『まんがタウン』2021年11月号、発売されました。表紙は『押しかけギャルの中村さん』。やたら元気に愛嬌ある笑顔見せている中村さんと、その後ろでちょっと気後れしている? 秋山とのコントラストがきっぱり明確な表紙。秋山が自信なさげに見える分? 中村さんの太陽みたいな明るさがより強調されている、そんな感じがしますよね。そして新連載『猫またはごはんを。』と、3回連続ゲスト『恋するスマホちゃん』の告知カットもございます。
今月は新連載と新規ゲストが各1本です。
『猫またはごはんを。』
いきなりなんか物騒な絵面ですが、だってね、尻尾2本の見るからにヤバげな目をした猫が包丁持って凄んでくる。と思ったら、普通にビールとおつまみ出してきて、なるほど、この猫、悪いやつではないんですね。
前回に続き同居ものでかつごはんもの。でも同居する相手がちと普通ではない。主人公、日々野サチが飼っていた猫のフク。もう25年も生きていて、すっかりおばあちゃん、最近は食も細って、いよいよ最期の時が近いのではないか。そんな覚悟を決めていたら、なんとこの猫、長く生き続けてついには猫又になってしまっていたというんですね。
かくして、部屋の掃除に炊事、さらには無職のサチのために求人情報まで集めてきてくれるという至れり尽くせり。でも猫又なんていったら、和風妖怪? なんだか古風な印象持ちますけど、ここの猫又は焼きアボカドとか作ってくるハイカラさん。なるほどなあ、テレビとか見て学んだ知識。今を生きる現代の妖怪なんでありますな。
もうお別れが近いかも、そう思っていたのに予想がはずれ、まだまだ一緒に暮らせることになった喜びが、猫又という怪しい存在になってしまったことへの驚きをも凌駕する。その飼い主としての愛着がよくよく現れるところ、とてもよく、でもって言葉でのコミュニケーションも楽しそう。そしてあっという間に馴染んでお風呂に投入、この容赦ない感じも実に味わいあってチャーミングでした。
『恋するスマホちゃん』
スマートフォン擬人化ものなんですね。あくまでも所有者にとってはスマートフォンなのだけれど、スマートフォン主観では自分自身を女性として認識している、そんな感じ。制服を着て、女子高生くらい? 朝の目覚ましから、日々の生活に寄り添う、そんな存在になっているスマートフォン。所有者に対してちょっと甘めな世話焼き少女、といった感じのテイストです。
しかし、メール着信を受け確認しようとスマホちゃんをタッチするくだり、こう見ればなんだかギリギリを攻めている感じもしてきます。日々のやりとり、そしてゲームで、小さな女の子を手に持って、見つめ、時には話しかける? そんな様子にまたまんざらでもないスマホちゃんの表情が印象的な漫画です。
でも、あの通話してる絵、アップだと所有者に寄り添う、そんなロマンチックな絵ですが、ちょっと引いたアングルだと顔側面に大の字で貼り付いてるみたいになってるの、主観と客観の合間に存在する果てしないギャップみたいなの感じさせてくれて、ちょっと面白かったです。
- 『まんがタウン』第22巻第11号(2021年11月号)
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