2022年2月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年4月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年4月号、発売されました。表紙は『ぼっち・ざ・ろっく!』。ぼっちとリョウがふたりそろって雛人形、男雛と女雛に扮しています。とはいうものの、さすがはこのふたりといいますか、マイペース? 普通の雛人形にはなりません。リョウはだんごを黙々とめされて、対してぼっちはギター抱えて青い顔。これはこれでふたりの普段の姿、それをよくよく現していますよね。けど、ふたりともに装束、よく似合っていると思うんですよ。とりわけぼっちですよ、暗い顔してるのはもったいないですよね、この子。

今月は新規ゲストが3本です。

『うちのババアしか勝たん!』

ひとり暮らししている女子高生、月見里にこが自宅に帰ったら、そこには見知らぬ少女の姿。いったい誰なのか。問うてみれば、月見里ウメ82歳だというんです。名前を聞いてもわからない。でも顔のパーツに見覚えがある。ああ、これはウメばあちゃん!

でも、父方の祖母がこんなに若いはずがない。いったい何者!? 聞けば、突然ふしぎな力で女子高生になってしまったらしい。かくしていきおい同居することになった若お婆ちゃん。幼ない見た目とは打って変ってシブいお土産の趣味、好み。また長く家事に携わっていただけあって炊事洗濯掃除にと大活躍と、若さに経験が備わってギャップてんこ盛りになっているんですね。

なぜおばあちゃんが若返ることになったのか。その人生を終えようという刹那、願ってしまった今一度の青春、その思いが通じたがためか、あるいは母の再婚でできた新しい父、その折りあいの悪さに苦しむにこの助けとなるべく神様ないしが祖母を遣わした? わからないのだけど、このふたりともにこの若返りがなにかしらの救いに至る、そんなきっかけとなりそうですね。

『ぼーだーらいん』

ロウソク灯して、怖い話をしているふたり。いよいよ佳境というその時に、ふっと吹き消されて強制終了されてしまう。ああ、この黒髪ショートの子、怖い話が苦手なのだな。そう思ったら、え? 違う? ただ単純に聞き飽きた話でつきあってらんなかったからなのか。

そう思ったら、あー、やっぱり怖い話ダメだったんだ。だよねえ。なんかそんな風だったよね。

心霊系の動画配信やってる陽子とその収録につきあわされているみどり。みどりをダシにして登録者を増やそうと画策する陽子が、今回の学校に出るという幽霊探索にて賭けを申し出る。ここで幽霊が出たらなんでもいうことを聞いてもらう。対しみどりは、幽霊が現れなかったら心霊スポットめぐりはもうやらないと約束させた。

でも、みどりもつきあいがいいよね。本当に嫌なら、頑として断わる、着いていかないって選択もできそうなのに、そうはならないんね。友達思い、あるいは陽子のこと大切に思ってるんだろうなあってのがこうしたところからもうかがえるように思いました。

さて、学校にてですよ、廊下に響く女の鳴き声。女子トイレから聞こえる鳴き声の噂は本当だった!? その真偽を確かめるべく問題のトイレに突入するんですけど、ええー、なんてこった、警備員がトイレの個室でAV動画見てただけなの!? って、なんでわざわざトイレで!? というか、これヘンタイ女とかいって陽子とみどりに文句いってますけど、あなた、失業の危機では!?

いやもう、幽霊と思わせてからのがっかり落ち。と思わせてからの、まさかの幽霊!? この警備員がそうだというの!? ああ、勤務中のハレンチ行為が発覚してクビになる警備員はいなかったんだ……。はいいとして、これ、割りと本当に陽子とみどり、ピンチなのでは? これ、いったいどういう方向に展開していくか、予想つかなくなってきましたよ。

『人狼少女ほかく戦略!』

独特な絵柄、雰囲気の漫画です。漫画のネタを探しに決死の覚悟で獣人の出るという森に踏み込んだ女の子。目当ては獣人、けもみみ美少女目当てだっていうんですが、いやいや、それが美少女かどうかはわからんじゃない!? というか、少女でさえない可能性まであるよ!? でもうまいことしたもので、おあつらえのけもみみ少女と出会えるんですね。

しかし獣人は人を食べるといいます。ゆえに死ぬことも辞さない覚悟で山に入っていたわけですが、実際その運命を受け入れつつ、ただその時までは取材をさせて欲しい。で、その提案が通るのですから、この獣人のお嬢さん、人がいいというか、生き抜くのに向いてなさそうというか、実際その後の彼女を見れば、学校でも知られた美少女双子に生活どころか命さえ脅かされているわけでしょう?

冒頭の、漫画のためには、あるいはけもみみ美少女と出会うためには命を落とすこともやぶさかではないといった物騒な状況、それが変わりものの人間に日常を侵食されるけもみみ美少女の悲哀をにじませるラストに決着するという意外性。この物語の移りゆきには翻弄されるがままでした。

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