましたよ。牛喰ともっとイチャイチャしないのかって米沢にいっちゃって、米沢×牛喰は私の推しのカップリングだなんていっちゃって、置いてきぼりの米沢ですよ。
ほんと、びっくりしました。こんな展開のさせかたがあるとか予想もしなかった。しかし、三元、君は希望の星なのか。ええ、ええ、あなたのいうとおり、もっとふたりはイチャイチャすればいいんですよ!
三元の誤解と米沢の困惑、そして牛喰の思惑のいりまじってややこしさ膨らんでいった今回。もう三元の妄想はそのまま育つに任せておきましょう。で、問題は米沢と牛喰の意識のすれ違いですよ。あくまでも米沢はそうした関係には意識がゆき届いてなくて、対して牛喰はその気でありましょう! このギャップ! まあ、米沢が気づかないのはわかるよ? でもそれでデートに漕ぎ着けた牛喰、頑張ったのでは!?
まあ、これをデートと思っているのは牛喰ばかりかも知れないけれど、同じデートといっても、ふたりの思うところ、その食い違いがね埋まる日がくるものなのでしょうか。ええ、埋まればいいよね、とは思うけど、埋まる日はこない気がします。
牛喰、強く生きていけ!
『この契約は恋まで届きますか?』
八千代に連れられて妹さんにあいにいきます。その行き先は病院。妹さん、入院していたんですね。
そんな気はしていました。ずっと以前に八千代には秘密がある。どうも家族が入院ないししている、そんな風なこと感じさせる描写がありました。なのでてっきり母が病気がちとかなのかなと思っていたのですが、それが今回妹さんと明かされたわけですね。
妹さん、渚、思ったよりも明るくて元気な子だ! 野田を見て最初こそは驚いたけれど、手芸作家ののっちと聞いて一気にテンション上がる! 手芸作品見せられて大喜びに喜んだりね、こうした感情のストレートに表されるところ、姉とはちょっと違うんだなあ!
恋愛ごとについての感度、それもまた違うようですよ。八千代はその方面、まるでうといじゃないですか。対し渚は、姉が野田と話しているところを見て、なにか思うところあるみたいなんですよ。自分のためにいろいろ面倒見てくれる姉のこと、心配したりしてるんでしょうね。ただ素直に姉にはしあわせになってほしい、そんな気持ちがありそう。いずれにしても、野田にとっては心強い援軍となってくれるのではないかな。なんて思われた今回の出会いでした。
そして普段あまり見せない八千代の笑顔。そこに少しほっとさせられるものありまして、八千代にとって妹に応援したい気持ちをともに自作の手芸品を手渡せたこと、それがどんなにか大きなできごとであったかというのが伝わるようでした。
しかしほんと、今回野田は一歩前進といった感じでしたが、その思い、ここから恋まで届くにはまだもう少しかかりそうですね。ゆっくり見守っていきたい関係です。
- 『まんがタイム』第42巻第10号(2022年10月号)
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