2021年12月25日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年2月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年2月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、2022年寅年を意識した衣装がかっこいい? 虎Tシャツに虎手袋、虎耳の山下さんがどーんと登場ですよ。しかし似合ってるというか、虎Tのインパクトに負けてないのがまたすごい。なんか生き生きとしていますよね。『小森さんは断れない!』しゅりも虎セットなんですが、虎Tどころか虎縞ビキニで登場ですよ! 季節がえらいことに! 対して虎の着ぐるみパジャマ? あくびしている『らいか・デイズ』らいかがひとり可愛い路線であります。

今月は新規ゲストが1本です。

『葉山さんのまんがの泉』

漫画の持ち込みをしている女の子、葉山。人物をうまく表現できない、それが悩みなんですが、そんな彼女の前に現れたのが見目麗しいお嬢さん。同級生? いや、違う学校の子なのかな? 髪はブロンド? その子、泉に自分の漫画のモデルになってほしいと頼み込む葉山の必死さ。いや、それは逆効果になりそうな、と思ったら、泉、あまりの熱量に負けて協力してくれることになりましたよ。

泉、この人も漫画が嫌いではないんですね。好きな漫画は『魔法少女ゆめ』。周囲からは似合わない、さらにはキモいとまでいわれて、なかなか人と語りあえたりできてなかったんですね。それを今日はたまさか葉山と盛り上がることができて、その時見せた溌剌とした表情。それが葉山にもいい影響与えてくれたようです。

この出会いがきっかけで、葉山、自分の方向性、確立させることができたみたいですね。担当もついた、漫画でも一歩進むことができて、泉との出会い、いい刺激になったんですね。

『おしかけツインテール』

太った由利さん。いや、そんなにあんまり変わってないのでは? むしろ、なんかキラキラしてて、いつもより美しくってよ? いや、これ、開きなおりか。

太った理由、受験勉強しながらついついつまんじゃう甘いもの。美代おすすめのクッキーがまたおいしくて、どうにもとまらなかったというんですが、これ、夜更かしに勉強しないといけないっていうフラストレーションも手伝って、普段以上に食べちゃうんだろうなあ。悪いことに運動不足も加わってる?

その点、杏夏は立派ですよね。ちゃんと自省してる。息抜きも勉強合間のランニングっていうの、この子、すごいな、めっちゃストイックじゃん。いやもう、あまりに立派すぎるよ、かっこいいな。ランニングのスタイルもばっちりきまってますよ!

この太った騒動、花梨には関係ないのかな? この子はそのへん、ちゃんと自省できてそうだし。そう思っていたら、まさかのお母さん、美代おすすめのクッキー、買ってきちゃったか! しかもふた袋。ついつい食べすぎても大丈夫、続く二の矢があるからね、って、それあかんパターンや! しかも悪いことに秋の長雨、散歩に出ることもままならず、運動不足アンド母の供給する過剰気味のクッキー! いやもう、花梨さん、見事に素敵な開きなおりの境地に到達されました。いや、実に美しいですよ! 素敵ですよ!

『となりのフィギュア原型師』

斉藤氏、仕事に打ち込もうという時は激辛食でブーストするんだ! おお、それだけ万代寺もずの仕事に本気というのか。監修の厳しさで知られるイラストレーター。でも斉藤との相性はよさそうで、ちょっと上からマウントとってくるもずと、うまいこと受けながら、時に軽くやりかえしている斉藤という構図。それがなんかいいパートナー感出してて悪くないじゃんよ。

とか思っていたのが前回。今回はというと、なんと、もず氏が斉藤からの意見を自ら求めるまでに打ち解けているよ!? これ、代表に半藤ふたり一緒にデレた!? とかいってますけど、ダメダメ! そういうこといったらもず氏、意固地になっちゃいますよ!?

でもここからのふたりの共同作業、といいたいけど、なかなか共同作業にまで辿り着かないな。むしろ外野がわいわい介入してきちゃうせいで、全然話が進まなくて、工房メンバーどころか倉田までいるから、話、広がりすぎちゃう!

今回はもず氏受難の日なのでしょうか。半藤が作ったという夕飯、皆で食べることになるんですけど、まさかの激辛鍋! これ、斉藤のリクエストらしいけど、もず氏は辛いの苦手なんだ。駄目なら駄目っていったらいいのに、無理して余裕ぶっちゃって、あらもう酷い目に! この素直でないところ、これがもず氏の個性なんでしょうけど、完全に裏目に出ちゃってますよね。

でも、ほんと、ふたりの作業、いい結果を出せたようで、実によかったではないですか。もず氏も斉藤のこと気にいったようで、でも斉藤はお断りなの!? このダイレクトお断り、あんまりに素直で笑っちゃいましたよ。でも、これはこれで打ち解けた、思ったことを思ったままにいいあえる、そんな関係になった証拠なんだろうなあ。

これはきっともず氏再登場あるな、そう思わせてくれるに充分な結末でした。

『ネコがOLに見えて困ります』

授業で描いた動物スケッチが思いの外好評? いや、特定の人、葛飾ユウタ君からの熱烈な評価を受けて、むしろ戸惑ってるミコトですよ。でもその絵、そんなにいいのかな? OLさんをモデルに、というかミコトからしたら人の姿にしか見えないから、いつぞやのイラスト化アプリを通して描いた絵なんですが、ハリネズミとかいわれちゃうような絵ですよ?

でも、葛飾君にとっては譲れない、それほどの絵なんですね。けれど授業の課題だからあげることはできない。というので、葛飾君の前で新たに一枚描くことになったんですけど、ミコト、四苦八苦ですよ! 課題の絵と同じように描けばいいだけじゃないの? そう思うんだけど、ミコトは真面目ですよね、ちゃんと新たに描き起こそうとしていて、けれど目の前のOLさんは人の姿にしか見えないから、イラスト化されたOLさんを思い出しながら頑張ってみせるんですね。

ここでやたら苦労するミコト、なんでそんなに? と思ったんだけど、これ、きっとミコトには標準的な猫のイメージがないんですよ。動物が人の姿で見えるから、猫に限らず動物の姿に馴染みがない。そのせいでどうしても個性的になっちゃうんだろうなあ。

この個性的な絵、常識に捕われない前衛的な画風? 葛飾君がこれを絶賛しているの、美術部所属の彼がこのところ伸び悩んでいたからなんですか。新たな刺激をミコトの絵に求めたんですね。実際この絵が葛飾君の悩みを打破するきっかけになったの、ほんとなにがさいわいするかわからんですね。

で、面白かったのは葛飾君に描いてもらったOLさんの絵ですよ。写実的スケッチ! おお、これまで人の姿かデフォルメされた漫画タッチで描かれてきたOLさんのリアル描写がここにきて登場。そうか、こういう感じの猫さんなんですね。しかもこれ、ミコトにとっては日によって猫の姿に見えたり人の姿に見えたりするというんですよ。ほんと、それだけ本当のOLさんに肉薄する絵なんだろうなあ。

ずっとOLさんの猫としての姿を見ることがかなわなかったミコトにとっては、本当に大切な一枚。最後のコマでニコニコしながら絵を見てるミコトがね、本当にしあわせそうで、素晴しかったです。

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