2020年9月30日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2020年11月号

 『まんがタイムきららキャラット』2020年11月号、一昨日の続きです。

『紡ぐ乙女と大正の月』

唯月の前に現れた女性。雪佳と呼ばれたそのお嬢さんは、唯月のかつての友人で、そして仲違いをした相手であるようですよ。男爵家の娘ごときが……。自重? いや、これは皮肉ですね。おそらく、かつて、伯爵家の娘が男爵家の娘とつきあうなど云々、家格を理由に仲を割かれたとかあったのでしょう。唯月の父が以前そんなことをいっていましたね。今では家格など気にせず旭や初野と親しくしている唯月ですが、かつては距離があった。父のいいつけに従順であろうとした、そのしこりが今も残っていたりするのかも知れません。

雪佳にこそその傷は深く、むしろ唯月は雪佳のことを変わらず友達と思っている。今からでも仲を修復したい……。ええ、この避暑地での目的、それが定まってきた感がありますよ。見掛けはもう大丈夫みたいに装っていた唯月も、紡の問いかけにいろいろ話してくれる気になった。かつてふたりの間になにがあったのか、それは次号としても、今の唯月ならたいていのことは乗り越えられそうに思えるんですね。紡もいるし、旭も初野もいます。以前の唯月とはもう違うというの、伝えられるといいですね。

と、それはそうと、お風呂で飲酒ーっ!? そう、そうなの、当時は合法だったの。いやもう、今ではなんでもないことがとがめられるかと思えば、今だと絶対駄目! なことが普通、当たり前だったりするこのギャップ! 感覚の違いにまったくもってしてやられます。

『RPG不動産』

ファーを探す不審者が城に侵入。ファーをはじめRPG不動産の面々を遠く辺鄙な島に転居させたのは成功だったのですね。

さて、島での仕事ですよ。前回見つけた状態異常やステータスアップをもたらす温泉は、猫さんに紹介することで温泉場として商業利用。とりわけ人気は回復の泉。けれど一時的なステータスアップに悪臭やらただれ、感電のリスクを負おうという人は少なくて、これら不人気の泉を当初は負債と感じていたものの、新たなアイデアの持ち込まれたことで商売として成功させる。こうしたくだり、この漫画のお仕事ものとしての持ち味、ふたたび取り戻させて、ああ、いいですね。この感触、ちょっと大変なことがいっぱいあったので随分久しぶりと感じます。

しかし今回面白かったの、あまりにも自由すぎる琴音たちですよ。ケーキを食べたら眠くなりました。お昼寝していいですか? からの、ここは幼稚園なの!? 職場!! 職場ですー!!!

ルフリアさん、大変だ。ほんと、大変。けど、ほんと、こんな自由な職場。うらやましい。こんな職場だと仕事も楽しそうだよなあ。なんて思っちゃうんですね。

『恋する小惑星』

地震に豪雨、続く災害に自分の無力を痛く実感させられるナナ。そうでした、この子が気象に興味を持ったのは、伯母が被災したことがきっかけでした。一時のかたくなさはとれたものの、それでも真面目な性分は変わらないわけで、ええ、思いますよね、なにかできないかって、でもそうそうなにかできることも見つからなくって、落ち込んだり気鬱になるのもわかります。

元気のないナナのこと、心配しているチカとメグ。ナナちゃん結構頭でっかちだから……。チカの評が面白い。この物言いに、ふたりの距離の近さっていうの感じさせられたように思ったんですね。そしてナナを元気づけるべく、メグ発案で公園にてピクニック。この、それぞれがそれぞれの考えで、問題抱えてそうな仲間に手を差し延べようというその姿。ええ、1年生組の交流のスタイル、見えてきて、ああ、なんか安心できますね。いい友達に、仲間になれたんだなって思ったのでした。

みらやあお、イノに桜に、モンロー先輩たちともまた違う、彼女ららしいやり方で、互いを思いやる、その姿がよかった。ダイレクトそのもののメグ。そっと見守るチカ。でも、チカもずいぶんくだけましたよね。今回のことでさらに仲を深めた3人。この子たちの物語も、また広がっていきそうで期待がふくらみます。

0 件のコメント: