『まんがタイムきらら』2021年7月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』。ゆずこと縁が傘のうち。ふたり揃いのレインコート着て、雨の季節にフル装備、といった具合なんですが、あ、もう晴れているではないですか。雨の中、ふたりひとつの傘を使って、そうした仲のよさ、距離の近さなど感じさせるところも大変にいいですね。ところでこの傘大きな葉っぱのかたちしてますか? ほら、大きな蕗の葉とかそういうイメージ。そのせいもあって、緑のレインコートがちょっとカエルっぽくて可愛く感じてしまいます。
今月は新作ゲストが2本です。
『ほぐして、癒衣さん。』
ずっと座りっぱなしでコンピュータに向かう仕事。自然背も丸くなって、肩こり、眼精疲労に偏頭痛。疲れているのに眠れないと、酷い状態に陥ってしまっている主人公。23歳、川口夏鈴。入社当時ははつらつとしていたのに、わずか半年ですっかりくたびれてしまった。これ、実際のところ、悩みでしょうね。自分で自分の肩を押せないほどに体が固くなってしまって、ああこれはもう自力ではどうにもできないレベルだ。
先輩の癒衣さんはというと、同じくらい、いやむしろもっとずっとたくさん働いているのに涼しい顔しているんですね。体が凝らないよう、合間合間にヨガ、柔軟などやってほぐしている。そんな先輩にほぐしてもらった夏鈴。ちょっとほぐしただけでも、随分と軽快するんですね。実際、自分も昔は肩こりとか酷くて、もうどうしようもなくなった時にマッサージ受けると、血流が回復して体温の上がるの自覚できるくらいに違うんですね。今回のマッサージ受けた夏鈴も、そうした感覚など味わったのでしょうか。実際、肩の荷をおろした? なにか開眼したかのように雰囲気も違っていますね。
このマッサージのお礼が、まさかのハグというの、驚きの展開、予想外ってやつでした。夏鈴にとっても同様だな。戸惑い覚えながらも、まずはお礼と割り切って、そして今後もマッサージしてくれるといわれて、ハグを受け入れる。これ、最初のうちは恥ずかしかったり気まずかったりするけれど、段々に慣れていきますよね。そうなった時に夏鈴は、そして癒衣はどうなるのか。先が楽しみになってくる、そんな導入でした。なんなら発展してくださってかまいません!
『蜂も刺さずばうたれまい』
普通の女子高生を装う蜂須賀すずめ。けれどその実体は……、というほどなにか大きなもの隠しているわけではないけれど、中学時分ヤンキーだった過去を隠して潜伏中。なんで脱ヤンキーすることになったのか、それはまだ語られてはいないんですけど、気になりますよね? 髪など染めて、いや脱色か、喧嘩に明け暮れていた日々から、今の普通の女子としての生き方、授業出て勉強して、そんなイメージチェンジ。これ、よっぽど頑張ったのか、あるいは結構なポテンシャル隠していたのか、それとも不良時代もそれなりに勉強など頑張ってたのか。
高校ではそうした過去を隠していたすずめ。けれどひょんなことから、その過去がバレてしまって、隣りのクラスの源元、自分のお気に入りのサボり場に入り込まれて、話も聞かれて、でも昔の写真をコピーされてしまったの、あれはすずめの落ち度だよなあ。
源元、ちょっと謎なところがある子です。でも悪い子ではないっぽい。すずめのこと気にいったのか、いろいろ昔のこと聞いて、写真保存して、それを誰かにいいふらすとか、そういうつもりはまったくなくて、むしろもっとよくすずめのこと知りたい、仲よくなりたいと思っている? でも友達いないのかってのは禁句のようで、プライド傷つけてしまったかちょっとヘソを曲げた感あったけれど、だからって仲がこじれたりはなさそう。
すっかり源元に主導権をとられてしまっている蜂須賀すずめ。この関係はいずれ変わりゆくのか、あるいはずっとこのままで、むしろこの状況がすずめにとって心地よくなっていくのか。それは全然わからんけど、こうして気兼ねなく昔のことを話せる相手のできたこと、これ自体はすずめにとってもよかったのではないかなあ、なんてこと思いました。いや、実際のところわからんのやけど!
- 『まんがタイムきらら』第19巻第7号(2021年7月号)
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