2023年2月3日金曜日

『まんがタウン』2023年3月号

 『まんがタウン』2023年3月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』。舞台は猫カフェ。ねこじゃらし手にしたいろはが、猫にたかられて、頬をぐいーっとやられたりなんかしていますよ。背後には、ソファーでくつろいで読書しているはじめくん。それを静かに覗き込んでいる黒猫、おりこうさんですね。かまってもらえて嬉しい猫と、静かにどっかり落ち着いている猫。猫にもみえる様々な個性、イラストからも感じられて、この多彩さ、実に魅力です。

今月は新連載が1本です。

『ホントはダシたい山車さん』

社内でも無類のクール女子、山車香織は佐藤類とつきあっている? あるいは結婚してるのかな? そんな彼らの出会い、なれそめとともに語られるダシの話。

なるほど、タイトルにあるダシっていうのは、鰹や昆布からとるダシのことでしたか。

誰に対しても厳しく、表情も崩さない山車。そんな彼女の皆は知らない一面を知ることとなった佐藤。給湯室で軽くなにか小腹におさめようと思ったところ、たまたま居あわせた山車に簡単な味噌仕立てのスープを作ってもらえた。沖縄でかちゅー湯と呼ばれるものだそう。かちゅーというのが鰹のことなんでしょうね。

山車が作ってくれたかちゅー湯があまりにおいしかったので、自分でも作ってみた佐藤の感想。味が違う。からの山車にその理由を聞いてからのくだりが面白かった。山車の鰹節について説明。種類が違うと味も香りも違うというのを、佐藤に食べさせて確認させて、そのダシへの愛情がふたりを結びつけていくんですね。

クールと思われてた山車の、しかし本当はほがらかで感情豊かな様子。それを知るのは今は佐藤だけ? この意外な表情、ふるまい、これがまた魅力的でした。

『押しかけギャルの中村さん』

海の次はお祭り。夏を満喫していますね、中村さん。秋山は海の疲れから不参加だったというのですが、中村が持ち帰ってきたたこ焼き、焼きそばを食べて、それなりにお祭り気分を味わってはいたものの、お祭りの、というかわたあめの実際を知っている中村は不満足。

かくして急遽浴衣を調達して、ふたたびお祭りにいくというんですね。なんというアクティブ。

持ち帰りとは違う、できたて焼きそばを食べて味の差を知る秋山ですよ。で、このままふたりでまわるのかと思ったら、いつぞやのウテナさんと遭遇! リア友の眼鏡さん、可愛いなあ。はいいとして、秋山と中村の関係に興味津々の彼女、表立たないようこっそり後をつけて、ふたりの接近イベントなどを堪能しとるってわけですよ。

で、この人のゲーマーとしての本気度合い。倒れない射的のマトに翻弄されている子供を見て、急遽参戦、からの連続ヒットさせるその腕前。いやいや、なんでコルク銃の威力まで上がるのよ! というのも謎ですが、この騒ぎで秋山、中村に発見されてしまったウテナ。ふたりには干渉しないと誓ったはずのこの人が、中村のスーパーボールすくい超得意発言に触発されて、本気出して圧倒するわ、罰を申し出る中村に秋山へのキスを命令するわで、誓いが誓いになっとらん!

でもほんと、ここからの展開! うまくアウトなラインを避けたつもりの中村だけど、秋山撃沈! ウテナも撃沈の撃沈女王になってしまってさあ大変。ほんと、そのあたりの機微に疎い分、破壊力も相当だったようですよ。

イカ焼きで口元汚してる中村が可愛かったというの、書く余地がありませんでした。

『新婚のいろはさん』

軒並ライジのサイン会! これ面白かったなあ。軒並ライジ、いやさはじめの言動もそうなんですけど、いろはにサイン会代行させようとしたり、編集氏のいうことまるで聞いちゃいねえ! ってとこも、本当に面白かったんですけど、それ以上にサイン会の内幕みたいなのが実によかった。

定員100名が無事満杯。もし集まらなかったら身内を呼んでサクラで埋めるとかね、そんなことあるんだ! からの、作者のプライベートを隠してみたり、時間制限の中、ひとりあたりの1分ちょっとみたいな計算とかね、こういうのが本当に面白かった。

思えば自分も、単行本買って整理券もらってサイン会に参加したこと何度かありました。そのうちのおひとりがたかの宗美さんだったのですが、その時も裏側では出版社の方や書店員さんが、こういう話をなさってたんだろうなあ。なんて思うと、懐かしいなかに新鮮さもまた感じられる。思い出がアップデートされたみたいな感覚あったんですね。

サイン会は作家とのちょっとしたコミュニケーションも嬉しかったりしますよね。そんなのも描かれた今回。作家側からはわりと必死で、記憶もなにもてんやわんやだったりするのかな!? みたいなところもまた楽しく読みました。

『兎なりのウサギさん』

ウサギも序列を作るんだ! そうか、考えてみたら群で暮らす生き物。当然序列もあるわけですね。

みたらしの中では紅詩が1番、自分が2番。そして青枝は3番だから、当然青枝のいうことは聞きません。いたずらをとめようとしても、相手にさえしてくれなくて、しかたないから身をていして電源ケーブルかばったら敷物みたいにされちゃった。

でもまあ、これはこれで楽しそうではありますよね。

そんなみたらし内の序列が上がったり下がったりしちゃうというのが今回の本題でした。青枝が連れてきたいとこの菜々花ちゃん。ちっちゃい子。ウサギが好き。青枝の親族だけあって、顔がしっかりしてるのが逆に可愛いな! 恥ずかしがり屋で、ちょっと気も弱いのかな? みたらしの急な動きに驚いちゃって、青枝によじのぼって逃げちゃったりするのね。ああ、涙目だ。ウサギは怖くないよ! 青枝にかばわれながらみたらしに触れていくところ、気を使ってくれるお兄さんお姉さんもチャーミング、全然気を使わないみたらしも面白い、ええ、すごく可愛い回でした。

菜々花の怖がりなところ、リンゴにテンションあがったみたらしにおびえちゃってまたも涙目! 飛びかかるみたいにしてリンゴを奪いにきたみたらしには震えがとまらない。でもウサギは好きというこの子の揺らぎなさ。いやほんと、こういう菜々花の性格、行動? なんかも、本当に可愛かった。

こういうの、作者さんのお身内とかで実際にあったりした反応だったりするんでしょうか。

で、みたらしの中で菜々花の順位が上がったり下がったり下がりまくったりと、困惑の一日? で、最後に青枝がトップランクに!? いや、みたらしにとってはおそらく不動の3位なんでしょうけど、みたらしにはわからぬ人の気持ちの機微なんてのも垣間見えて、楽しかったです。

ところで、紅詩の母、この人の序列はどのへんなんでしょうね。多分、紅詩より下、みたらしよりは上、あるいは紅詩超えもあるかも知れないですね。

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