『まんがタイムきららMAX』2023年4月号、昨日の続きです。
『ラスボスは逃げ出した▽』
城のリフォームを提案する魔王。なにごとかと思ったら、リフォーム番組見てその気になったんですね。リフォームの主目的は、より自堕落に過ごせる空間を作りあげ、かつ危機的状況に対する逃走路の整備などなど。
どうしても逃げたい気持ちが強い魔王ですが、城の防備が万全であれば魔王も安心して住み続けられるのではないか。ここまではいいんだけど、魔王城の施設がですよ、攻めこまれること前提というか、攻めこんでくる勇者一行に便利なものばかりというの、ゲーム的には確かにないと困るけど、現実的にはなんでそんなもんあるねん、魔王にとって不利な施設ばっかやん! つっこみのひとつもいれたくなるというか、魔王もより逃げだしたくなること必至な状況なの、すごくマズいのではないかと思いましたよ。
けれど、この城のポンコツ施設、あのレバーを引かないと発動する罠とかね、駄目な匂いがするよなあとか思ってたら、ちゃんと役立ってたからたいしたものです。魔王を狙う魔物が罠にかかって瀕死。ちゃんと危機を阻止できてる! その魔物もその後、魔王直々の手当てを受けて、ああ、ころっとまいっちゃった? すっかり親魔王派になってしまったようで、この温情というか温厚な魔王像も部下をまとめるにはよいのかも知れませんね。
と思ったところで、スライムの危惧が。魔王の争いを避けたがる気質が魔物に広がれば、抵抗勢力に抗えなくなってしまうかも知れない。対する死神の、魔王とともにその重責などを担うことができればという考えも提示されて、この様々な意見がすりあわされて次にすべきことを見出していくという流れ、悪くないなあ! って思いました。
とはいえ、その魔王は城内の危険を率先して排除して、住環境の整備としては正しいけど、城の防備としてはそれどうなん!? ほんと、魔王に危機感はあるのかどうなのか。微妙にわからんところがありますよね。
『マグロちゃんは食べられたい!』
まぐろと一緒に暮らしていることを、海外にいる父母に伝えたみさき。一緒に住んでる友達と聞いて、なにか意味深な関係と思われた? さっそく送られてきたのが、夫婦箸やらラブラブストローといったグッズいろいろ。その友達というの、女子と思われてない? あるいは、女子であろうとそうした関係育んでいくこと、応援されている?
でもまあ、一緒に暮らす仲良しの女子ふたり、揃いのカップやパジャマ使っててもおかしくはなかったりするかも知れませんよね。いや、しますか? そのへんの機微、よくわからない。多分、リアル女子だと、ないない、ってなりそうではありますな!
今回のエピソード、遠くで盛り上がる両親との温度差みたいなのが主眼なのかと思ったら、その流れで、お揃いのパジャマに喜ぶまぐろの気持ちが語られて、そうか、この漫画はまぐろの感性のエキセントリックさが目立っているけれど、あまりにも異なりすぎる文化背景をもったふたりの、それでも気持ちをよりそわせ、理解し仲を深めていく様をこそ描いているのだなあと強く感じさせられたのでした。
みさきに食べられることを望んでいるまぐろではあるけれど、それがまぐろにとっての親愛のありかたであるわけですけれど、みさきの望んでいる関係を理解する日がくれば、その望みを取り下げるのか。あるいは、みさきがまぐろの望みを理解しそれを叶えることとなるのか。
おそらくは後者はないでしょう。けれど、どちらかが一方的に歩みよるのではない、双方の望みが満足しうる、そんな未来があってほしいと思ってしまったのです。だとしたらそれはどんなかたちであるのだろう。ふたりはどんな未来に向かっていくのだろうと、見越せぬこの先に思いを馳せてしまうのでした。
『コンビニ夜勤のあくまちゃん』
天使にバレたくないから、飛んで通勤するのはやめておこう。そう考えたアルール。歩くのがめんどくさい、歩いた方が運動になる、みたいなことイレイナと話していますが、ということは飛ぶ方が歩くより楽なんだ! 距離的に直線で移動できるからとかじゃなく、労力的にもコストが低いのだとしたら、それは羽ばたきではなく魔力で飛んでるからなんだろうな。魔力の効率性、かなりいいのかも知れませんね。
というのは余談! 徒歩でバイト先に向かうアルールですが、いまいち道が不案内。さらに悪いことに、今日はハロウィン、街に溢れる大量の人人人。さらには道頓堀川に飛び込む者の姿まで! って、待って? 待って? ハロウィンって10月末でしょう? 寒いって! 死ぬって! いやほんと、無茶しちゃあいけませんって。
ところで、野球のリーグ優勝、日本シリーズの決着っていつごろだっけ? と思ったら、同じくらいの時期ですね。ああー、ほんと、無茶しよるなあ。マジ、命にかかわるやつですよ。
今回は人混み、仮装、大騒ぎ、喧騒、喧嘩に困惑しまくるアルールですが、これ、ちゃんとバイト先まで辿り着けるんかいな。心配になってくるのですが、途中エリエルの介入であわや大惨事、からのエリエル不注意からの接触ダメージと、ほんと散々な目にあってるアルール。
でも、そのアルールのおかげで助かった命はあるし、ちゃんとバイトにも間にあったしと、混乱したり当惑したり疲労困憊したり稼ぎをふいにしたり弱り目に祟り目ながらも、やるべきことを普通以上にちゃんとやってるんですから、アルールはたいしたものですよ。でもタクシーじゃなく地下鉄とかでなんとか帰れんかったものか、あるいはこっそり飛んで帰るわけにはいかなかったのか。
いやほんと、稼ぎがふいになるのはちょっとさすがにかわいそう! でした。
- 『まんがタイムきららMAX』第20巻第4号(2023年4月号)
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