2024年10月28日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年12月号、一昨日の続きです。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

岬の携帯に残るルナと一緒に撮った写真。最後に飲みにいったとき、銭湯に寄った後に撮ったものなのですが、岬もまるで覚えていない。

そのときの記憶を呼び覚まさせようと奔走してくれたスラー。岬の、そして同じく忘れていたルナの、かつて交わされた会話を思い出させることに成功して、一緒にサウナ旅をしようと語りあったあの夜のこと。けれどなぜこんな大切なことを忘れてしまっていたのか。

それは命の灯の消耗によるもの。憔悴し、思いつめてしまっている、その状態が大切なことを忘れさせ、さらにはここ異世界に迷い込ませてしまった。ルナは仕事での消耗が、岬は友人ルナの失踪が、自分の命の灯を弱らせてしまった。そして今ここに、大切な記憶を取り戻して、ふたりはともにあるべき場所へ帰るという選択をしたのでした。

異世界サウナの皆との別れ。それは悲しいことで、けれど同時にルナの新しい旅立ちで、日本に帰ってからのルナの選択もまた喜ばしいと思えるもの。これからどうなるか、その前途はいまだわからないままではありますが、以前よりもずっと明るい表情を見せてくれたルナ。この子の前に、明るい未来が広がってほしい。そう思える最終回でした。

『ウクレア!』

BGMを頼りに二人三脚のテンポをキープしていた舞帆。しかし放送機材のトラブルで、BGMがなくなってしまった! このピンチに立ち上がったのがほかならぬ空子であります。ウクレレを手に放送部のテントに直談判をしにいった空子、けれど別にBGMはなくても大丈夫かな? と返されてしまって、ああどうなる空子、そして同じくどうなる舞帆。

ここにウクレレ部の皆が集まるところ。ほんとよかった。部の仲間のこと、ちゃんと見ていてくれている。そして一緒に動いてくれる。いいチームだなあと思えた描写。また生き生きと楽しそうにしている、その様子が素晴しかった。というか、里桜がにっこにこ! この人のこういうところ、本当にいいですよね。魅力的です。

さて、BGMを取り戻した舞帆ですよ。完全に舞い上がってしまっていた舞帆がですよ、聞こえてきたウクレレの音、そのテンポから空子たちの意図を汲み取って、笑顔で伸び伸び走りきる。この顛末、もう完全にハッピーエンドではありませんか。体育祭の組分けでは別々になったけれど、それでも気持ちは一緒にあるという仲間のきずな。ああ、いいエピソードだったなと思ったのでした。

今回、楓に絶対音感があることが判明しましたね。これ、小さいころに音楽教育受けてないと身につかないといいますが、ということは楓もピアノかなにか習っていたのかな? ということで、もしかしたら生徒会長の音羽と学校以外での繋がりなどあったりする? なんてこと思わされたりしましたよ。

そして風谷楓さんとちょっとした縁のある翼さんの思いつき。フラダンスチームリペララとウクレレ部との共演なる? ここにまた次の動きがはじまっています。

『ネコかぶりアンコール!』

この漫画の核心とでもいうべきテーマに近づいてきている? 以前音子が導き出した答。人には色んな一面があって、全部含めて本当のその人。そういいながらも、音子自身は猫かぶりの自分は偽物で、本当の自分ではない。頑なにそう思おうとしている。その疑問について、部長が迫るのですね。

自分の思う理想の女の子像を印に見出した音子。けれど知りあって話してみた印は、自分の想像とは違っていて、ということは音子の理想像は印の真似なんかではなく、音子自身の中にあったものではないのか。そもそも人の真似をするのはいけないことなのか。変わらず頑なな音子であるけれど、牧奈の言葉にじりじりと追い込まれていくんですね。

さて、追い込むといっても別に押しつけたりはしませんよ。今回は音子の中に、自分自身の可能性の種をまいただけ。いずれ芽吹いて、育っていくかもしれない可能性を音子自身に認識させるにとどめたのですね。

そしてラストにちょっとしたサプライズ? 印と音子の双子コーデ! ああ、いいですね、赤面の音子。まずは音子は自分のかわいさを認識してあげましょう。ふたり本当にお似合いですよ。

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