『まんがタイム』2023年7月号、発売されました。表紙は『ローカル女子の遠吠え』。抹茶ソフトを食べる初夏の装いりん子さん。爽やかな青にレモンの絵も涼しげなそのスタイル、実に素敵です。今月の表紙は夏らしい飲み物、食べ物なのでしょうか。『おとぼけ部長代理』は生ビール、『花丸町の花むすび』彗はクリームソーダです。『まほろば小町ハルヒノさん』は4段重ねのアイスクリーム! 『スーパー恋愛タイム!』リナは、あ、これ食べ物じゃなくてハンディ扇風機だ。涼風を得ている絵であります。
『この契約は恋まで届きますか?』
今年の第4日曜はクリスマスイブ。契約の家事代行をこの日にしたら、八千代さんと一緒のクリスマスイブを過ごせるのではないか。珍しく策略を巡らせましたね、野田さん。でも残念、八千代さんには先約ありで、安心してください、妹とのパーティですよ。安堵する野田でありますよ。
ここから妹、渚の活躍が光りました。姉と野田をくっつけようと思っている渚。友達に電話と嘘をついて野田に連絡をとり、急遽作戦会議。2人きりはハードル高いからまずは3人で。そして八千代の興味を引くようなものを用意してほしい。それで野田が考えたのが手芸品。手製の飾りにツリー、そしてレクチャーはスノードームと八千代の心を掴みまくって、かくしてふたりの策は成功。あの最初は迷惑じゃないかと遠慮していた八千代が、興味に負けていきたい気持ちを露にするところ、最高でした。
しかしこの3人のクリスマス、どんなことになりますでしょうか。ということで、次回に続く! ああ、これは楽しみですよ。本当に楽しみです。
『まほろば小町ハルヒノさん』
ハルヒノさん、奈良を離れるとちっちゃくなっちゃうんだ。せっかく友達と一緒に海にいくというのに、本人ではなく妹サクラとしての参加になってしまったハルヒノ。すっかりやさぐれてるのがおかしいんですが、それでも浜での砂遊びで充分楽しめてるの、この人の、ええと神使か、の素直さ、楽しさに真っ直ぐなところ見えてよかったですよ。
そして判田の有能さ。ハルヒノいやさサクラが水着を持ってきていない、というのを聞いて、さっそく水着を用意してくれた。普通に売ってましたか。そうか、急遽作ったのかと思った。
そこからの海で楽しむハルヒノの、見た目もあいまっていつもとは違うテンションに、見ていて可愛いやら、そして水着女子たちに釘付けのちあきにハルヒノさんご立腹? サラのピンチをさりげなく助けたりしてね、その時、引かれた手に思うところあるサラの様子にもちょっと思うところあったみたいで、ちあきにちょっといじわるしちゃいました。その気持ちのベクトルの、ハルヒノがちあきのことどれほどに好きであるのかがわかるようで、はたして恋に発展するのかどうなのか、それはわからないけれど、なかなかに感じ入る、そんな描写の連続にひきつけられるものありました。
しかしラストのちあきとハルヒノさん。奈良が近づくにつれて体格差が逆転する。その様子にもまた思わせるものあって、なんだろう、不思議と感情に触れる、そんな描写でした。
『瀬戸際女優!白石さん』
トーク番組のMCをつとめることになった白石。しかしその第1回ゲストは、恋愛の情がもつれる爽太と噂の女優、青木日奈子。爽太と青木のデートを目撃した白石は、彼の気持ちは自分から離れてしまったのだろうと思い込んでいて、だからこそ番組の進行に集中しようと思いきったのですが、逆にこのトークのおかげで爽太と青木の関係が、映画の役作りのためであることに気づくことができて、ああ、白石の爽太に対する感情も、そして青木に対する気持ちも、一気に変化しましたよ。
しかしこの番組での青木の振る舞い、言動。これらはすべて女優としての計算されたものだったのでしょうか。青木と白石、ふたりすっかり打ち解けた、そんな雰囲気があったというのに、番組終了後、声をかけた青木から、心が狭いから白石とは仲良くできないといわれてしまって、その真意やいかに!
おそらくは、青木の爽太に向ける気持ちがためだと思うのですが、それは爽太のことを本気で好きになりはじめているのか、あるいは役作りのための関係、そこから抜け出せていないためなのか。今はまだわからないものの、これからの白石と青木の関係、これちょっといろいろおこりそうですね。
『スーパー恋愛タイム~現場でドSな彼女は自宅でデレる~』
いよいよ放送開始された『超英雄エボリューザー』。キャスト、スタッフ、番組関係者たちは撮影所の大会議室にてその初回放送を待つのですが、アツシとリナのお隣さん、敷島家のリビングでも同じく本気の面持ちでテレビに向かうふたりの姿が!
特撮視聴中は声をかけるべからず。家訓にもとづいて、お父さんの声も母、息子には届かないというのですね。
ちょっとガチすぎますけど、敷島母子の描写があるの、番組の送り手と受け手、双方の様子が見てとれて面白いですよね。送り手側の思惑が描かれたかと思えば、受け手側の本気視聴からの感想戦などなど。そして送り手も、自分の関わった番組であることも忘れ引き込まれる、そうした様子が生きるのもまた、ガチで受けて、ガチで感動している受け手の姿があったからに他ならないと思うのですね。
今回は番組開始の状況を描いて、これまでの導入から本編に移行することを印象づけていたと思います。ということは、これからは本格的にアツシとリナの身バレを心配するフェーズに入っていくというわけですね。お隣の敷島さん、特にお母さんはきっと公式のみならず出演者のSNSをチェックすることでしょう。ということは……? ええ、プロデューサーさん、身バレのリスクを事前に下げることに成功しましたね。でも今後はどうなる? ええ、番組を離れたスリリング、それがさらに期待される状況が待っていそうです。
- 『まんがタイム』第43巻第7号(2023年7月号)
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