2023年9月6日水曜日

『まんがタウン』2023年10月号

 『まんがタウン』2023年10月号、昨日の続きです。

『もくもくもくのキャン』

いよいよ原田と木野の合同キャンプがはじまりましたね。

まずはふたりで道の駅。一日目は木野スタイルのキャンプ、ということで食事は木野が作るのですが、その材料を買い出しているんですね。たまご、じゃがも、タマネギ、ニンジン、そしてソーセージ。これをみてきっとカレーと推測する原田がいいですね。道の駅でイワナ食べて味噌こんにゃくも食べて、それでもまだまだ食べられるという。若さっていいなあ! いや、原田個人の特性でしょうか。

キャンプ場に到着してからのふたりのやりとり。なにごとにもてきぱきと、それでいてマイペースな木野と原田の対照が面白い。一緒にキャンプの夜を楽しみたい原田に対し、あくまでもマイペース、ひとりキャンプの楽しみを貫く木野と、こうしたスタイルの違いにこそふたりのキャンプ観がよくよく現れていたように感じました。

そして木野のメスティンさばき! きっとこれで米を炊くんだと思った原田ですが、実際にはメスティンでゆでる、蒸す、煮る、燻す、焼く、そして炊くと、多様な調理方法で活用してみせるそのベテラン感! しかもできるのはカレーならぬカレーパエリアだっていうのね、ほんと原田の予想をはるかに上回る上質のキャンプ飯が出てきたってわけですよ。

食後は、ふたり充実のキャンプの夜を楽しむひととき。そう思ったら、今度は今度で木野のマイペース! そうか、キャンプでは早寝なんだ! なかなか思うようにいかず時間を持てあます原田。いや、でもキャンプの時こそひとり時間を楽しむ、その用意は必要だったんですよ、原田さん!

『兎なりのウサギさん』

奈々花ちゃん、再登場! ほら、あのウサギがこわい青枝の従妹さんですよ。

今回はウサギを自分でも飼いたいからと、飼い方を知るためやってきました。でもみたらしはこわい。ぴょんぴょんクイックに動くから、それがこわい。今回もやっぱりそのこわい気持ちはぬぐえないんですね、奈々花ちゃん。

ウサギの飼い方を実地に学んでいく奈々花。このあたり素直に話を聞いて、素直に吸収していいく。まじめないい子だよなあ! と感心するばかりなんですが、逆にあぶなっかしいのはみたらし。じっとおとなしくしようとつとめてるんですが、どうしても跳ね回りたい気持ちは高ぶって、そしてついにその気持ちが一気に解放されてしまって、もう大変!

ばちこーんばちこーんって、ウサギが出す効果音じゃないですよ!

みたらしのあまりの勢いに圧倒され、ひっくりかえりながらも、奈々花、ちゃんとそのこわさを克服したんですね。ああ、これで約束どおりウサギを飼えそうじゃありませんか。よかったよかった。

そう思っていたら、最後にね、おとなのウサギ、保護ウサギをお迎えしたという報告が。ああ、いい選択かも知れませんね。こどものウサギはそりゃあ元気いっぱいで、対しておとなならもうだいぶん落ち着いているかも知れない。実際、奈々花の飼うことになったウサギはそうみたいで、あの穏かな関係、すごくよくマッチングしてると思われて、ええ、いい情景であったと思います。

『ルナナナ』

最終回! はたしてリコ、アキ、ナオの3人は火星にゆくことになるのだろうか。ちゃんと拒否権はあって、よかったねとは思ったんですが、いやそりゃ強制とかなったら人権問題だもんな。拒否権くらいはあるよな。

考えれば考えるほどに、迷ってしまう火星行き。ひとりリコだけは行く気満々なんですが、ナオとアキがなかなか決められず、とりわけアキが考え込んでしまうんですね。

でもそんなアキが出した結論。1%くらい行きたい気持ちがあるという、その表現が妙にリアルで、そしてナオの49%。ぎりぎり過半数には達しなかった気持ち。でもそれでもアキとナオ、ふたり話した結果、行くと気持ちを固めてリコに答えたその時の様子。本当にいいシーンだったなあ……。

と思ったからこそ、あのオチで引っくり返りそうになるんですが。いや、でも、最終的に不適格だったとしても、行こうと決めたその気持ち、決断、経験が今後に生きてくるんじゃないかなって思わされるところあったんですね。

第7寮。変わったようで変わらない? いや、変わらないようでいて、少しずつ変わっていっている。そうした微妙に移ろっていく様子、なんだか悪くないなって思えた最終回でした。

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