『まんがタイムきららキャラット』2019年2月号、一昨日の続きです。
『恋する小惑星』。イノの決意、なんだったんだろうと思ったら、なんと地学オリンピック。数学オリンピックみたいなの、地学にもあるっていう。それに挑戦してみようっていうんです。そのこと聞いた桜が感慨にふけっているの、これよかったなあ。そして当日。試験会場で出会った人、積極的、ちょっとなれなれしい、そんな人だったんだけど、おかげでイノの緊張もちょっとほぐれたみたい。そして、ここに集まってるのはライバルでもあるかも知れないけれど、皆、地学が好きな仲間なんだって、そういう視点。ああ、こういうのもよかったなあって思ったのでした。けど、一番は問題に取り組むイノがですね、苦手分野に苦しんでいた時、天文が思ったよりも苦じゃなくて、その理由に思い当たるところ。ほんと、一緒に頑張ってきた仲間たちとの時間、それが助けてくれている。出会いが世界を広げてくれていた。そして今、会場で出会った仲間、冴木のおかげでまた世界が広がっていく。その様、素晴しかったなって。この漫画の魅力、しっかり伝えてくれてるなって思ったんですね。
『RPG不動産』。今回は琴音の里帰り。おお、ものすごいSLだ! 飛行船で4時間、列車で5時間、さらに馬車で1時間、そこから徒歩でしばらく、と思ったところで、グリフォンだ! 琴音の友達のグリフォン、桃がふたりを背負って飛んでってくれたんですね。琴音の家族、人懐こそうないい人たち。けど、妹ふたり、鼓と響は、姉がファーにとられたみたいでちょっと面白くなかったんだ。ちょっといじわるしたりして、けどそこからのファーですよ。真骨頂! モンスターと話せるというその能力、見事に活かされて、ええ、よかったですよ。鼓、響とも仲直り。それどころか、地域をおびやかすモンスターと思われていたミノタウルス、この人も悪い人じゃないんだってわかって、さらに仲直りっていう展開。ああ、今まで描かれてきたハッピー。ここにきて、またさらなるハッピーが重ねられましたよ。最後のお茶会のシーン。ええ、さいわいな風景。仲よく和やかに過ごされる時間。ほっとさせてくれますよね。
『まちカドまぞく』。蛟にとらわれたシャミ子。なんか楽しませよといわれるシャミ子だけど、なんだかんだでそんなに悪いやつじゃなさそうだなあ、蛟、と思ってたらとんでもなかった。シャミ子のことが気に入ったから返さないって、いやもうね、これ、よっぽどのピンチじゃないですか。今回、ご先祖、おそろしく気張りましたね。まさか、シャミ子の身代わりになって自分がとらわれになるって。けど、ほんとここからの展開。ご先祖が蛟から与えられた、というか押し付けられた約定の龍玉、これ、蛟がシャミ子に話してた永久の命を与える龍宝ってやつかい? だとしたら、これを与えられたご先祖は永久の命を得る? あるいはかりそめの体を失った後に残った龍玉が桜の問題解決に繋がるアイテムになる!? いやあ、前者でしたね。ボランティア必須にはなったけど、ご先祖、立派な依代ゲットだぜ! ほんと、まさかこんなミラクルな展開くるとは、軽く予想を越えてきますよね。
『すわっぷ⇔すわっぷ』。最終回、近い!? ともあれ、修学旅行から帰ってきた春子と夏子にトラブル発生です。入れ替わりができなくなったというんですね。キスしても入れ替わらない! その事実に気づいた夏子が春子に迫るあの場面、あれはキテましたね。名シーンだと思う。入れ替われなくなってしまったこと、これが春子に自分の利用価値が下がったって、友達じゃなくなる? なんていって不安動揺を誘ったのは、なるほど春子らしい! そう思ったのだけど、まさか夏子も、自分だけの特別がなくなるって心を揺らすのか。今回、構成がまた独特で、冒頭に扉がない。カラーを最後に持ってきて、一番最後に扉のコマがくる。タイトルはないんですけどね。そこに描かれた春子へとキスしようとするように寄る夏子の様子。ぐっと切なさ募らせる情緒にあふれたイラストで、それだけにここでの夏子の胸中にくすぶる春子への思い、切実なもの感じさせてよかったのですね。しかしこのちょっと見ない構成。これは次回への布石なのかな。これはどうなるか、楽しみにさせる。またこういう効果的に使われるカラーページ、単行本でも再現されたらいいのになあ。せめて電子だけでも、そう思わせる美しいふたりの姿でしたよ。
- 『まんがタイムきららキャラット』第15巻第2号(2019年2月号)
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