『まんがタイム』2019年1月号、発売されています。表紙は『おとぼけ部長代理』がメイン。もうすっかりお正月の様相。これは袈裟かな? 新年の一文字って趣向でしょうか。笑の一文字、書き初めをなさった、そんな様子です。『花丸町の花むすび』花子は袴姿で大きな筆。『レーカン!』天海さんも同様ですね。ダイナミックに大きな書き初めにチャレンジでありますね。
『ハニトラなんか怖くない!』。こりゃ一段落ってやつですかい!? 山田さんの攻勢にたじたじの綾小路。同僚の誉め言葉にまさかのハニトラを疑うという、これ見事、名シーンでした。しかし、名シーンといいましょうか、山田さんのこと魅力的に描くこと、徹底していて見事ですよね。綾小路を気遣い、いろいろと世話してくれている、それもそうなら、ビジュアルですよ、あのエレベーターの一コマなんかも素晴しい。一緒に鍋を囲むシーンでの、ちょっと照れた様子なんかも素晴しいものありますよね。それだけに綾小路の心配がおかしさも際立つというか、いや、山田さん、作為というかいろいろすごいものなあ。今回、綾小路の仕事に一区切りついたというので、もうハニトラの心配はない、そうした安心が事態を少し動かしましたね。ふたりで食事にいったその先で、山田さんも好みだけどって! いやあ、そこでいつもの同僚が介入して話はそれっきりになっちゃうんですけどね。もしかしたら私も誤解していたのかも知れません。下の階の立花さんみたくなにか目的があるのでは? そんな風に思ったりしてましたけど、いやもうただ単に綾小路に思いを寄せてるだけなんじゃ!? とか思いながらも、なにもが疑わしい。そうそう、綾小路の疑いもまだまだ継続ですよ。よい傾向です。
『瀬戸際女優!白石さん』。こちらも事態が一歩前進!? 体調崩した白石さんですよ。心配した真島監督が見舞いにきてくれて、さらには病院まで付き添うっていうんだけど、もしスクープされたらまずいという白石に、俺はかまわないって、さらには付き合ってもいいとその気持ちを明確にしちゃいましたね。これ、ここで描かれてる一連のことは、現実のことと受け取っていいんですよね? 翌朝白石が思ったように、熱に浮かされて見た夢ってわけじゃないんですよね? わからないながらも、確かなのは白石、この時のこと、夢って思っちゃったってことですよね。はたしてここまで状況が確定しながら、白石は以前からの関係に甘んじるのか。そんな白石のこと、真島監督はどう思うのか。こいつは見物でありますね。
『となりのレトロガール』。最終回でした。現に告白されてショックを受けた椎子。一旦はこの話を断って、さらには現のことを避けるにいたるんですが、そんな彼女のかつての時代、86年に残した心残りとか、そしてさらには椎子がこの時代に残ると決意させたものとか、ほんと、おかしかった。けれど、こういうところってあるよなみたいにも感じさせられて、最終回までの展開が気になるから今は死ねない! みたいなね、それが椎子にもあったってことなんだろうなあ。そして進歩したトイレに触れて、もう過去には戻れない……、っていうのも、なんかわかるかも。ええ、そんなことで!? みたいにいわれそうなきっかけだけど、案外人ってそんなもんかもって感じさせるのがよかった。ええ、いい最終回だったと思います。
『ウレ漫とガケ漫』。仕事場、神木宅に向かう白井の心境、自分の仕事に対する不安感いっぱいの様子から、クリスマスに浮かれまくった女子高生ふたりのお出迎えという、ビジュアル的にも実に対照的なこの落差! のっけからやられましたよ。ふたりとも可愛いし。しかしこれのなにがおかしいって、格好こそはクリスマスだけど仕事は普通にやりますよって。しかも黙々と真面目そのものの態度が面白い。神木の担当編集者、瀬戸の浮かれっぷりもすごかった。女子高生を超えている。で、この浮かれた様子とカラー原稿だけでももらって帰るって座り込むその気迫ね。あの原稿要求する、どーん! のコマとか、ものすごかった。それを受けての呆れたり怯えたりの様子がまた面白かったんですね。今回、白井がかつて神木と出会っていたこと判明するの、ちょっとよかったですよね。神木からは、あの時のサンタさん! そして白井の思い出に残る、幼ない頃の神木。素直な愛らしさありますよね。面白かった。それとちょっとなんか微笑ましかった。こういう話、好きですよ。
- 『まんがタイム』第39巻第1号(2019年1月号)
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