2020年9月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2020年11月号

 『まんがタイムオリジナル』2020年11月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。テーマがナース? 医療? もう、山下さん、ベテランナースの貫禄たっぷりじゃないですか。そのポーズもかっこいい。その表情に余裕感じさせてかっこいいんですね。他にはドクターやってる『小森さんは断れない!』しゅりに、注射器持ったナース『可愛い上司を困らせたい』めぐみ。そしてちょっと昔風のナーススタイル『らいか・デイズ』らいかであります。しかし、今回の表紙、スタイリッシュ。単行本35巻の表紙の対になってるんですね、これ!

今月は新作ゲストが1本です。

『止まった世界の歩き方』

突然、時間の止まってしまったことに気づいた少年、山本圭太。時計も動かない。水道から水も出ない。外に出れば、塀から飛び降りた猫が空中に静止していて、まったくもって異常事態。

この状況、止まった時間の中で出会った女性、夜長香苗が引き起こしているというんですね。充実しない毎日が嫌になってタイムと夜空に叫んでみたら時が止まった。それ以来、ひとりで時間の止まった世界を楽しんでいたのだけど、ひとりだけではどうにも寂しい。それで友達を求めたところ、圭太がチョイスされた、ってことなんですね。

今回は、とりあえず状況の説明、シチュエーションを提示する導入といった感じ。これ、実際に時間の止まった世界でどのように遊ぶか、なにをするのか、どう楽しむのか、それが描かれると感じもぐっと変わってきそうですよね。

『おしかけツインテール』

昨今の事情を反映して? 今回、花梨たちはリモートでの勉強会にチャレンジするっていうんですよ。めちゃくちゃ緊張して照れている瑠璃がいいですね。どんだけ花梨のこと好きなのか。

これ、途中で気づいたんですけど、冒頭の四コマ、田の字に区切られたやつね、なるほどリモートの画面分割そのものなんだ! おおー、これはいいねえ。不思議と臨場感。花梨が見ている画面、そのものを見せてくれてるっていうの、なんかわくわくするものありますね。

さて、勉強会をやるの、集まってやるのとは勝手が違ってうまくいかないのかな? とか思ってたら逆なのか! むしろ集中しすぎる? 由利の感じてるツラさっていうのがおかしくって、そうか、真面目に頑張ってるんだな。できなくてつらいっていうけど、頑張ってるのはえらいと思うよ!

しかし、時間を忘れて取り組むものなんですね。門限とかない、バスの時間もない。それでやめ時を見失う。それを冷静に指摘する杏夏のクールさがよかったです。そして勉強明けの息抜き風景。由利はお菓子、瑠璃は入浴、っていうんだけど画面に映っとるとこで脱ぐのか! いやもう、大騒ぎ! こうした緊張が緩んでからの会話がまた見ていて面白かったです。

今回はリモートということで、コマに映る姿、それがリモートの画面そのものという工夫も普段の四コマとまた違うニュアンスあって面白かった。ちょっとした特別感があってよかったです。

『ネコがOLに見えて困ります』

ギャルネコから挑戦を叩き付けられるOLさん。テンションあげるギャルネコに対しクールに対処、回避するのかな? と思ったら、おおう、無言で家から抜け出す方策探してるぞ。

ミコト、いい飼い主ですよね。最近は家猫を外に出さないようにって意識が浸透してますけど、事故にあったりしたら大変でしょう? だからフェンスをつけたりして、脱走できないよう対策しているんですね。でも諦めない。考え込んで、脱出不能な状況にむーってしてるOLさんの可愛いこと。でもって、ついに脱出成功、はいいんだけど、ミコトが怒ることちゃんとわかってるよね? 悪いことしてるって理解してるよね? それでもやっちゃうところ、これがネコってやつなんだろうなあ、なんて思わされたのでした。

ギャルネコとの対決、これもネコならではの気まぐれさ発揮されて、ご飯の匂いにギャルネコへの興味まるで失っちゃってるじゃん! ぷらっと帰る気になったんだけど、脱出よりも帰宅の方が難しい。ほんと、兄貴の隙を見て滑り込むのな。このちょっとした冒険感が楽しいエピソード。ケンカも発生せず、平和に決着。いい結末でした。

『となりのフィギュア原型師』

めちゃくちゃ面白いな。原型が滝舘おこめ、デジタル原型は半藤! こっそり準備してたのか!? ともあれ、敬愛する滝舘おこめとともに作業できるの、半藤には超プレミアムだよな! 作業用のPCも、自宅から工房に移動させて、おお、桐山代表と半藤、ほぼ同居じゃんよ。もう代表が喜んじゃって、テンションあがっちゃって、君、小学生ですか! ってくらい半藤にかまってくる。ほんと、めちゃくちゃな喜びよう、小動物系のはしゃぎ方だよ。

この現場、斉藤がいるの、大きいですよね。ちょっと危険な匂いのする大人ではありますけど、プロとしての常識? 厳しさ? 社会人としての良識? みたいなの、一番しっかりしてるのも斉藤だと思う。今回も、半藤との関係考慮して厳しくあれない代表に苦言をいれて、ほんと、こういうシビアさ、いうべきことをいうべき時にちゃんというというその姿勢、かっこよかったですよ。そして代表も斉藤にいわれて考えなおすの、きちんと全ボツ伝えて、よりよいもの作っていこうっていい笑顔見せるの、すごくいいなあ、この流れ! ええ、仕事四コマであり、ちょっとした成長もの? っぽいニュアンスもあるという、この展開、この流れ。ほんと、魅力的でありました。

あと、それと、最後の意味深トーク! あらー、代表。いつもとはちょっと違った表情に、やっぱり大人なのだねえ、そんな気持ちになりました。

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