『まんがタイムきららMAX』2022年5月号、昨日の続きです。
『SAN値直葬!闇バイト』
相変わらずヤバい雰囲気ただよわせていますよ。仕事のお供にショゴスを提供されたあかり。あまりのおぞましい姿に恐慌寸前、涙目で抵抗してたらこよは正気度のチェックに失敗してしまっていた……。しかも2連続で失敗してるんですが、こよは大丈夫なのかな。今後、なにかしらの悪影響が続くのでは? ええ、この漫画の雰囲気だと、あとあとまで尾を引くようなこと、あってもおかしくない……。
ショゴスとちゃんとコミュニケーションできるんですね。暗黒端末なるスマホ似の機械でメッセージのやり取りが可能。で、これがいわゆるおじさん構文で出てきて、ショゴス、お前、古きものの下僕というのは知ってたけど、ネット古参でもあるの? あの思いっきり引いてるあかりが気の毒で、しかもこのおっさんショゴスが自分の制服に同化、まとわりついてくる!
ヤ、ヤバい……。あかりが恐慌状態に陥らずにすんでるのが奇跡のようでは!?
今回のあかりの任務は、学校に棲息するという半魚人の確保。皆には知られないようにと釘を刺されていたあかりだけれど、友達のうらんが半魚人の噂を追ってしまっていて、あああ、この子が巻き込まれるの!? と思ったら、こ、このタイミングできよるか! この一気に距離を詰めてくるの、びっくりしますよね。ダゴンの時にも思い知らされたことですが、毎回がこの距離感、この踏み込みなの!? いやあ、やられまくりですね。これ、ほんと、心捕まれまくりです。
『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』
新しい町にやってきたアヤたち。本格的に探索を開始しているのですが、残念、なかなか食料が見つからないようですよ。
そんな腹ペコパーティがたどりついたのがいたち商店。駄菓子屋さん! 作者の実家!? たまごボーロにリル感動。充分な食料が得られて一安心ですが、持ち運びには向かなそうなのが玉に瑕かな? でもお菓子あり、おもちゃありで、文明の滅びつつある状況においては心の栄養も補給できた、そんな貴重なスポットであったように思います。
前回明かされたアヤの過去、この世界がゾンビ禍に沈むまでの状況、その重さを受けてなお健全であろうとするアヤがとてもよかったです。これまで食料をいただいてきたアヤ。それを全部ノートに書き留めている。いずれ世界がもとに戻った時にお金を払えるように。この異常な状況において、せめて正常であろうとつとめているのか。親御さんの教育あってのことか。こうしたアヤの健やかさに救われる思いがしました。
そして今回のピンチ、リルが迷子に! この問題解決に笛ラムネが活躍するのね。ええ、描かれたこと、それがのちに生きてくる。これもまた嬉しいところであります。
『うちのババアしか勝たん!』
女子高生にまで若返ってしまった祖母のウメ。同居することになった孫、にこの生活ががんがん改善されて健康路線になっているのがおかしくて、いやいや、よかったではないですか。規則正しい生活リズムに栄養に配慮された食事。健康もそうだけど、美容にも効果ありだよ? ええ、にことウメの同居、ふたりそれぞれにメリットありではないでしょうか。少なくともにこには得しかなくなくない?
今回はウメの生活用品を買いにいきます。ご近所のショッピングモール? にこは衣料品店にて服を物色、ウメは陶器市にて食器を見てまわって、その陶器の見立て、知識についても折り紙つき。若い子に壁を作っていた陶工の心を開かせるのがとてもいい。素朴さと素直さと、謙虚さと、穏やかさ。そしてにこへの情愛。そうしたウメの情緒が、にこならぬ他の人たちにも伝わっていく、そんな温かみがとても心地よい漫画であると思います。
今回のラストに登場した、にこの友達とウメとのコンタクト。それもまた楽しみですね。きっと悪いようにはなるまい。そんな予感がするのですね。
『妖こそ怪異戸籍課へ』
お、おそろしい。今回の怪異戸籍課は過去一おそろしい。愛三女学園にて帝華たちを出迎える尚美がおそろしく可愛らしい……。等身大ポップを作って芳文社入り口に展示すべきでは!? それくらいに可愛かったです。
さて、今回は皆でテスト勉強ですよ。一学期の期末テストを前にして、楽しみにしている帝華と、はやくも諦めている饗子。え? 饗子、勉強あかんの? なんかひょうひょうと乗り切ってる、そんなイメージあったけど、そうか、テストとなるとそうもいかんのか。
というわけで、帝華の友達と饗子の友達、合同で勉強会することになりました。場所が饗子の学校、愛三女学園。饗子の友達ならぬ保護者、尚美がうまく場を取り仕切ってくれて、この子、クラス委員長やってるだけあってさすがの手腕です。というか、委員長スキルというより饗子の世話で身についた能力って感じなのかな? 細かいところにまでゆきとどいて、しっかり皆をリードする。ええ、しっかり者の尚美。帝華の友達ともすっかり打ち解けて、いい勉強会になっていましたよ。
そしてめでたく帝華も饗子も、友達みんなも赤点回避。帝華のちょっと悪ぶりながらも真面目で前向きな個性も見事に発揮されて、ほんとこの子、いい子ですよ! そんな帝華が虎の扱いに憤慨した時に、すかさずなだめてくれた饗子もいいお姉さんしていたと思いました。また睦子の勉強についての姿勢もいい感じで、こうした皆のあり方に伸びゆく若さや瑞々しさ、しなやかさを感じて眩しかったです。
- 『まんがタイムきららMAX』第19巻第5号(2022年5月号)
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