『まんがタイムきららフォワード』2021年2月号、一昨日の続きです。
『観音寺睡蓮の苦悩』
いい感じに煮えてきてますよね。誰も知らない、知られちゃいけない、観音寺睡蓮の秘密。しかし、ついにその秘密を分かちあえる相手が見つかった! というので、今まさに花開く百合トーク! って、なぜ表彰式、講堂の舞台上でやりますの!?
期待はしたんよ。睡蓮を煙たく思ってる六本木四葉。この人が睡蓮に百合好き仲間と誤解されて、ああこれは振り回されるなって。でもここまでとは思わなかった。
睡蓮が感じとった二子玉川鈴と蘭、ふたりの可能性。そのナイスカップリング具合を褒め称え、かつその関係をプロデュースする四葉にも賞賛を惜しまない睡蓮のその姿勢はまさしくスポーツマンシップ。リスペクトを伴うその振る舞いは鈴蘭を、あじつばを、全校生徒を、描かれてないけどおそらく教員も沸かせたのでありましょう。
ほんと、まるで理解できないまま、ぐいぐいこられて恐怖覚える四葉。だいたいがえげつないお方ですから、これぐらい押し込まれても気の毒なんて思わずにすむというのがいい感じ。ほんと、完全に睡蓮のペースに飲まれて、とりあえず連絡先交換? さらには品評会? 実現するかは別として、めちゃくちゃ楽しみ。というか、睡蓮四葉にナイスカップリングを感じてしまうほどでした。
そうそう、それとは別に、ぼたねえとばっちり。はいいとして、メガねぃ、ならぬ眼鏡衣さんの登場に私は沸きました。またふたたびのご登場、楽しみにしたく思います。
『桃ノ木家の四姉妹』
今年のクリスマスは一葉が皆のサンタですよ! って、会社でサンタクロースの秘密聞かされるまで、その正体、知らんかったんですか! すごいよな、一葉さん。どんだけ純粋にお育ちになったのか。
今回の皆で迎えるクリスマス会。千束ちゃんの執事さんがうまいこと取り仕切ってくれて、さらには演技の下手な、それとなく聞き出すとかできない一葉のためにシキの欲しいもの聞いてくれたりね、もうおんぶにだっこじゃないですか!
しかし今回のクリスマス会は、ニノ、ミツ、シキの友人たち集まって、これほんとよかったよな。和気あいあいとして楽しそうで、シキも千束も可愛くて素晴しかった。というか、執事のララさん、これ掴まされるパーティグッズ、きっちり誰になにが当たるか仕込んでますよね? いやはや怖ろしい。紗月が酷い目にあってましたが、これ、子供もいる会でこんなのいいのんか?
しかし本当今回は、パーティグッズ装備していくたびに新たな愛らしさを発揮していくシキと千束が最高の最高で、見事な取り仕切り、ララさんがいてくれてよかった……。でもって肝心のクリスマスプレゼントも、誰がなにを貰うと嬉しいか、それちゃんと配慮の上でやってますよね。ええ、最高の最高でした。
そしてシキ、やっぱりサンタクロースの秘密知ってるんですね。ほんとできた妹さんです。
『仕事ができない彼女のその後』
面白いなあ。10月号に載った『仕事ができない彼女の理由』の続きでありますよ。
人を食らう妖怪の類であるご令嬢が、人に害をなしてはいけないといういましめの隙を突くため、自身の命を殺し屋に狙わせ、返り討ちにするかたちで食らおうっていうんですよ。でも、ふたりともに開き直るかたちで同居するにいたる。ええ、その同居するふたりの様子を描いたのが今回だというんですね。
いやもう、よかったですよ。殺し屋からメイド兼護衛に勝手に転職した香月のお嬢様へ向ける好きっぷり。そして令嬢ほたか様も香月のこと大好きだっていうのがドバドバ描かれるでしょう? 前回は香月がほたかを前にして高鳴る鼓動などなど、香月側からの好意がメインでありましたが、今回は逆にほだか側の感情をメインにして描いてくれて、おお、おお、ふたりとも互いに互いを憎からず思っておるのですね。素晴しい。素晴しかったです。
このふたりの気持ちを浮き出させる今回のトリックスター的存在、チヤにトヤも魅力的でした。欲望に忠実で軽はずみなチヤと、抑制的で慎重なトヤ。おとなしいトヤにはチヤは抑えられないかと思わせてからのあの展開。それだけでなく、知ってしまった香月の秘密と、去ろうとする香月を引き止めるほたか。その後の会話で香月がほたかを護衛していると知ったふたりが、香月のこと師匠と仰ぐとかね、いやもう、面白かった。これに続きがあるならばまた読みたい。
今回、続編が掲載されたことで、期待してしまうんですよ。
- 『まんがタイムきららフォワード』第15巻第1号(2021年1月号)
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