2023年6月26日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年8月号、昨日の続きです。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

佐渡の金山をアピールするための企画。当初のイベント案に代わる新企画、いよいよかたちになりました。

しかしそのために、ロゼにこの世界の娯楽を知ってもらう必要があった。携帯ゲーム機を渡して、ゲームをひとつプレイしてもらったのですが、まさか夜を徹してプレイ! しかも全クリア!? あの手元に辞書を置いて、わからないことは調べつつのプレイ。大変だったことでしょう。でもそれでも完走できたのは、よほどゲームが楽しかったのですね。

探索、収集系のゲームを金山で実現する! そのためにロゼにゲームを知ってもらい、魔法も駆使して仕組みを作り上げるというのですが、魔法といえどなんでもできるわけじゃありません。なので、代案など提示しながら、実現可能なやり方に落とし込んでいって、そうしてできたのが光る水晶に向けてツルハシを振ると、光とともにポイントを入手できるというギミック!

デモンストレーションで、どんな仕組みなのかって聞かれてますけど、魔法だものなあ! ちょっと答えられない。というか、ぶっつけ本番で成功したことに感動して回答どころではなくなってるのがいい感じ。そしてこのギミックが、月渚のおかげでSNSで大評判!

意図したもの、しなかったもの、いろいろありはするけれど、多くの人の協力で成功にこぎつけることができました。また当初は折りあいのよくなかった人たちとの仲も改善したようで、この広がっていく人の輪、それが素晴しいなと思ったエピソードでした。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

今回は番外編、ということで短かったのですが、異世界にて地図を作成する職人、いや作家? のお姉さん、カルッタが取り上げられて、いやあ素敵なお姉さんではありませんか。自ら地形を観察し、その結果をもとに黙々と机に向かう過酷な仕事。担当するのは魔界地図というのですが、暗くてじめじめは確かに嫌だけど、頻繁に変わる地形は、新しい地図を求める人が絶えない理由でもありましょうから、地図作家としてはむしろ助かるのではないでしょうか。

でも改訂のペースが短いと、それはそれで大変そうです。

この仕事を何十年と続けているカルッタさん。この取材して、それをもとに屋内で作業するという仕事は、漫画家のそれと似ている? ともあれ、健康の秘訣は異世界サウナでととのうことであるようです。またその他にも、サウナ仲間から運動してますかと心配されたり、運動に誘われたり、けれどそれに抵抗してみたりと、こうしたコミュニケーションに癒されたりもしているというんですね。

公共浴場は洋の東西を問わず、コミュニケーションの場でもありました。この異世界においても同様のようですね。

『え?結婚って3次元でもできるんですか?』

自分のプロフィール写真を見て驚くヒカリ。他人ではないのか!? 明らかに別人ではないか。あまりのデキのよさに脂汗流してるのですが、もちろん修正、レタッチはしています。でもベースとなる部分はそんなに悪くないんですよ、ということにはじめて思いいたって、ああ、ヒカリはこの瞬間にまた異なるステージにあがったのかも知れませんね!

今回の話はオタクあるあるなのかも知れません。一口にオタクはこうといえないことは理解していますが、それでもオタクの中には今回のヒカリのようなメンタリティを持つものは少なくないと思ったんですよ。

やけに自身があるタイプがいると思えば、それとは反対方向に振り切っている自分なんて無価値と無闇に自分サゲをするタイプがいる。その後者の方ですね。どちらも自分自身を客観視できてない点では似てるといえますが、実際よりも過剰に高評価/低評価をしてしまう。その典型といえる行動を、まんまヒカリは辿っていると感じたのでした。

自分を客観視できないからこそ、自分の評価が適切にできない。自信が持てないから、自己アピールもうまくできない。自分を具体的にポジショニングできないから、具体的な未来像も描けない。自分に価値を見出せないから、なにごとに対してもはなからあきらめがちだし、分不相応となにかを要求することに消極的になる。

ああ、自虐のようだ……。

けれど今回、相談所担当者からのアドバイスを受けて、客観的に自分を見つめ直すことのできたヒカリ。婚活がうまくいくいかないを別としても、得難い経験になったのではないかと思います。

とはいえそのために50万か……。キツいな、婚活。人によっては必要のなかった出費。それが必要であったヒカリは、ある種のハンデを抱えていたのかもなあ。と思えばこそ、この活動を通じてハンデを払拭できればいいな、なにより彼女のためにいいな、と思わずにおられませんでした。

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