『まんがタイム』2023年10月号

『まんがタイム』2023年10月号、一昨日の続きです。

『スーパー恋愛タイム～現場でドSな彼女は自宅でデレる～』

ワリィナとタダシの直接の対決。生身での戦闘シーンを撮る日がついにやってきました。

撮影の現場を離れれば恋人同士のふたり。はたしてアツシは、演技とはいえリナに怒りをぶつけることができるのか？　台本の読みあわせをするも、アツシはどうも気持ちを乗せきれない。そんなアツシをなんとか本気にさせようと、アツシのプリンを勝手に食べてみせたリナがいい。で、そんなことで怒らないよっていってるアツシがまたいいって思ったんですよ。お互いに相手のことを考えて動いて、そしてその思いやりを気づいてっていうところに、ふたりの関係の成熟しているところ、感じさせられたのですね。

さてそんなアツシの気持ちづくりですよ。いつもなら台本を読み込んでいるところが、今日に限ってはスマートフォンに夢中。なぜ？　と思ったら、ファンの声、熱意を浴びようとしていたんだ。ネットを通じて届くファンの思いを受けて、その気持ちに応えたい！　自身の気持ちを高めていったアツシの熱演。そしてその気迫に応えるべく気持ちを上げていくリナの好演。

ふたりの関係が二人の演技に相乗して、よりよいもの、高みへと導いていくところ、素晴しかったです。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

琴音に密着取材ですって！　カメラマンの米田さん。本人も気づいていないよいところを引き出してくれると評判のカメラマンなんですが、そんな彼の前でもいつもどおりの琴音。いや、きっとそれがいい結果に繋がるんだ。そう思っていたら、ほんと、琴音、普段から細やかにいろいろ気配りしてるんだなあ！

きっとこういうところは、米田氏ならずとも他の皆も知っている。だからこそ琴音は愛されてるところもありそうですよね。そして放送で取り上げられたのは、それ以外の周囲の人との交流するところ。そこに浮かび上がる人間関係と人柄、それが魅力と評価されたってことなのでしょう。

そんな米田氏と琴音の交流も面白かった。お礼をいう琴音に対し、プライベートではからっきしという米田。それがまさか牧との共感高めたりね、そしてついには連絡先交換したっていうの！　ああ、牧さんにも春がくるのでしょうか。米田氏にも前向きな未来がくるのでしょうか！

ふたりにも明るい話題がおとずれたらいいですね！

『良倉先生の承認欲求』

新たな承認欲求モンスターが出現した！　良倉の同僚、明戸メイ。教師になって2年目という彼女は、自作メイド服で自撮り写真を公開していいねを集めることを楽しみにしている！　いやほんと、それ、普通の社会人といっていいのですか？

そんな明戸と良倉のコンタクト。SNSについて話があると呼び出されて、ついにアカバレしたかと思った明戸だけれど、よかった！　バレたのは生徒だった！　いや、よくはないよな。明戸が担任しているクラスの子。トレンドタグSPAMをするアカウントをブロックしていたところ発見したというのですが、それでしっかり自分の学校の生徒で、しかもどのクラスの生徒でと問題を分析、切り分けた上でもっとも生徒が傷つかない方法で収めようとするところ、良倉先生、ほんといい先生ですよ。

明戸先生もそんな良倉を見直したり、そしてSNSにやたら入れ込んでるって気づいたり、ほんと今後良倉に同族としての絡みが期待できそうな展開でした。というか、双方相手の正体に気づいた瞬間、関係は最悪の敵対状態になったりするのでは！？　ちょっと危険含みの間柄になっちゃいましたね。今後がすごく楽しみです。

『午前0時のおねだりごはん』

米沢とパートナーになりたい。牛喰の言葉にポジティブな返事をくれた米沢。そいつを反芻しては気持ちがぐにゃぐにゃになる浮かれ牛喰が本当におかしい。あまりの浮かれぶりに、お店の厨房から追い出される始末。もう本当に米沢の言葉ひとつで有頂天なんですね。

そんな牛喰の作る料理ですよ。米沢からねだられた昇進祝いなのですが、秋鮭メインの料理。どういうのにしようかと考え？　吉田に三元といった社内の人間にヒントを貰って、辿り着いたのが鮭づくしのコース。おしながきに大吉のおみくじをあしらうなど、あっちにこっちに嬉しい要素ちりばめられた、そんな料理だったんですね。

こうして頑張りに頑張った牛喰。さてそこで米沢のいい返事の真相聞かされて、人生のパートナー的な意味でいったその言葉、よくわからないままに返事されていたと判明！　ああ、牛喰よ、なかなか実らぬその思い。先は長いというべきか。あるいはゴールに着く日はくるものなのか。

そのあたり、いよいよわからぬようになってきましたね。

• 『まんがタイム』第43巻第10号（2023年10月号）