『まんがホーム』2022年1月号、先日の続きです。
『座敷童子あんこ』
のっけから身につまされるネタなんですが……。ほら、一年経つのあっという間ってやつですよ。ついこのあいだ年末年始をやったところと思っていたのに、気づけばまさに暮れ間近。あー、一年たっちゃったよ! マジかーっ!
ほんと、体感マッハのあんこほどではありませんけど、なんかね、一ヶ月くらいの感覚で一年が過ぎさっていってるような気がする。ほんと怖ろしい。気づいたら年寄りで、気づいたら棺桶ですわ。
これ、ジャネーの法則っていうんですか。ほんと、自分も年をとったんですなあ。気持ちは若い頃のまま、というか年をとった実感なんてまるでないっていうのに、時間のたち方についてはすっかり年寄り。めっちゃ落ち込む。ほんと、新しいことにチャレンジした方がいいのかしら。行くか……、ホストクラブ! いやいや、嘘、ホストクラブにはいきません。
マンネリを脱すべく一日のスケジュールを組みなおしたあんこの顛末とか面白かったですよね。やる気はあるけど、まるで体がついてこない。というか、やる気は就寝とともに消えさった系でしょ、これ。ほんと、翌朝の呆然とするあんこが面白くて面白くて、で、これもまた身につまされるネタなんですが……。
今回は、思わぬところで我が身振り返りまくりです。
『歌詠みもみじ』
今回はマナーのお話。宇賀神マミの一瞬で恋心が冷めるポイント、そうか、マナーなんだ。でもこれ、すごく正しいと思う。こういうところの感覚の相違、最初は無理して我慢できても、絶対後々じわじわ効いてくるやつでしょう。お金の感覚、衛生観念、それからマナーあたりは、なかなか妥協できないポイントなんじゃないかって思ってます。
さてさて、マナーにうるさいマミだけど、それでも守れぬマナーもある。この守れてるつもりで守れてない、気づけていないっていうの、ほんと難しいですよね。みたいなこと思わされたりね、いやほんと、気を使ってるつもりではいるけど限界があったりもするし、我が身振り返るにもまず気づけないことにははじまらないしで、今回のマミみたく指摘してくれる友達がいるっていうのは羨ましいことだと思ったのでした。
今回は大人組が頑張っています。理不尽マナーに精神磨り減らしながらも、なんとか対応しようとやりすぎ気味に頑張ってる先生とかさ、そもそもからしてママさんに全面降伏しているパパさんとかね、いやもう頭が下がります。パパさんもちょっとやりすぎ系ですよね。でもこれでうまくまわっているなら、それこそパパさんさえしあわせだったら、問題ないんだろうなあ。とはいえ、きっとママさんはママさんで、なにかしら譲歩してるんですよ。こういうのは案外持ちつ持たれつです。
『うちの秘書さま』
めちゃくちゃ面白い。血相を変えて飛び込んできたはじめ。なにごとかと思ったら、七瀬がクリスマスケーキに挑戦! って、どんだけ危険なのか。
どうにかして阻止しようと頑張るはじめなんですが、うっかり自分がケーキを作るとかいっちゃって、逃げ道なくなっちゃったりするのがね、この子のちょっと器用に立ち回れない性格感じさせてくれていい感じでした。で、器用なのが山田。はじめのケーキづくりを手伝ってくれる、のはいいとして下心がすごいな。でも、ばっちりしっかり山田メインでケーキづくりが進んでいくところ、ほんと、はじめと違って器用だよなあ。ただ、なににつけてもやりすぎのきらいがある。ああ、実に惜しい男であります。
山田が御屋敷のキッチンで見た惨状。あれはめちゃくちゃ笑いました。そうか、七瀬がキッチンに入ったか……。それからのメイドの危機管理態勢、さらにはラストの落ち、そうか、クッキー作ってたんだ! はいいとして、どんな密度なのそれ!
基本有能な七瀬なのに、料理となったらからっきし。その駄目を直接描くことなく、ポイントポイントでそれとなく示すところが、実にうまいと思ったのでした。
- 『まんがホーム』第36巻第1号(2022年1月号)
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