『まんがタイムきららキャラット』2021年7月号、昨日の続きです。
『あやしびと』
校長が引きあてた温泉旅行。保護者役をユユに任せて、アヤたち生徒たちに権利を譲ったんですね。かくしてはじまる温泉旅館でのコミュニケーション。なんとふぶきも参加していて、ずっと口押さえている、風呂場では理性崩壊しないよう目隠ししている。なんか違う種類の妖人みたいですよ。
オバケ、妖怪が人の姿で生活しているこの世界。あやかしすべてがそうやって生活しているわけじゃないんだってこと、今回はこれでもかと描いてくれて、いやあ、剣呑剣呑。
夜の湖を見にいこう。ちょっとしたロマンチック体験目的で皆で繰り出したのはいいけれど、そこで出会ったのが不思議な女性。体調不良というのだけど、親切に肩を貸そうとしたみぞれがすんでのところで食われるところだった! しかし、サカサが殺意を感じとる前にこの女の正体を牛鬼と見極めたアヤ、有能だよなあ。さすがの妖怪マニア。
ともあれ、牛鬼ってのは怖いよね。ある年齢以上の人間には、鬼太郎のアニメ(多分第2シリーズ)でトラウマを植えつけられている。多分、この牛鬼と今回出てきた牛鬼は違うタイプなんだろうけど、かつてテレビで見た牛鬼、話の詳細は忘れても恐怖感だけは残っている。かくして、名前聞くだけでヤバいやつや! ってなってしまうわけです。
というわけで、みぞれに牙をむいた牛鬼相手にマジ怒りのお姉ちゃんです。先日、校長には手も足も出なかったお姉ちゃんだけど、今回こそは活躍期待したいですね。
『かぐらまいまい!』
最終回を迎えました。
例大祭を終えてからの皆の様子。日常に戻りつつ、将来のことなど考える、そんな時間が学生としての彼女らの本分をあらためて感じさせてくれますね。
この皆の語る将来への希望。そこには御神楽、皆で舞を舞ってきた経験が、それぞれに違ったかたちで息づいて、町の将来を考えたり舞の継承に携わりたいと思ったり、そして神社に勤めたいという希望もあって、ああ、こふくですよ。美夜とともに神社で働きたい。その希望をふたりともに抱くにいたるその様子。ああ、『かぐらまいまい!』だ! そんな感触しっかり感じさせてくれるくだりでありました。
さて、お姉さん、姿が見えなくなった理由なども皆で一緒に考えて、そして将来への夢をかためつつあるこの子たちのことちゃんと見守ってくれているという嬉しい描写などもあって、ええ、最後の最後に気持ちのほっとあたたまる、そうした最終回。舞姫部のその後と発展している様子もまた嬉しくな、あっ! お姉さんが後ろに!
『ポンポコタヌキとへっぽこ王子』
タヌキの豆子! よくこれまで正体バレずにきたもんだね!? いやもう、ほんとに心底そう思わないではおられないほどに迂闊というか、素直に自分の正体をさらけだしていくスタイル? とりあえず場をごまかすということさえも満足にできなくて、いやもう、玲音だけが正体を知ることになるのかと思っていたのに、早速鳴にもバレてしまって、これ、最終回までにどれだけの人間に正体バレるのかな。まさかこのふたりで終わりってこともあるまい!? そう思うくらいに迂闊なタヌキなのですよ。
豆子が演劇部に入ります。それはいいのだけど、部長と副部長。このふたりも普通の人間ではないような予感がしますよ!? 少なくとも副部長は猫又かなんかだろう。だって、名前がその正体を現している! というか隠す気ないよね!? でもって部長は神様なのかな。
なんともいえない登場人物たくさんで、いやこれなら豆子がタヌキバレしてもまあ大丈夫そうかな? なんて楽観が生じてきましたね。
『ちぐはぐ*るーむしぇあ』
授業中に手紙をやりとりしてたら先生にバレてしまいました。それで叱られた詩乃。職員室に呼び出されて、お昼もそこで食べることになったっていうんですけど、手紙をやりとりしていて相手をいいなさい。筆跡も変え名前も書かずにいたまひるの作戦勝ち? 詩乃も心得たもので、友達なんていない、全部自分一人の自作自演と涙ながらに訴えて、これ、先生に通った!?
これが全然通ってませんでした。イマジナリーフレンドと食べなさい、先生が詩乃を憐れんで恵んでくれたチョコレート。これが憐みでもなんでもなく詩乃を泳がせた上で、手紙の相手を特定するための策だとわかるラストなど、面白かった。騙し騙され出し抜きあう、そんなまひると先生のやり合いが、詩乃を間に置くことで直接対決するよりもずっと面白くなっていたと感じました。
- 『まんがタイムきららキャラット』第17巻第7号(2021年7月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿