2020年12月29日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年2月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年2月号、先日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

今回の話、捨てられない雑誌の話? おう、それならいっぱいあるよ! まんがタイムとかまんがタイムとかまんがタイムとかーっ! と、自分のことは置いておいて、なるほど季節の話題ですね。大掃除。八重は思い出の雑誌といって古雑誌を捨てるに捨てられず、わかる、わかるわー。かくして捨てられない面々、掃除がゆきとどかない面々がはからずも集まってしまっていますよ。

でも、それぞれに掃除に向きあえない理由が違うの面白いですよね。八重は思い出が重すぎてでしょう? 対し亜紀は心底面倒くさいからやな。でもって大河もそうなのか。なにしろ今が絶賛逃亡中。このそれぞれに違う掃除への向きあい。ちゃんと掃除してるのはみなちゃんだけなんですな。というか、みなはみなでなんか闇を抱えてらっしゃる……。なんか難しい子らやな。

亜紀の流行についての話、これ面白かったです。流行りと関係なく好きだったのに、流行りものに手を出してるみたいに思われるのはいやとかね、わかる、わかるの連続で、けど流行ってくれたおかげで関連商品が増えた、手元にまで届くようになった! こうしたジレンマも! いやあ、よくわかります。こうした気持ちの近しさ? 実によかったです。

『通勤通学クエスト』

めちゃくちゃ面白いし、なによりテンポがよくて気持ちいい! 冒頭、アニメの話してたと思ったら、クッキーあげる、思いついたようにクッキーくれて、なにごとって驚いてるうちにアニメの話に即戻るのな! あのクッキーの話おわり!? で畳み掛けてくるの、本当に面白い。

で、このクッキーをくれた理由を考えるのが今回のクエストになるというのもいい感じだと思ったんですね。

職場でね、女の子にもらったといって同僚にめちゃくちゃうらやましがられたり、というかハンバーグの味がしないレベルでくやしいの!? めちゃくちゃ面白い。赤飯からシャンパンの流れも最高だったと思う。でもってクッキーの出来見てまたヘコむ同僚たち。本気じゃん、はちゃめちゃにうまい。ほんと、面白かったですよ。

テンポがいい、小気味がいい、なんかちんまい話なのに展開というか同僚の反応が大きくてそれもまた面白い。でもって解決編のさりげなさよ。おお、ほんと、このすっきり? すんなり? 宿題が片づいてよかったというか夢も希望もなくてガッカリというか! でも、このガツガツしないさりげなさ、これがこの漫画のよさだよなあ。最高でした。傑作です。

『オネェの恋のはじめかた』

基本なにに対しても余裕綽々、対人関係にも恋愛ごとにも自信たっぷり? そんな胡桃沢時宗も自分の恋となればからっきしなのか。はじめて好きになった女の子、八神桜子を前にするとしどろもどろ! 口だけなのかい? と思ったら、そういうわけじゃあないんですよね。でも桜子を前にするとこうなってしまう。こうしたところ、なんか可愛さ感じさせますよね。

さてさて、友人翔人のはからいで放課後、喫茶店で桜子と話す機会を得て、しかし桜子の友人女子たち、気をつかって帰っちゃったんだ! ここからのやりとり。自分のペースを取り戻せない時宗が、桜子の髪の長かった頃を知ってときめいて、そしたら自分の気持ちも自然にぽろりと出て、あ、いい感じではなくって? と思ったら、あれ? 髪について桜子はなにか抱え込んでいるものでもおありなの?

気にさせたところで、桜子、中学の頃、いじめられたりしたの? 嫌な感じの男子ふたりが介入してきて、でもここでちゃんと対応するのが時宗よね。カッときた。桜子を守らないではおられなかった。その気持ちの発火と、その勢いが時宗に自分を取り戻させて、思いをありのまま告げさせることとなったの、時宗にとっては暴走だったみたいだけどさ、よかったよな。いいシーンだったよなって思ったのでした。

なにより桜子が嬉しそうじゃん。ええ、よかったのでした。

『大奥より愛をこめて』

最終回を迎えましたね。今回はほぼ後日談といった感じで、大奥を抜け、光太夫とともに食らしている蒔乃いやさマキ。光太夫はマキをロシアへ帰そうとしているのだけど、マキは光太夫のもとに留まりたい。はたしてこのふたりの関係はどうなるのか。

そこで、マキが大奥で出会い、見聞きしてきたもの、大切な人たちの思いの行方に思いを馳せるのがよかったなって。叶わないと思った気持ちも、紆余曲折のはてに通じることもあった。それら思い出がマキ自身の気持ちを支える強い礎となっているんですね。たとえ難しい恋でも、それを貫かせる、そんな心の芯になっているんですね。

それからは本当に後日談でした。定信と大崎は、自分の場所で自分の役割をまっとうしている、そんな感じでありますね。そして御台様はご懐妊。世継のこと、政治的な状況から子をなすことを禁じられていた、そんな状況にあったけれど、将軍、そうしたいろいろを打破しようと腹をくくったんですね。

そして菜々緒はというと、なんと本堂殿と結婚なさったのか。家ではもうまるで別人やないですか! ともあれ、こうしてそれぞれがそれぞれの人生を歩んでいることが描かれ、そしてマキもまたというこのラスト。思いが通じてよかった、そういう思いもあるけれど、困難な恋には違いなかった、そんな彼女らの置かれた時代に一抹のわびしさも思わないではおられない。そんな若干のビターがまじって、読後感、独特なものとなりました。

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