2024年10月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年12月号、発売されました。表紙は『ぼっち・ざ・ろっく!』。後藤ひとりとリョウが一緒に登場。ふたり、ゴシック調の黒いドレスを身にまとい、背にはコウモリの羽根を模した装飾。ヘッドドレスにも角がつけられて、悪魔を思わせるダークな装いです。ハロウィンの衣装ですね。表情も暗めに雰囲気作りまして、このふたりには実際よく似合う。美しさがあって、けれどどこかに陰がある。そうした演出がこのふたりをより魅力的に見せています。

今月は新規ゲストが1本です。

『かがくすーる』

おかしな発明する天才ハカセ。これ、部活動なの? 舞台は学校ですよね? 助手ことりはハルハカセのこと先輩って呼んでるし、これ部活動かなんかですよね?

ともあれ、自分でもなんだったか忘れてしまうような発明をしてしまうハカセ。強制おもいだし装置なる謎の機械で記憶を掘り起こそうとしたりするんですが、その装置がものすごい発明では? その機械、実際に忘れてたことを思い出させてくれるならすごいなってなるところですが、掘り起こされたのは前世の記憶? あんまり役にはたたなそう!

そういう微妙な発明が次々飛び出してくる漫画なのですね。

でも、ハカセと助手が足つぼマッサージするくだりの発明品。痛みを和らげてくれるぬいぐるみには笑わされましたよ。目が異質だから、なんかヤバいのが噴霧されたりするのかな? と警戒したら、なんだこの根性論! この肩透かしくわせる感じ、実によかったです。

全体にナンセンスな漫画なのですが、最後におもいだし装置で掘り起こされた前世の記憶が意味あるものになってくるところ。この意外性にもやられました。

『SAN値直葬!闇バイト』

これ、原作(?)で読んだことあるな! 川に流れていた謎の死骸。それを追う男が最終的にどうなったか、みたいなやつ! なんて思いながら読み進めた今回。ヒバゴンを探しに、ひとり非婆山に向かったへんりの身に起こる怪奇。追ってはいけないものを追ってしまった。知ってはならないもの、拾ってきてはいけないものに手を出してしまった。

そんなへんりから送られてくるメッセージ。ああ、これ手記もののパターンだ。こういうのはたいてい手のほどこしようのない状況で終わるものだという印象があるわけですが、メッセージを受け取り続けたこよが異変を感じとり、あかりにも報告。そしてここからアメンパイン店長に繋がるというこの流れ。

ああ、へんりは助かるかもしれない! という希望とともに、もう取り返しのつかない状況になってたらどうしよう!? ってところまで想像が進んでしまって、ほんとあかりの活躍やいかに。間にあうのかどうなのか、ハラハラですよね。

『ぬるめた』

さきなの母、彩はお酒が好き。くるみはロボットだから法にも触れないと、酒をすすめちゃったりなんかして、いやああぶない。で、ここから娘とその友達にまぎれてマイペースにくだまいちゃう彩。これがかわいいと思っていいのかどうなのか。なんだけど、実際わりかしかわいい人ではあるんですよね。

ここでまさかのくるみの設定、重油で酔うというのが引っ張り出されてきて、ダブル酔っぱらいの空っぽ会話! からの、彩が思い出すちあきの母、レイのこと。ここでこうしんみりくるとは予想もしてなくて、ええいああ、彩からもらい泣きでありました。

で、このいい感じの話からラストに飲油機能改造除去手術。あれ、なんかの副作用とかじゃなくて、あえてつけられた機能だったのか! ほんと、わけのわからん機能がてんこもりです、くるみさん。

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