『まんがホーム』2024年6月号、昨日の続きです。
『うちの秘書さま』
七瀬の母が事故で怪我!? その報せに慌てふためく七瀬です。この人、身内のこととなるとここまで取り乱す。それだけ母のこと、大切に思っているのでしょうね。
しかし病院にかけつけてみれば、車といっても子供のおもちゃ。それなりの怪我ではあるものの大事はなく、もちろん命にも別状はない。足の指とかやっちゃったのかな? と、そこにはじめが登場して、恐縮したお母さんが正座。ああ、完全に足をやっちゃったっぽい。これ、大丈夫だったのでしょうか。
その後の七瀬の母の勢いですよ。なんとか娘を御曹司とくっつけよう。実際、はじめは気立てがいいですからね。そうしたところも母好み? いやそれ以上に、いずれは社長にならんとするその将来こそが本命!? いずれにしても、この母の推しははじめにとっても悪くない、とか思っていたら、七瀬がきっぱり関係の進展、その可能性を否定! とどめ刺されたぼっちゃんの傷心。ええ、娘七瀬さくらは今日も鈍感であります。
『座敷童子あんこ』
幸太の祖母が、幸太にあんこを解放しません! 帰ろうとすると、ぎっくり腰が悪化したといって引き止める。よほど孫の来訪が嬉しいのでしょうね。
と、それはいいのだけど、なんだかんだと物騒なお婆さんです。夜中、あんこが目撃した状況。包丁を研ぐ祖母の影ですよ。狙いは自分なのではないか!? 命の危機に、幸太から離れようとしないあんこ。ピンチを回避するには、自分の身代わりを仕立て上げなければ! って、こっちはこっちで物騒だな! それで目をつけられたのが、幸太の出会った八尺様。いやもう、八尺様は八尺様であんこを必死で避けている。
この、あっちでこっちで身の危険を感じてる妖怪たちっていうの、生存のヒエラルキーがおかしくなってきていますよね。
『歌詠みもみじ』
今回は時代劇じたて? 借金のカタにとられようとする娘を前に、颯爽と現れるのは、我らが川柳侍もみじであります。
しかし、もみじ、ちんまりとしてかわいいな。というのは置いておくとしても、悪役も正義の味方も、それに攫われんとしていた娘にしても、どこかマイペースでシリアスさが欠けていて、そして個性が強い。このナンセンスな味わい、これこそが劇団まりなの持ち味なんでありましょうね。
最後に子供向けの演劇と明かされるわけですが、だからこそのわかりやすい勧善懲悪。悪役の悪になりきれぬほのぼのとしたキャラクターというのが効いていたなあって。いつものもみじたちの人柄なんかも感じさせてくれる、そんなひとりひとりの顔の見える演劇。見ていて実に楽しいものでした。
- 『まんがホーム』第38巻第6号(2024年6月号)
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