『まんがホーム』2016年4月号、発売されました。表紙は、春の情景。春一番でしょうか、風に広がるスカートを押さえている『らいか・デイズ』らいかをメインにしまして、桜の花びら、そして桜餅持った『けいさつのおにーさん』穂苅君と手塚さんのカットもございます。そうか、引っ越し、というか掲載誌増えたんですね。『孔明のヨメ。』は、孔明、月英のふたりが支度して花見にいこうと、そうした情景。ああ、このふたりのしあわせそうな様子。とてもいいですよ。『ローカル女子の遠吠え』、『主任の一ノ瀬さん』のカットもございます。
『孔明のヨメ。』、二本立てでした。いやあ、二本立てでよかった。葵家の策略で命を狙われる劉備であります。あの手この手で逃走をはかる劉備なんですが、初対面の馬といきなり気持ちを通じさせるところとか、ああ、この人の器、それをこうしたところで描こうというんですね。あの、崖を一気に下る場面とかね、いやあ、すごくいいじゃない! ほんと、見事な躍動でありました。と、なんで二本立てでよかったのかというと、この逃走劇、決着つかずにまた次回、じゃ気持ちがやきもきするでしょう。ところが二本立て後半でもって、劉備、月英の前に転がり込みまして、ええ、孔明の荘園にて匿われるんです。その荘園の様子を知って驚く劉備ですよ。その豊かさ、人の暮らしを重んずる、そうした様子にすっかり感心して、ああ、劉備が孔明に近づいちゃう! 孔明の才能に気づいちゃう! ハラハラしたりもするんですが、ここまではそこまでいきません。ふう。孔明の答弁なんていう山場もあ作って、そして劉備と徐庶再会です。ああ、こちらは動きがありそうですね。
『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』、パトラちゃんにお客さん。誰? ああ、以前出会った火星の姫。期待に応えて再登場ってところでしょうか。パトラちゃんとは対立気味で、火星の姫がいうには、パトラを監視しにきた。パトラからしたら、うーん、ええと、ただただ反りがあわないってところかな? 戦争により豊かだった環境を失った火星に、文明による環境破壊で水や緑を失いつつあるパトラの星。そうした轍を地球には踏ませたくない、そういう火星の姫の様子に、ああ、なんだかシリアスな話に傾いていきそう、いや、そうでもないな、両姫様、どっちもメンタリティが子供そのものだ。しかしそんなふたりを大人しくさせるのが、間接外すというのあの言葉。ああ、この子、どんどんおそろしくなりますね。
『敗者復活戦!』、時は春、桜の花に、花見といえば昔は梅見であったなどなど、季節の風物描いて、また本の虫干し、曝書もひとつの風物詩なのであろうと思わせる、そうした仕事と風流の交差する時間です。とはいえ、月穂サマもニーナも、そういう風情からはちと遠い、みたいな感じなんですけどね。若干のデリカシーにかける言葉のやりとり、それが角をたてたりしながらも、それが深刻にならないのはいいですね。でも、そう思っていたら、月穂サマ、桑原先生と出会って! ああ、これ、どうなる! 桑原先生はまだ気づいていない。でも月穂サマは気づいた模様。ああ、ほんと、これ、どうなる! あああ、続きは来月か!
『天国のススメ!』、太一がまたなんか不思議なのに取り憑かれてしまったようで、髪が伸びる、ぼうぼう伸びる、しかもそれがわさわさ動く。髪がのびる人形、その呪いなのかなんなのか、霊障であるわけですね。謎の霊障とコミュニケーションをはかってみたりと、そうした様子、普通に考えれば結構大変な状況だと思うんだけど、不思議とほのぼのと感じられる様子ですね、この漫画らしくって、そしてこの髪の顛末、ムギの危機を救ってくれた。そして太一から離れていったこの髪に残された思い、ええ、いい話だったなって思います。一番気にいったの、お母さんが人形を直してくれている、そのラストの情景でした。ああ、思いを果たして、成就して、そしてまた美しく生まれ変わる人形の髪。素敵なラストでした。
- 『まんがホーム』第30巻第4号(2016年4月号)
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