『まんがタイムきららMAX』2023年4月号、昨日の続きです。
『こみっくがーるず』
最終回、もしかしてすごく時間がたったりするのかと思ったら、前回から約半年後。ちょっとだけ時間がたって、皆あいかわらずの毎日を送っている、のだけど、寮を去る人あり、一人暮らしを考えるものありと、いつまでも同じではいられないという現実、時間の過ぎ去っていくということを実感させる描写などもある、ちょっとした切なさ含む最終回でありました。
けれどメインの4人は変わらず一緒に翼の原稿手伝ったりして、この子たちは変わらない、そう思わせてからの、いつかこの寮を去る日のくることを話したりしましてね、ええ、やっぱりちょっとの切なさのにじむ、けれど同時に皆のとても仲良しで離れがたい関係を築いていることも実感させられる、そんな描写にうっと泣かされる思いでありました。
この最後の情景は、第1回のリフレイン。そしてこの漫画に描かれてきたことは、いつか寮での日々を懐古し描かれた漫画であるのかも知れない、そうした含みがあったことで、より想像や思い入れも膨らむ、そんな読後感となりました。
もしいつかこの寮での日々を懐かしく思いながら描く誰かがいたとしたら、それはきっとかおすちゃんなんだろうな。そんな思いもすれば、この『こみっくがーるず』という漫画からは、もっと大人になってずっと成長したかおすちゃんの姿が思い浮かばれて、ええ、なんだかじんときますね。まだ前途有望な若い子たち。この子たちの大人になって、ずっと力をつけたそんな未来の日々にもまた思いを馳せてしまいました。
『ぼっち・ざ・ろっく!』
波乱のStarry店長バースデー記念ライブ。その準備の様子からえらいこと渾沌を極めつつあるのですが、いやだいたいぼっちを野放しにしたのがいけない。とはいえ、主催の虹夏もいっぱいいっぱい。こうなることもいたしかたなし。まあ、これはこれで結束バンドらしさも出ていようものです。
しかし一番面白いのが店長ですよ。そんなに祝われるのが嬉しいのか! ルンルンでスキップしてる姿を目撃されてるとか、しかも複数人から! ほんと、渾沌もいよいよ極まっています。
ぼっちと大槻、必死のアピールが効果あってよかったですよね。おかげでしっかり枠も埋まった。ぼっち父まで出ちゃうのか! からの店長の昔のバンド仲間もきてくれて、そしてこれがいいんだよ、エレ&ネネ、後輩バイトズが圧倒的な熱意とともに参戦! このふたりの自分たちもなにかやりたい感、すごくいい。なんかわくわくさせられるよな。実力こそはまだまだだけど、こうした思い切りのいいの大好きですよ。で、ふたりに教えたリョウが、なんというの? 親心? 練習だともっとできてたとかいってるのがね、ほんとめちゃよかったんですよ。
エレ&ネネの出番も終わり、演奏は続きます。それで店長はというと、この序盤から滂沱の涙!? これ、トリは結束バンド、妹のバンドなんだろうけど、そん時に店長はどんななってるのか、あるいはどんなになるのか。ほんと、命にかかわるほど泣いちゃうのでは!? いやもう、思わぬところに期待のポイントができてしまいました。
『ばーがー・ふぉー・ゆー!』
新人歓迎会をやります! というんだけど、こむぎ、こういうのよっぽど苦手なのか。かけめぐる走馬灯、ハレの場に馴染めなかった過去がこむぎの心をさいなんで、いやもうほんとに大丈夫!? でもこういうバイト先みたいなのは、多分学校のそういう会とは違うから……、といいたいけど、職場のなんたら会、嫌いだったな……。ええ、こむぎよ、その苦しみはよくわかる。
でも、こむぎにはもいさんという頼れる味方がいるからいいじゃありませんか。さらには零も、こむぎがくるならいくといってくれてるという。零の言葉を知らされたこむぎが、一気に気持ちを引っくり返すところね、素晴しかったと思う。実に鮮やか。自分を求める誰かがいるというのは、こんなにも心を強くするものなのですね!
この歓迎会、こむぎにとっては初居酒屋になるんでしょうか。店長ともいふたりが成人、残るふたりの新人は未成年。というのに居酒屋になるの、大人の力学って感じがしますよね。まあ居酒屋にもノンアルコールはあるし大丈夫、といいたいけど、飲みまくる大人とその失態が全然大丈夫じゃないなあ!
というかもいがヤバい。20杯くらいまでは水みたいなものっていってますが、それ以降はちゃんと酔うんじゃん! からのキス魔に豹変。さらに悪いことに、これが原因で何人もバイトがやめてるんだ! ヤバい。店長、余裕かましてる場合じゃない。今回はこむぎが耐性どころか親和性あったからセーフだったけど、そうでなかったらあやうく酔っぱらいの奇行のせいでこの漫画終わるところだった!
なんかいろいろヤバい展開もあったけど、こむぎにとって、それから多分零にとっても、このバーガーショップはいい職場になりそうですね。陽の場には馴染めなかったこむぎにもちゃんと居場所ができそうで、こうしていろんな場を知って、自分の世界を広げていけるのはよかったなあって思えました。またこむぎと零、ふたりの関係、親密の度合いもあがっています。そこもまたよかったポイントでした。
- 『まんがタイムきららMAX』第20巻第4号(2023年4月号)
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