『まんがタイム』2022年4月号、昨日の続きです。
『瀬戸際女優!白石さん』
真島監督から一緒に暮らさないかといわれた白石。それで舞い上がっちゃって、頭の中が真島のことでいっぱい。いや、もうゴールしちゃってもいいんじゃないか、そう思うんですけど、18年の一人暮らし期間が、ちょっと弱気にさせてるんですね。
よくいえば、自由な毎日。風呂上がりに裸でウロついたり、落ち込んだ時に転げまわりながら大声でひとりごといったり、そういうのきっと引かれちゃう! ちょっとでもいいように見られたい、みっともないところ、嫌なところは見られたくない。
わかる! ものすごく共感できるんだけど、真島に対しては、白石さん、今さらでは!? だって、この人は警察時代にレディース時代の白石と交流あったわけで、それでもなおこうしてつきあいが続いている。だから真島に関しては信じていいのでは?
自分の申し出が白石を困らせてるのではないか。そう思った真島の対応はよかったですよ。なかったことにしてもいい。白石の心配も、偽った姿なんて魅力的に見えない、気にしない、大丈夫と言葉を尽くしてくれるところ、こういうところは年長者といっていいのか、そういう余裕を感じさせてくれて、ええ、白石には真島がいてよかった。そう思わせてくれる展開でありました。
しかし、こうしていざ同居となれば、この漫画どうなる!? そのあたりも気になりますね。でも、このまま当たり前に続いてもそれはそれでありだと思う。変化していく白石も見てみたいですよ。とか思ってたら、同居話そのものがご破算なんてこともありそうで、どうなるかまだまだわかりません。
『テレパス皆葉と読めない彼女』
いよいよ最終回ですね。テレパスを制御できるようになってきた皆葉。これまで人の考えを読んでしまって申し訳なく思ってきた、そんな後ろめたさからも開放されるのだとしたら、よかったですね、皆葉。でも妹たちから面白いようにからかわれたりね、こういう素朴で実直なところは以前どおり。ええ、皆葉の皆葉らしさはなお健在なんですね。
その上でアップデートされているのだと思う。澄花と一緒にいった映画、感動して泣いちゃってね、そんな自分に驚いている皆葉。共感する力が増しているんだろう。わからないながらも相手の思いを汲もうとする、そんな気持ちも強くなっている。テレパスがなくても、相手の考えてることがわからなくても、それでも前へ進もうと思える力。不安でも怖くても、それでも立ち止まらない皆葉を見ていると、きっとこれからも大丈夫だろう、そう思えてくるのですね。
そんな皆葉と澄花のこれから、どんな関係になっていくのだろう。今のまま、より深まっていくのか。あるいはこれまでにはなかった動揺、浮き沈みなどもあったりするだろうか。きっとあるかも知れない。でもそれでもふたりなら大丈夫だろう。ええ、ラストシーン、彼らの後ろ姿にそうした思いをするのでした。
『良倉先生の承認欲求』
かわいいオジサン。身近にいるかと問われた星畑が思い浮かべたのは良倉。でもちょっと溜息? やれやれ感が見られるのは、星畑の良倉を見てきた期間の長さがための気がします。
かわいいオジサンの話題に、乗るのか乗らないのか、めちゃくちゃ不安定な良倉が面白い。こうしたところ、良倉らしいと思う。そもそも自分自身がかわいいとか、そういうポジティブな評価されることを受け入れられない心理があるから、自分をOLと偽って活動するはめに陥ってるのかも。と思ったら、自分でもちゃんと理解してるんですね。そういうところ、良倉らしいと思いました。
今回明らかになった、良倉自身やってみているOLさんの努力。スキンケア! 基礎化粧品は毎日欠かさない! オジサンなのに肌ちょーキレー! さらにはまつ毛美容液!? このマメさ。OL設定にリアリティを持たせるのが主目的だけど、それだけではない、努力すること、それ自体が目的になってる感もありますね。
そしてぶんちょー紳士の小物作成。ああ、星畑に褒められてえらいこと嬉しそう! やっぱりこの人は自分自身じゃなく、自分の手掛けたもの、その仕事にこそ評価を求めるタイプなのかも知れませんね。あのぶんちょー紳士に話し掛けてるところとか、すごくよかった。自分の作ったものへの愛情、それが良倉への信頼になっているように思えました。
- 『まんがタイム』第42巻第4号(2022年4月号)
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