2020年9月5日土曜日

『まんがタウン』2020年10月号

 『まんがタウン』2020年10月号、昨日の続きです。

『あの世で猫になる』

マンションの部屋についてる地縛霊。事故物件と知られれば入居者が限られてしまう、というので無害そうな愛されキャラ、猫として紹介されてしまってからの生活。なんとなく猫という設定に、あと扱いにも慣れて、猫らしさをを強めていってる感ありますよね。その扱われ方、人としての尊厳は……? みたいにも思うのだけど、あの人でなし不動産屋のろくでもなさ! ほんと、その悪辣さに触れるにつれ、ああこの作者の持ち味がよく出ている……。いい……。なんて思ってしまうから、この漫画、私には大当たりです。

人なのに猫扱いされてもやもやしてる霊のタマちゃんの奮闘? 人としての自分をアピールしようとして失敗したり、あと詐欺まがい不動産屋にだまされないよう注意しようとして失敗したり、その健気さ? これもいい感じ。そして部屋のオーナー朝倉の猫と暮らせて嬉しい理由。その理由を知って思いに応えようとしたタマ。そうしたくだりも素晴しかったです。

『部長と2LDK』

部長、意外と流され体質? スーパーで突如はじまったタイムセール。殺到する主婦を見て、思わず一緒に駆け出してしまう! その成果がエビでした。650円って安いんですか? 菜々からの問いに、相場がわからないと応える。うん、ほんとに勢いだけだったんですね。

これ、部長には珍しいことだったんでしょうね。急遽作ることになったえび天。勢いでどんどんアレンジしていくアドリブ系女子菜々と、実践前に下調べしてシミュレーションしてと段取りが必要な計画立案型女子の部長。その差がよくよく表されていた揚げ物調理風景。どんだけ部長はビビりなの? みたいにも思わされて、面白いなあ、可愛いよ。ほんと、トラブル、アクシデントに弱い。でも、菜々のリカバー案を受けて、そこに道理があるとわかりさえすれば、ちゃんと問題解決していける。なんだかんだいって、ふたりはいいペア。互いの短所と長所が噛み合って、うまく物事運べる、そんな協力体制築けてますよね。

えび天は成功。残った揚げ油でコロッケも作りましょう。その過程で、主婦はコロッケを作りませんよ、無情な現実を告げる菜々がすごくよかった。この子、わりといろいろ世情知ってるタイプですよね。でもコロッケについては部長の意気を挫いちゃったか! そこから励ましてリカバーして、いろいろ具材盛り込んで、そしてできあがった大量のコロッケ。最後にはコロッケサンドになりましたという、あのなりゆき。ほんと、菜々さんアドリブの人。状況うまく受け入れて、うまく乗り切っていく、そんなスタイル、清々しさあって魅力です。

『立ち呑み布袋でもう一杯』

おおう、白瀬ったら思いっきり空回りしましたな。大阪からきたという女性客。布袋で隣り合わせて、話すようになって、その謎めいた色気とノリのよい明るさのギャップ? いや、なにもかもがないまぜになったその感覚に思いっきり翻弄されてるっていうんですよ。

漫画家と知られてその手を触れられてドギマギしたりな、それからスッキリしたいと、ふたりでカラオケいかないかと誘われて気持ちがグラグラ揺れたりな、ほんと、その度々にまるで店長が白瀬に気がないって駄目押しされていくのも面白かった。いやもう、今回は白瀬ひとり負け! その傷心を知るのは舘さんひとり。ええ、白瀬よ、舘さんの胸で泣くといいよ。

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