『まんがタイムきららMAX』2025年3月号、昨日の続きです。
『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』
つくしとユーリがいたたまれなさ満載で臨むカラオケの席。ふたりの前で歌うのは、ありあけかりん25歳! だ、誰!? と思ったら、いつぞや街中で出会った前職の同僚のお姉さん。あのとき、つくしは、体調を崩すほど動揺したというのに、なぜ今ここで一緒にカラオケを?
この謎のシチュエーション。すべては偶然のなせる技? 酔った有明楓蓮がカラオケ店でバイトしていたこごみに絡んだんですね! 小さな宵さん! つくしに会いたいというので、こうして呼び出すにいたったというのですが、なんだか酔った楓蓮はいつぞやとは違って砕けた雰囲気。つくしにもずいぶんフレンドリーだし、さらにはユーリを見て、カワイイカワイイとぐいぐい迫っていくんですね。
どうやら、これが楓蓮の本性なのですか。そしてずっと楓蓮を苦手としてきたつくしが、ユーリのためにと酒の力も借りながら身をていして楓蓮に立ち塞がるのですよ。
楓蓮、ずっと悔いがあったんですね。前職でいじめられるつくしのこと、見て見ぬふりしてきた。むしろその目付きの悪さから、つくしからは自分のこと嫌っていると勘違いされていて、その誤解がついに解けたのです。
よかった! と思ったら、隠されていた楓蓮の本性が再び!? 子供好き。小さい子見るとお世話焼きたくなる! ということで、ユーリの面倒私が見ます宣言飛び出して、大丈夫なのかなこの人!? まさかここにユーリをめぐるライバルが登場するとは。ええ、まさかの展開。なんだかカオス度、増してきましたよ!?
『追放令嬢は技能実習生になりました。~アーシャさまは野菜畑から逃げ出したい~』
アーシャたちが育てたニンジンがついに収穫のときを迎えました。そのできやいかに! と思ったら、なんと畑がぐちゃぐちゃに! なにごとかと思ったら、イノシシのしわざのようなのですね。
ここからのアーシャの思惑、これがよかったです。ニンジンを食べずにすんでラッキー。そうした思いを隠しながらも、収穫を楽しみにしていたクロエのためにイノシシ対策に前向きになる。ああ、アーシャのクロエ愛が燃え盛ります! ええ、このまま愛が深まるとよいですね!
というのはさておき、毒餌案あり、猟銃案ありと、実現困難なものがいくつか出てきたかと思うと、罠に落ち着きそうになって、けれど狩猟解禁まではイノシシを捕るわけにはいかない。技術的問題よりも制度上の問題のほうが大きいのが、魔法や異世界というファンタジーありの漫画にして、それでもゆるがせにできない社会の枠組みがあるというのが見えておもしろかったのです。
さて、駆除もできない捕獲もできない。というので忌避剤を作って設置します。ベースとなるのはアーシャの魔力が含まれた水。それにあれやらこれやら追加して、というのですが、これよっぽどの効果を持つのかと思ったら、むしろ誘引剤になっている! これ魔力がためなのでしょうか。イノシシから畑を守るという目標が平和裡に達成されてめでたしめでたしなのですが、まさかのイノシシ共存。これ、今後ボタン鍋とかの展開にはかわいそうで進めないですね。
『てくてくっ!秘密リサーチ』
今回はすかいとたからがデートです。たからからイメージモデルを頼まれたすかい。テーマは高校生デート。東京池袋を舞台に、水族館にプラネタリウム、ロマンチックで美しく、それでいて学びの場となるスポットをめぐりまして、それが実に楽しそうなのですね。
水族館、プラネタリウムの非日常が盛り上げる気持ち。かと思ったらプラネタリウムのプログラムが子供向けすぎて、でもそれはそれで楽しむのがすかいらしい。そしてふたりで展望台から眺める東京の街。このビルは完成当時、アジア一の高さだった。ええ、サンシャイン60ですね。私も子供のころ、いきました。水族館を楽しんで、ビルの上階にある水族館が子供心に不思議でしたよ。
そうした昔も懐かしく思い出させるテーマ。見て、知って楽しいというのもありますが、この場所を通じ、今ここにいないひぐれについて語りあうふたり様子。それがまたよかったのですね。
『さうのあっ!』
ああ、なんてかわいいんだ芹香。今回は芹香が母からいわれて、お友達を家に呼ぶんです。しかしなんでそんなにも友達呼ぶのを嫌がるんだ、芹香さん。あまりの嫌さにイマジナリーフレンドだなんて嘘ついちゃって、こんなにもダイナミックなごまかし、はじめて見ましたよ。
さて芹香の家に集まったお友達。こかげにリューディア、槇にルミ。お母さん、娘にこんな素敵なお友達がいてよかったね! でも、まさかリューディアたちのこと、娘がむりやり日本にこさせたんじゃとか思っちゃうの、ほんと、どんな娘なんでしょう。というか、今回は母にしてそう思わせるほどの芹香の狼藉ぶりが語られて、いやもう素敵だ最高だ。
昔からサウナとなれば常軌を逸した行動、情熱を見せた芹香。私はこうした子好きですけど、つきあえないと距離を置いた子たちも多かったんですね。それが今ではこかげにリューディア、槇にルミ、素敵なお友達に囲まれて、ああ芹香も嬉しそう。お母さまも安心なさったことでしょう。ええ、本当に素敵なエピソード。こかげへの気持ちを素直に口にできない芹香がまたかわいいのでした。
- 『まんがタイムきららMAX』第22巻第3号(2025年3月号)