『まんがタイムきらら』2024年10月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。ふわふわパジャマで登場の花名さんです。あちらこちらにちいさなヒツジ。見れば右下に、ヒツジモチーフのかけぶとんかけて寝ている花名の姿があって、ああいい夢を見ている、そんな様子がこのイラストの花名なんですね。ちいさなヒツジと遊んで楽しい? そんな花名の愛らしい表紙です。
今月は新規ゲストが4本です。
『ユメイロ』
魔女フローラと目の見えないセシリア。ふたりの出会いがどういうものだったか、それは描かれなかったけれど、すっかり仲よくなっているふたり。見えないセシリアのために、自分の夢に招き入れて外の景色を見せたフローラ。魔法の力で約束を果たしたフローラと、そんな彼女と手をつなぎたかったセシリアの関係。いつもは手を引かれる私だけど、今だけは対等な関係として手をつなげるといったその言葉に、はっとさせられるよさを感じたのでした。
大きな物語というより、ふたりの間の小さな約束を描いて、その丁寧な筆致が光る。そんな素敵なものがたりでした。
『ラブかライクかわからない!』
幼なじみのアヤノが好き。しかしこの気持ちはラブかライクかどちらだろう。思い悩むナナを前に、アヤノが恋をしたいだなんていい出して……。ここで必死で否定に入るナナ。その行動がもう答ではないのか? とは思うのだけど、それでもナナはまだわからないという。
そんなナナに、いたずらっぽくデートを持ちかけるアヤノ。試しだっていうけれど、そのたびたびで見せる意味深な行動。ナナの気持ちを見透かしているといえばそのとおりなんだけれど、あるいはこれは煮え切らないナナをその気にさせようという策略なのでしょうか。
ナナの本心はまだわからない。けれどわからないながらもなんらかの思惑がある。そうした背景にも今後踏み込んでいったりするのかもしれませんね。
『びのうりょく』
新学期の自己紹介で、空を飛ぶのが得意といった間車紡。飛べることは秘密といっているのに、自分からバラした友人を心配する一ヶ瀬いとい。案の定というべきか、紡に飛べることを聞いてくる子も現れて、やっぱり秘密だといってるのに素直に答えてしまう紡です。
これ、本当に微能力なんですね。リラックスすると少し体が浮く能力。これでなにができるわけでもないけれど、紡は気にいっている模様。対し、話しかけてきた子、天草橋瑠衣もちょっとした能力を持っていて、恥ずかしくなると手から電気が発される。ほんとうにささやかで、これでなにができるわけでもない能力持ちなのですね。
こんなふたりの出会い。これがどういう発展を見せるのか、それはさっぱりわからないけれど、少なくともいいお友達にはなれそうですね。
『ポンコツふぁんたじあ』
かけだし冒険者のイレーナとメリエル。ふたりギルドに所属して、さあ仲間集めという段階ですでにいろいろ問題勃発させる!? 暴走ぎみのイレーナが、およそ気があいそうにない連中に声かけたらば、むしろ喧嘩ふっかけたみたいになってしまって大乱闘。さあどうするというところで、仲間づくりに出遅れた錬金術師が、とにかく目立とうという一心で爆破をおこなう。
この混乱。
どうしようもなく会話のなりたちそうにない錬金術師、グレッタ・ルピナスと、とりあえず即席の仲間として壊れた壁から沸いて出たスライムを討伐する3人。出会ってすぐだけど意外と息ぴったり。こうしてパーティを組むことになった3人のこれからはどうなるのか。とりあえずは、イレーナを軸としたメリエル、グレッタの三角関係? いや、ほんと最後にきなくさい要素が放り込まれてきましたよ。
- 『まんがタイムきらら』第22巻第10号(2024年10月号)
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