『まんがタイム』2022年3月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。代理がチョコレートもらって浮かれているんですね。この笑顔、すっかり緩んじゃって、どれほどに嬉しかったかがわかろうもの。これ、娘のこずえからもらったりしたのかも知れませんね。『花丸町の花むすび』花子は大きなハートのチョコレートを持って、『軍神ちゃんと呼ばないで』虎もハートのチョコレート。和装にエプロンが可愛いですね。『百合のあいだは悩ましい』は、黒崎、白野が互いにチョコレートを食べさせあいながら、ふたり一緒にチョコレートを差し出してる様子です。
『ローカル女子の遠吠え』
今回は駅伝の話題。ええと、箱根とか? と思ったら、違うんだ。もっと地域密着のイベント。しずおか市町対抗駅伝なるものが扱われて、え、それDVDが発売されるくらいのイベントなの!? いやもうびっくり。静岡では結構大きめの愛されイベントっぽいですね。
そんな駅伝の話題をとにかく避けようと頑張るりん子が面白かったです。運動が苦手? いや、学校体育が好きじゃないんだな。わかるわ、りん子さん。対し短距離も持久走も好きだったという水馬。あの謎ポーズ、可愛いな! ポスターとかクリアファイルとかにはならんものですかい?
ともあれ、市町対抗駅伝、静岡以外でも開催されてるそうですけど、京都でもやっとんのかな。そう思って調べてみたら、市町村対抗駅伝、やっとる! マジか! はじめて知ったよ!? 話にも聞いたことがないし、当然見たこともない。DVDとか出とるんかな。どうなんだろう。いやもう驚きました。
静岡の対抗駅伝の見どころトピック、ユニフォームの色とか、緑と青とオレンジがとにかく多いとかいうの、そういう話も面白かった。でもってこういう話となると、アクティブな水馬、この人の魅力が押し出されてきますよね。
『茨城ってどこにあるんですか?』
ひたちなか市は那珂湊おさかな市場にて海鮮三昧としゃれこむ多恵たち。栃木から佐野大河も呼んで豪勢だなあ、と思ったら仕事です。支払いはヒカル持ち。ひたちなかの魅力をPRすべく動画を撮る。なので今回の多恵は随所で説明口調になってて、ああ、この子、ずいぶんこの仕事に慣れてきたんですね。
でもこの仕事、ものすごい。森戸を栃木に連れ戻したい大河にしても、あわび焼きなんてもの出されちゃあ戻ってこいともいいだしにくい。というか、こんなの食べられるなら自分も茨城に、なんて思ってしまいそうな状況じゃありませんか。鈴子にしてもすっかり茨城に馴染んでしまってて、むしろ東京の変化が他人事みたいになってるの。いや、ほんとに面白かったです。
そして県指定の天然記念物、白亜紀の化石が出るという岩場。ああ、これはワクワクさせられますよ。ヒタチナカリュウの化石が発見された場所。聞いたことある! と思ったら、ええー、スッポンだったの!? ほんとに食卓でスッポンのガラを見て気づいたの!? これ、今回の衝撃の話題でした。
そしてもうひとつの衝撃。多恵の母が倒れた!? えらいことになった。急展開? 今月、あちらこちらで急展開が立て続けだからもしやこの漫画も!? なんて思って、ちょっと動揺してしまいました。
『テレパス皆葉と読めない彼女』
澄花の手を引き屋上へと向かう皆葉。そのただごとでない様子に、笹本が動き出しましたよ。廊下をダッシュ、桐谷にコンタクトして、そのまま屋上へと向かう。その道すがら、出会う人に声をかけて、ああー、なんてこと、皆葉一世一代の晴れ舞台に水を差すようなことがなければいいんだけど!
皆葉、頑張りましたよ。皆葉の真意を問おうとする澄花に、自分の思いのほどを言葉にして伝える皆葉。その一心が反面皆葉にとっては、自分の自己中心的な姿、澄花を独占したい小さな心を露にすることだったというのが、この人の公明正大でありたいと望む理性を示していたように感じられて、皆葉、本当にいいやつ! ええ、でもそれが人の自然だとも思うんだ、皆葉よ。かっこいいとか悪いとか、そういうのを超える、いい告白だったと思いましたよ。
そして、それを受ける澄花が素晴しい。皆葉の手をとり、私の心を読んでと迫る。その真意、これはテレパスを介することがかなわないからこそ辿りつけた境涯、共感や思いやるという行為なのだと思う。勇気を持って澄花に歩み寄った皆葉だから、澄花が皆葉に伝えたいと思った気持ちに触れることができた。
ああ、これがクライマックス。次回最終回というのは衝撃ですが、いいラストに向かいそう。ええ、ふたりの関係、見事に周知されてしまってますけど、誰もが異論を差し挟まない、そんなカップルになりそうです。
『この契約は恋まで届きますか?』
日曜に予定があるという八千代。果たしてその予定とはなんなのか。聞けば家事代行の仕事ではないという。ということはデート!? 恋人がいる!? 不安にさいなまれる野田ですが、それ、きっと杞憂だと思います。
今回は手芸要素は少なめに、八千代の謎の部分、それを少しずつ明らかにしていこう、そんなエピソードでした。土曜出勤をはやめに切り上げた野田が帰り道で見かけた八千代。ちんまりと小柄でおとなしそうなこの人が、まさかのボクシングジム通いをしていると知ることになって、しかもキックボクシング、蹴りの威力、ジムでもトップクラスなの!?
八千代という人の、質実剛健、目的に対し最適な行動を一直線にとろうとする様、それが描かれていたようにも思ったんですね。ダイエットとかじゃなく護身目的。その真っ直ぐさは、確かにこれまで描かれてきた八千代らしさそのものだと感じさせました。
そして日曜の予定。電話の着信に笑顔で受け答えするその様子は、いまだ知らぬ八千代の姿。ああ、果たして八千代の予定とはなんなのか!?
いや、野田の心配するようなことではないとは思うんですよ。でないと、野田ならずとも心の弱い読者がショックで倒れてしまいます。
- 『まんがタイム』第42巻第3号(2022年3月号)
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