『まんがタイムきららフォワード』2016年5月号、発売されました。表紙は『あんハピ♪』であります。はなこ、ヒバリ、ぼたんの三人が寄り添い寝ている、そんなイラスト。なんかね、三人それぞれに表情、雰囲気違っていて、そういうところに性格の違いなど読み取れるようで、はなこがなんか甘えてるっぽいのね、それがいいなあって。そして他には『なでしこドレミソラ』の新連載告知カット、『がっこうぐらし!』のコミックス累計150万部突破を伝えるカットもございます。
『なでしこドレミソラ』、新連載であります。なるほど、華やかな扉イラスト見ましたら、なるほど、これ、邦楽をやる女の子たちのお話なんですね。邦楽といっても、洋楽に対する邦楽じゃなくて、日本の伝統音楽ですね。尺八に三味線、箏が描かれて、けれど第1話はまずは尺八だけ。ええ、尺八の子がメンバー探して校内をスカウト行脚しております。主人公は高校に入って見た目を大幅に変えた女の子、音古間美弥であります。中学の卒業文集に、地味だなんだ散々いわれて、それはそれはショックだった。というか、これ、状況によってはいじめみたいなもんだ! ともあれ、新たな自分を模索する彼女に声をかけたのが、竹海陽夜であったのですね。この子、尺八を吹く人。ちんまりとして可愛くて、その子の尺八にちょっと心ひかれてしまう美弥。彼女に連れられて、邦楽器バンドの魅力を知って、そして自分もやってみたいと思った。ああ、なにか魅力的ですね。絵が美しくて、話こそは王道だけれど、ぱっと目をひいて読ませる、そんな魅力があったと思います。そしてタイトルのドレミソラ。なるほど、ペンタトニック、五音音階でありますね。私は前から、日本の伝統音楽が一時断絶したみたいにならなかったら、そのテイストをもって発生した邦ロック、邦ポピュラーみたいなのも自然と育って広がったんじゃないかなあ、なんて思ってて、だからこそそういうものの可能性感じさせてくれるこういう漫画、期待したいと思うんですね。
『硝子のピーシス』、新連載です。おお、なんと、壊れてしまった世界を修復せよ、そんな命を受けてしまった高校生の話でありますか。その高校生、竜崎時雨は、生徒会長葉桜先輩に恋している男子高校生。その彼の才能に、いわば神からの命令が下って、壊れてしまったこの世界を修復せよ。壊したん、その神様なんですけどね。その出会いの場面、びっくりしましたよ。まさか強い光がために時雨の両目が焼かれて潰れるだなんて! そして神から祝福されて、治ったその目は改変されてしまった世界の有り様をつぶさに見ることができるようになっていた。しかしこの改変された世界。友達が動物になってたり、先輩も背中に凶悪触手を背負う、そんな姿になってしまっていて、そうした異変を人知れず直していこうというお話です。しかし、時雨の恋。どうも先輩はそんな感じじゃないっぽい。見た目年下美少女の神様、名付けて江戸キリコ、この子のこと時雨の彼女かい? なんていわれちゃって、あかん! 君の恋、あかんかも知れん!
『第三惑星からの報告書』、読み切りであります。なんと、地球にはすでに宇宙からの先遣隊が潜入しているのです! 滅亡に瀕する種族が、地球への移住、乗っ取りをするために、調査目的の先遣隊を送り込んで、そのうちのひとりがアイ。見た目に幼ない女の子で、夜の山の中、ひとりでいたところを地球人に発見されて、家に招かれることになったのでした。というんだけど、この環というお姉さんもなんかおかしいよね? と思ったら、わりとすぐにその正体判明しまして、ほう、地球人を研究するためにやってきた研究者だったっていうんですね。こちらは地球の先住民に敵意は持っていません。このふたりが、互いを地球人と勘違いしながら、ひとつ家に住んで、地球のいろいろを知って、学んでいく。特にアイにとっては、地球の、日本に住む人間の考えること、思っていることは新鮮、まったく知らなかった、そんなもので、それらを知りながら、自分自身の気持ちを育てていく、そんな話であるみたいです。でもって、その記録がね、えにっき帳っていうのがなんかほのぼのとして面白いじゃありませんか。なんだか第1話といった塩梅の読み切りですよ。続きがあってもいいんじゃない? なんて思いましたよ。
『ディザドライズ』、ゲストです。不思議な雰囲気のお姉さん、新任の先生? この人がどうもこの学校で教師なんてしてるのは、別の目的があってのことみたいですね。女の子を探している。その子らの隠された能力? 素質? それが必要だったから、みたいなんですね。なんかここでも地球は狙われてる。あるいは狙われてるのはこの子たちだけ? 謎の少女に屋上に呼び出されたと思ったら、奇妙なカマキリ怪人に襲われて、その怪人から助けてくれたのはさっきの先生。さらには、その先生から変身して戦う能力までさずかって、いや、変身はしてないか、ともあれ、なんか能力もらいました。この敵がなんなのか、彼女らの能力や課せられた運命? そうしたものはいまだ語られず。機会があれば知ることもかないますかな。
『ゆるキャン△』、四尾連湖はかつて江戸時代には富士八海のひとつとして数えられた紅葉の名所、なのだそうですよ。でもって、牛鬼が出るんだそうで、うへえ、怖い! とおびえているのがなでしこだけど、出るという時間、丑三つ時に起きてなければ大丈夫、そういわれてとたんに平気になるなでしこがおかしい。リン、そんななでしこを評してバカな女だぜ。いかすわ! 今回はテント立てますよ。その解説、なるほど、テントの種類や、ちょっとした装備で快適さが変わります。そんなこと語られて、あー、テントの中でぬくぬくしてるなでしこ、なんという可愛さか。たいしたこと、なにもやってないのになあ。面白いんだからおかしいよなあ。リンのキャンプ趣味のはじまり、ちょっと語られて、そして例の小型グリルに火をおこしますよ。ところがリン、苦戦しちゃって、そんな彼女を助けてくれたのが、なでしこの知りあってきたキャンパーさん。この人、できる男だって感心されてますけど、いや、女の人じゃない? 眼鏡の素敵お嬢さんと一緒にキャンプにきてて、カップル? って、なんとお姉さん、ほんとの姉! すぐに泥酔するのか! 駄目な人だ! ということは、姉とふたりで一緒にキャンプとか、こら弟やないな、妹やろう。ええ、なんかまた面白そうな人、出てきましたよ。やあ、世界が広がってくなあ。
- 『まんがタイムきららフォワード』第10巻第5号(2016年5月号)
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