2020年9月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2020年10月号

 『まんがタイムきらら』2020年10月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』。これは体育祭のひとカット? 唯と相川さん、ふたり一緒に写真に収まって、といった雰囲気感じさせるイラストなんですけど、相川さん、唯ばっかり見てるやん! なるほど、気になるあの娘とぴーす、その感情の向かい先があの視線ってわけですね。しかし、唯のあの笑顔ね、ちょっとよそゆきっぽいというか、笑みがぎこちないのね! ほんと、こういう機微の見えるところ、すごくいいなって思います。

今月は新規ゲストが4本です。

『しすぱら!』

アイドル真白みみに憧れる女の子、ココ。まさか、そのアイドルが自分の妹になるというのですから驚いた。突然のことに、いかにも状況飲み込めていないココ。しかもみみから自分のこと認知されてるとわかってさらに舞い上がるなどね、長姉が説明してくれていても、まるで耳に入っちゃあいない。それほどの愛のほとばしり。でも、みみも結構そんなココのこと受け入れてくれていて、覚えのある熱心なファンだからでしょうかね。いや、みみ自身おっとりした人みたい。その鷹揚さ、それがココのテンションもやわらかく受け止めさせてるのかも知れませんね。

ココが、みみに少しでも近づきたいと髪飾りやら小物やら、似たもの、同じもの集めてるってくだり、これも面白かった。SNSにあがった写真一枚から推定してとかやってるわけですが、さすがにみみたんも引いちゃった!? でもって長姉がファンとストーカーの線引きとかね、そんなこと思っていたの面白かったです。

今回はココのみみに対する愛情、そのほとばしりが全面に出ていた、そんな印象。だとしたら次回はみみのいろいろが語られたりするのでしょうか。妹大好きっぽい長姉のことも知りたい、なんて思った初回でした。

『探偵夢宮さくらの完全敗北』

きららで探偵ものとなるとコメディ色強めになる傾向があるのかい!? この漫画もそんな感じみたいですよ。テレビの探偵ものに憧れて、高校の探偵部に入ると決めた夢宮さくら。しかしそこは個性的なのばっかり集まってるようで、ここを闇の組織といいはる部長のナナオ。そして座敷童子と誤認されていたちぃ。このちぃって子が一番謎ですね! 2年のサニャが唯一まともな人なのかな? 探偵部についても、高校の部活だから事件なんて扱わないしって、暇つぶし部みたいなもんだよというそういうところはなかなかにいい感じかもって思いました。

謎の部員、ちぃ。ちー、ちーとしかしゃべらないこの子。飛び級で入学して留年している10歳児なのだそう。話している言葉がわからんでコミュニケーションに難があったけれど、さくらはなぜかわかるらしい。そんな探偵部でのさくらの活躍。まずはちーの通訳? でも、どんなかたちでも活躍のチャンスができたのはいいこと……。いや、このポジションならではの面白さがあるかもって思わされますね、これ。

『ポンコツあくてん日和』

主人公の女の子、いきなり今日も一日つまんなかった! からはじまるの、なかなかですよね。でもわかるわ。自分もわりかし今日も一日つまんなかった! って思っとるからね。実際、毎日なにかしら盛り上がるような事件があったりはしないわけで。と、そんなこんなで刺激的なできごとを求めてるその子のもとに天使と悪魔が降ってきました。これ、天使がえらい食わせものですね。そもそも天使って人の価値観と相容れる存在なんかではないから、人にとって友好的で親切で優しいみたいな存在ではないわけですけど、ここの天使はというと、またそういうのともちょっと違う感じしますよね。

めっちゃやさぐれてる! って感じ。トレードマークの輪も脱落しかかっとるのか。というか、もうアホ毛にひっかかってるだけじゃん! 朝起きたら落ちてた、ついに! って、いずれ落ちるだろうって思ってた、その発言の不穏さよ。そうそう、その直前に天使、悪魔ひとまとめに落ちこぼれ呼ばわりされた時ですよ、ぶちのめすぞっていってるの、これ天使だ。むしろ悪魔は涙目になっとるだけじゃん。

過激な天使、優しい悪魔というのはよくあるパターンではありますけど、天使のキャラクターが振り切れてるのがいい感じです。でもって主人公、この人もわりかしまともじゃないのな。スリルを求めてます! みたいなのはあるけど、ほんと、どこかネジがはずれてる感があるの、ナチュラルテンションハイ? それがまた面白いと思われて、ええ、いいキャラクターしています。

『サキュバスちゃんの攻略術』

これも天使と悪魔もの? と思って読み始めたのだけど、あれれ、主人公の真白、この人が天使なのか。訳あって人として生活しています。そういうのだけど、え? 本当は人間なの? 終盤、真白と友人のかなめの会話で天使というのが設定っぽいとわかってきて、正直ちょっと混乱しました。え? え? 天使ではない? 最初のうち、呼び出してしまったサキュバスのミアにテレパシーで考えが筒抜けとかいって牽制していたではありませんか。あれ、もしかして真白のはったり!? だとしたらすごいな。ほんと、終盤まで真白が天使であること疑っていなかった。というか、今でも、人でした、自称天使ですといいながら、実は本当に天使だったんですよーって引っくり返しがあるんじゃないかと疑っているくらい。

ええ、うまいこと翻弄されています。いい感じです。

最初、惹句にどきどきえろえろゲストとかあったから、どんなの見せられるのだろう!? とか思ったのですが、ゆうほどエロくはなくてちょっと安心しましたよ。いや、エロくてもいいんですけど、それよりも真白の人を食ったキャラクター? ただの中二病なのかそれとも本当になにか秘密を隠しているのか!? そうした底の見えない感じが面白かったです。ミアとの同居もはじまりますけど、ミア、絶対に真白に太刀打ちできないですよね。その真白の圧倒感。なかなかのものでしたよ。

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