『まんがホーム』2021年7月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』。竹田デザインのてるてるぼうずを手にしたらいかがこちらに振り向いているんですね。梅雨の季節、『孔明のヨメ。』月英夫妻はふたり傘の下、あじさいの花を愛でています。『若王子主任は後輩ボイスに抗えない!』若王子主任は手にあじさいの切り花を持っています。『ラブアマ』柴田はレインコート。これもまた雨の季節の定番です。
『スクールカウンセラーうさみ先生の悩み相談室』
これはFUZで連載されてる漫画ですね。単行本が発売される、ということでゲストで登場。市立黒丸中学校の名物スクールカウンセラー、うさみ先生の活躍が描かれるのですが、うさみ先生、うさぎなのか!
毛深いといわれたの気にして相談しにきた生徒には、全身毛むくじゃらのうさぎのあり方から哺乳類にとっての毛の重要性を語っていく。というか最終的にうさぎとしての愛らしさで陥落させてますよね。他の生徒たちの相談にも、自身の可愛さで、あるいはうさぎとしての食事情でもって共感? をともに解決していくというんですね。
先生はうさぎですが、生徒は人間。姓あるいは名に動物の名前が入ってますね。ちょっと不条理? それからほのぼの? ゲスト回は登場人物の紹介、あるいは先生の仕事の様子を伝える、そういう基本的なところにしぼってる感ありました。
『孔明のヨメ。』
孔明による孫家降伏派攻略が開始されました。まずは降伏派の勢いを削ぎ、次いで開戦派に勢いを与えたのちに孫権の決断を導こうという、その第一段階となる今回の攻略。どのように出るべきか、孔明にはいくつかプランがあって、状況次第でどれを繰り出していこうか、そんな余裕感じさせてさすがの頼もしさです。
そして会議堂にて、まさかの並み居る降伏派。ここで孔明を屈服させて、孫権に目通りさせることなく退場いただこうという腹みたいですが、むしろこの状況は孔明にとって好都合なのか。
ここでの張昭と孔明とのやりとり、これは創作ではなく史実ないしに根拠となるエピソードなどありそうな気がします。ともあれまずは孔明優勢、さらには攻略の筋道もついたと見える今回。この孔明の余裕綽々といった雰囲気。頼もしさしかありませんな!
『天国のススメ!』
人を怖れさせようと画策する人形。動けるというんですが、出会った相手が悪かった。ショーウィンドウから笑いかけた相手がまさかの、というか期待どおりの草間! おおー、見事食いついたぞ。笑ってみせたの、微笑みかけてくれたみたいな受け取りかたしとるぞ。さすがだ、さすがの草間だ。期待を裏切らない。
それで今回、その人形が太一を頼って相談にくる。って、草間の脅威、どれほどなのか。ともあれ、怖くありたいと願う人形の悩み。過去の出来事が自信を失わせ、アイデンティティの喪失に苦しんできたこの子の気持ちが痛いほど伝わってくるエピソード。これ、悩みの主体は人形だけれど、同じ悩みを抱えているものは人、人形問わず多いのではないか。それゆえに胸に迫ってくる、そのように感じたのですね。
だからこそ、太一の母の心からの賞賛、丁寧に触れ、いつくしんでいく指先の優しさ。そしてかけられた言葉の温かさ。これもまた素晴しいと、胸に響くものあったと思ったのでした。
ほんと、人形の子、よかったなあ。願わくば、この人形が救いを得られたように、悩み苦しんでいるすべての人が救われるといいな、そんな願いさえ抱いてしまう。素敵なエピソードでした。
『ちくちく推して』
ブルーレイ鑑賞のため皆でカラオケ店にいきます! 会員証があるからと愛菜が選んだカラオケ店、ここからがもう面白くって、この子、この店の親会社に縁故があるのか! 会員証というのがVIPカードで、店長もびっくり、挨拶に出向こうとするわ、さらには様々過剰なほどのサービスが提供されて、ペンライトの貸し出しはともかく、食事のサービスはやりすぎですよ!
思いっきり警戒しているゆみちと、まるで頓着せずもりもりいっちゃうえりか。このふたりの性格の差よ。ほんと面白い。常識的にはゆみちが正しい、過剰サービスへの警戒もそうだし、教師として特定の生徒と一緒に遊びにいくのはいいのか悪いのか、そうした心配もそう。対してえりかはなにに対しても奔放で、細かいことは気にしない! 楽しさ、面白さ、そうしたもの最優先ですよね。
ああ、絶対生きるならえりかのスタンスがいいと思った! でも自分はゆみちタイプなんだよなあ。分別くさいというか、気が小さくて思いきりに欠けるというか。ねえ、ゆみちは気苦労やらなにやらで疲れたりはせんですか?
さて、愛菜です。今回の支払いをポイントで全部すませてくれたこの子! ほんと、頼もしいな! この揺るぎなさ、素晴しい。でもって先生ともまた今後のデートを約束してね、えらいこっちゃ、先生、愛菜にイニシアチブ握られてますよ!? もうどんどんいってほしい。見事、楽しくなってきた。そんな気持ちでいっぱいです。
- 『まんがホーム』第35巻第7号(2021年7月号)
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