2024年3月24日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年5月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年5月号、一昨日の続きです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

忙しいときには過労で倒れる人間が出て忙しさに拍車がかかる。悪いサイクルにはいってしまっていますね。ということでラッキーセットで大忙しのモグモグバーガー。クレームがあっても店長は不在。零の兄、透が対応。近隣のお店の店主さん、長すぎる行列がうちの店まで届いてる。なんとかしてくれというのでなんとかしようとしたら、零が足を引っ張っちゃって……。

いや、これお兄ちゃんがいけないよ。適材適所というものがある、といいたいけど、店内スタッフを削るわけにもいかなかったのか……。深刻な人手不足にあっぷあっぷですねえ、と思ったら今度はこむぎがやらかすのか!

しかし兄さん、八面六臂。あっちにこっちに駆けずりまわって、ついには余裕をなくしたか、妹零に戦力外通知をするにいたって、ああ零もさすがに傷ついちゃうかなと思ったら、出勤してきた満身創痍の店長を見てがんばろうと復帰。そこからのミラクルなんですが、これ、お客さんに恵まれましたね! これで黙ってくれた、その上舎弟にまでなってくれた。本当、ここぞというところで零ちゃん、ラッキーガール。見事な大逆転でしたね。

『ギャルとネクラの吸血関係』

眷属化が進むいよね。このままでは完全な眷属になってしまう。その未来に怯えるまくるであります。

この状況をなんとかできるんじゃないか、我慢して抵抗できるんじゃないか。そう考えるいよねですが、まくるはその限界をしっかり理解していて、母がいよねを助けようとしたように、自分もいよねを助けたい。いよねを眠らせて、そのあいだに眷属関係を解消、契約解除するというんですね。

この決断にいたるまでのまくるの思いよ。この子にとってどれほどにいよねが大切だったかがわかる。大切であるがゆえに特別な関係を清算するしかなかった。ぎりぎりまで気持ちを隠して、そして涙ながらにいよねとの別れの口づけをかわす。その思いの高ずる様には、胸のしめつけられるような感情覚え、深く引き込まれるものありました。

しかし、眷属関係ならずとも、ふたりの気持ちを大切にしていけばいいのでは? と思うも、それではいけないわけがあるのでしょうね。そしてこれから目覚めるいよね。彼女の決断に期待したい所存です。

『スポチャン!』

部長、本当に実力者なんですね。試合に臨む格好はまんま不審者なんですけど。

さてまずは昇級を喜ぶ部員たちですよ。免許状が届きまして、いよいよ級位を得たと実感。まずはひとつの目標を達成して、次は夏の大会か。というところで渋るのがももです。自分にはまだはやいのではないだろうか。すっかり尻込みしちゃって、と、そんなももが大会に挑戦すると決意するまでのくだり。それがとてもよかったんですね。

スポーツチャンバラではわりに発生する1対多の状況。部長は1対9に勝ち抜いたというのですが、まあ普通はそこまではでけん。と、そうした状況の発生しうるルール、サバイバル戦を体験することになりまして、そこで見せるももの回避の技術です。正面からのアメリアを回避したと思えば、背後を突くあかりの不意打ちにも対処する。しかしももの最大の弱点、ビビりがゆえに踏み込みが甘く、攻撃がまるで届かない! この弱点が、回避が攻撃に転ずる棒によって克服されるあの描写、見事で、ああこれがももの自信になれば、さらにはより先へと進ませる、そんなきっかけにもなればよい、そう思わせるものあったのですね。

実際、あかりへの一本はももの気持ちを後押しして、かくして大会出場を決意。ええ、物語が動いていますよ!

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

船で東京へと向かうリルー一行。その途上で判明する、アヤのお尻のアザ。ジジがいうには、メリュネの刻印。リルーたちの世界で猛威をふるった不死の魔女メリュネはアンデッドモンスターの女王。世界を滅亡寸前まで追い込むも、リルーの母ルララの決死の禁呪にて倒すにいたる。しかしそれによりルララは命を落とし、またこの話が父母の蘇生を願うサキに蘇生魔法の代償を知らせることとなってしまった。

今回はたくさん情報が開示されました。アヤの腰にあるメリュネの眷属の印。リルーの母の話に、蘇生魔法の真実を知って思いつめるサキ。そのどれもが今は答が出ない話で、けれどサキに死んでほしくないと伝えるリルー。リルーとサキを思うアヤなど、旅の皆がそれぞれに誰かを大切にし、ともにありたいと願う気持ちのよくよく描かれたところ。しみじみと心にしみるものあったと思います。

そして今回最大の危機。海中から現れた尾つきのゾンビ。ピンチ! この危機をどう回避する!? と思ったら、覚醒したリルーのリボン! めちゃくちゃ強いのな!

いやもう、いよいよ佳境にはいらんとするこの状況に、心強い味方があってまずは安心でありました。

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