2024年5月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年7月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年7月号、発売されました。表紙は『となりのフィギュア原型師』。椅子のうえでちんまり座ったおこめ代表が、なにやら不思議なマスコットキャラを作りながらこちらに笑顔向けていますよ。ごっちゃりした机を背景に、けれどどことなくパステルトーンで落ち着いた雰囲気感じさせるイラストとなっていて、かわいい、明るい、楽しそう。実によい表紙になっています。他に『小森さんは断れない!』、『ミッドナイトレストラン7to7』のカットもございます。

『となりのフィギュア原型師』

今回は皆で動物園にいきます! なぜ動物園なのかというと、動物モチーフの仕事がきているから。とはいえ、仕事にかこつけて遊びにいきたいという気持ちも確かにあるという、こういうところ素直な代表、とてもいいですよね。

でもわりと真面目なんじゃないでしょうか。動物園にきて、最初に探すのがフォッサ。動物シリーズ、あらかたの動物が出尽してるらしい。だから珍獣、マイナーどころの資料が要求されるとなって、ああ、これ実物見て詳細知ろうとか思ったらすごい骨だなあ!

でもおこめ畑のメンバーは、真面目なんだか自由なんだか、自分の好みに突き動かされるままに行動するものあらば、黙々とキリンのスケッチに励むものもいて、でもみんな好き放題だから行動ばらっばら! いや、それでこそおこめ畑だと思わされました。

今回はそうした自由さ描きつつ、動物園でのにおと代表の邂逅などなど、これまで出てきた人物があちらから、こちらから集結するといった塩梅。これ、楽しいねえ! ええ、仕事というより、やっぱり楽しい、そんな一時。とてもよかったです。

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

ステラ姫、幼少のころから勇者というものへの憧れを抱いていたのですね。となれば、勇者ジュローとの生活、これはステラ自ら望んだものだったり、ジュローに対する強い思いあって志願したりしたのかな? と思ったら、どうもなんか違うな。

ってのも、ジュローというのがいつも一言多いというか、コミュニケーションの選択肢を微妙に間違えてるというか、ステラにいわせるとデリカシーがない。なんでも便利な魔法でやっつけるってのも評価下げるポイントぽくて、ジュローとしては強みと思ってる分野だろうになあ。ステラの感情逆撫でして、すっかり怒らせてしまってるんですね。

ちょっとツンツンのステラさん。でも今回は、そんなステラのピンチに颯爽と駆けつけ、ケガのないよう救ってくれた。これが与えたポイントが、全部のマイナス要素を上回って余りあるっていうの。ほんと、ステラさん、そうは見せないけれどチョロいというのか、あるいは夢見る乙女とでもいいましょうか。なんかね、すごくかわいかったのでした。

『ムクカノ:無垢で無口な職人彼女と、静かでにぎやかなふたり暮らし』

寡黙な彼女、椎奈と同居している賢太。その彼が勤務先の整体院の院長といろいろ話すところのね、同棲しはじめと、結婚2年目の温度差というのがじわじわ見えてくるというところ、面白かったのでした。はじめのうちならきっとケンカにもならなかったろうことが、結婚2年目となると争点になってくる。ちょっとした日常の行き違い。そんな話を聞かされて、またたまにはほめられたいという院長の振る舞い見せられて、自分も同じようにやってみようと思った賢太がですね、なんかかわいいんですよね。

けれど賢太の思惑はちょっと空振りして、気の効く賢太さんを見せたかったのに、椎奈さんも気の効く彼女さんだった!

あの、かぶった、というコマの面白さ。そしてそこでの賢太のグッドコミュニケーション。気があうといわれて輝く椎奈の笑顔がまたおかしくって、いやもうなんという素敵な関係なのか。ほのぼのとして、なんだか笑みが浮かんでくるのです。

『アイドルはお忍びchu♡』

レゼルの新メンバーオーディションに揺れるタイムライン。一花脱退のダメージが癒えたと思えた頃合いに投げ込まれたビッグニュースが波紋を広げて、こうした様子にまた気を揉むのが一花という人なのですね。

という感じに、ちょっと憂鬱な雰囲気ではじまった今回。なのに扉は、忍び装束の芙蓉が屋根の上。遠くを見ている? めちゃくちゃかわいいな! と思ってたら、これ、本当にこの格好で屋根に登ってるんだ! 忍術の修行だっていうのですが、屋根の上で走りまわってるの見て、泥棒ではと近所の動揺を誘ってしまい、ついにはパトカーがやってきちゃった!

いやもう、芙蓉さん、大失点でありました。

ここからの芙蓉と一花の対話。以前の仲間が、紗鳥が気になるのではないかといわれ、そしてかつて芙蓉たちの身に起こったことを聞かされて、って、いや、待って!? 抗争の末に潜入されて里の忍びが半減したの!? 怖ろしいな、ほんと。でもこんな修羅場に比べれば現代は平和です。一花も気持ちを落ち着けて、やっとこさ自分たちのこと、これから先のことに目を向けられるようになったみたいですよ。

いやでもほんと、芙蓉さん、過酷すぎ。過酷な体験をにこにこしながら話すのもまたすごみでした。

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