『まんがタイムきらら』2021年7月号、昨日の続きです。
『ぎんしお少々』
おおう、これ無理難題だよ。姉の友人という触れ込みでもゆるに接近したせつな。写真にも詳しいと嘘に嘘を重ねてしまっているんですが、持ち込まれる相談事がまさかの銀塩フィルムで、しかも中判。さらに加えて疑問の焦点が姉の残したメモ書きだっていうんでしょう?
わからん! これはほんとわからん! そもそも今どきの高校生とか35mmフィルムも知らんやろ? それがまさかの中判って。銀塩時代にカメラに触れてても120とかに手を出してた人は少ないし、でもって姉のメモ書き。ぱっと見、西暦に見えるんだけど、フィルムの熟成とかするジャンルって存在したりするの? わからん、ほんとわからん。
この状況でも投げ出さず、なんとか理解できないか、少しでも答に近づけないかと頑張ったせつなさん、立派だと思います。まあ姉に対する下心とか、ファンとしてのプライドとか、感情を素直に表すもゆるに情が移りかけてるからとか、いろいろあるけど、それでもお手上げとはしなかった。これ、一緒に悩んで考えてくれる、それだけでもゆるには心強く感じられたんじゃないかなあ。
今回のやりとりで、せつなからもゆるへの距離、それも近くなったように思います。自分でもいってましたけど、実質姉気分になってる? その見守ってくれている感じはなるほど素敵だったと思います。
『そらコミュニケーション』
4月、新学期ですか。それでソラ、テンペスタの母が遠隔で登場。娘たちの制服姿に目を細めているんですが、ふたりともに親馬鹿発揮させてて、いや、でも実際お嬢さんがた可愛いよね。大きくなったんじゃないかしら? なんていって、身体はロボットだからと娘から冷静に指摘されてるソラ母が面白かったです。お母さん、落ち着いて?
新学期が嬉しい組、憂鬱な組、それぞれ発生していて、なるほど璃乃は不安なのですね。人見知りする自分にとっては死活問題! 雄弁ですなあ。でも今年はせんりと一緒のクラスになれて、よかったですね。このあたり、ある程度配慮などあったりしたのかな? どうなんだろ。
ソラたち中学生組も仲よし4人全員が同じクラスになれて、よかったねえ。これも特殊な転校生、ソラ、テンペスタに対する配慮などあったのかな?
皆が高校生になった自分達を想像してますが、ソラはきっと美少女になっているというの、身体はロボットだからなあ、千十星に頼んで高校生ボディを作ってもらわないと。
そして帰宅後のこと。娘たちの進級祝いに超高級宇宙生物が送られてきた! なんとまあ、生きとるの!? カニとかエビみたいなもんなの? とりあえず心配しかない、というか、こんなの地球に持ち込んで大丈夫なの!? いやもう、尋常ではなくヤバ気なもの登場して、姿も見せないまま食べられちゃいました。ほんと、これ、検疫通らない系ではないかなあ。少なくとも地球人たちは手を出す気にはなれない代物だったぽいですね。
『しゅーしゅーまにあ』
やっぱりこれ面白い。集めてるものこそは違えども、同じ収集家の同志を得ることができた牧野と朝霧。ふたりだけの秘密というのも嬉しいポイントみたいですね。でも、この秘密がバレないように、とりわけ朝霧がシリカゲル集めてるのバラしたりしないようにと奮闘する牧野が大変で、一般人メグナにごまかそうとシリがかゆいというなんて、おお、牧野よ、自己犠牲も辞さない覚悟なのですか。
メグナにどんどん誤解されていく牧野がおかしかったですよ。シリがかゆいにはじまって、朝霧さんほのかにイイニオイとかいってるところ聞かれちゃったものだから、朝霧の追っかけしてると思われてさ、よっぽどの誤解ですよ。ふたりのつながり、ちょっと周囲からは予想もできない感じなんでしょうね。これまでそれほど近しくなかったのに急接近したの、牧野からぐいぐいいってると思われて、でも一種ストーカー疑惑っていうの、メグナにとっての牧野ってどんな女の子なんだろう!
しかしこの誤解を、シリのかゆみに効く薬をわけてもらってたとごまかして、おお、牧野よ、自己犠牲も辞さない覚悟なのですか!
いやもう、このやりとりのコミカルさ。素晴しかったですよ。みんなほんと、面白くて可愛いです。
My Private D☆V
『今日の授業は恋愛です!』のつみきつきです。
おお、これは明確なD☆Vポイントが語られました。「個性的な制服の着こなし方にドキドキします!!」。これ、確かにいい感じ。描かれてる子たちは、『今日の授業は恋愛です!』からりっか、こみね、そしてさがり……、いや違うよ!? ひいろだよ!? 背景にちっこくデフォルメされてるしらべとみあおも可愛いですね!
確かにひいろ、本編でもスラックスでしたね。男性っぽい凛々しさとそれでもやっぱり表に出てくる女性的なラインの共存するその姿、実際魅力的だと思います。そしてそこまで個性押し出さないりっかたちですが、それでもカーディガンや靴下に個性を見せてきて、おお、こみねは萌えソデできましたよ。この子については、いずれ大きくなってやるという気持ちで制服のサイズも先取り、みたいな感じだったりするのかな。そういう、あえてやってるからこそ気になる意図、思惑、こだわりなどなど。いわばキャラクターの背景を読み取る余地ができるのも面白さで、また共感を覚えるポイントになるんだろうなあ。
実際の人物でも、服の好みや、身につけているアクセサリー、小物類から人となりが見えてくるものです。これは当然漫画、イラストの人物においても同様で、ことそれが学園ものなら、全員が同じ制服を着た上で、その着こなしやアレンジにその子が自身の個性、どういう自分を演出したいか、見せたいと思っているかを読みとる楽しみも出てくるわけですよね。ワンポイントでキメる、大きく崩してくる、逆に指定どおりきっちりするなどなど、制服というフォーマットがあるからこそ、そこに表現される個性はより際立ったものになるのかも、なんて思ったりしたのですよ。
なとせとさがりは、きっちり指定どおり派なのかな? でも同じきっちりでも、崩さない理由、それぞれに違った背景がありそうな感じしますよね。そして今回のセンター、りっかの立ち姿。あのあご、頬に添えた指に袖からのぞくベストの袖が可愛さ演出していて強いですね。わずかに寄せた膝も可憐さ感じさせて、おお、さすがは恋愛科の面目躍如、ヒロインの風格というやつですか。
しかしこうしてポイントが明示されると、細部に現れる皆それぞれの個性、より一層に注視したくなるってものですよ。
- 『まんがタイムきらら』第19巻第7号(2021年7月号)
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