2022年2月27日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年4月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年4月号、一昨日の続きです。

『最果てのともだち』

林間学校がいいきっかけになったといっていいのでしょうか。将来に向けての展望が開けつつあるアサヒです。キヨたちのいる世界から人の世界へも目を向けようと思うようになって、これ自体はアサヒにとってとてもいいことだと思う。ところが、アサヒが自分と一緒にいてくれる時間が減っていることを面白く思っていないキヨ。この子がどんどん不穏な様子を見せるようになってきてるんですね。

救いとなるのは先生の存在でしょうか。この人は少なくともアサヒの将来を案じてくれている。人の世界での暮らしについても考えてくれている。でもキヨはそうではない。ひとり窓の外を見つめていたキヨのあの目。さらには、変わりたいといったアサヒに向けたあの目。ああ、怖ろしい。これ、どうなるのだろう。どんな展開を見せ、どんな終焉に至るのだろう。どんどん不安になっていくんですね。

そして今回、キヨをひとりにはしないと、アサヒがキヨと交わした指切り。ああ、ここで不安は頂点に達しましたね。これはまずいのではないか? むしろ呪いに似たなにかになってしまうのではないか? 不安な気持ちにさせられて、ああ、キヨはこうした悪霊じみたなにかになって欲しくはなかった。おそらくはこれがキヨの本質なのでしょうね。でもアサヒがつらかった時に助けとなってくれたのは、他ならぬキヨだった。それだけに、いずれキヨも救われて欲しい。そう願ってしまうのですね。

『ねことちよ』

ちよからの呼び出しを受けたまきとふみ。いったいなんだろう。訪ねてみればお庭にどうぞという。なんと、庭に天幕かけて、テーブル出して、ねこカフェなんての作っていたんですね。

いらっしゃいませとふたりを出迎えるねこに、うまくあわせてくれるふみ。まったくあわせようとしないまき。まきのこれは天然なの? ねこのやりたいこと、いいたいこと、それを汲もうとしてくれるふみに対し、まきはあまりにいつもどおり。あなた、そこそこお姉さんなんだから、そのへんうまいことあしらってあげなさいな、なんて思うのもいつもどおり。でもこれがまきの個性で、この漫画における役割なんでしょうね。

ねこが作った料理を出すカフェなんだそうですよ。それ聞いて、不安を隠せないまき。メニューはサンドウィッチとジュース、と思ったら、パンを焼いたのもねこだっていう。ああ、ホームベーカリー。面白いな。なるほどな、ホームベーカリーでパンを焼いたから、これを使ってお店やさんしよう。きっとちよが案を出して、準備してくれたんですね。で、メニューもねこにあわせて考えてくれた。

ねこの準備するところ、できたサンドウィッチとジャムトーストを運んでくれるところ、もう見ているだけで面白いよね。ほんわかと暖かみがあって、ほのぼのと嬉しくなってくる。きっとねこにとってはじめてのお店やさん体験。それで20円のお代をもらって、それでケーキを買うの? おや、秘密? 誰かをお祝いしたいのかな? みたいなこと思わせてくれるラストにも、この子のなにか考えのあることうかがわせて、それがやっぱり面白い。きっとそれは今後描かれるんでしょうね。この子のやろうとしてること、なんなんでしょうね。楽しみですね。

『さよなら幽霊ちゃん』

こちらの幽霊ちゃんもちょっと不穏な動きを見せています。

発見された遺書。降霊中に取り乱したゆう。おそらくはあの遺書がゆうの過去を知るためのきっかけになるのだろう。そう予測し動いている幽霊部の面々なのですが、部員間にも温度差があって、ゆうのあの部屋に縛られている理由を探したいという者があれば、急ぐ必要はないのではないか、それぞれの思惑が交錯したりぶつかりあったりと、生きてる側もなかなかに大変そうなんですね。

さて、幽霊ちゃんですよ。ゆうが寂しくないようにと昼食に部室を訪れた部員たち。ここで部の設立が発表されたり、さらには夏休みにはお泊まり会やろうなどなど、話題が弾むのですが、あれ、途中からゆうが話しかけても答えてもらえなくなってる? 最初はみきが話すのに夢中になってるだけかと思ってた。でも、どうもそうではないみたい。めぐやとうこに働きかけても応答がない。どんだけ話しかけても、必死になって声を出しても、誰も聞いてくれない。どころか、ゆうの姿さえ見えなくなってしまって、ああ、これ、どういうことなんだろう。

気になる情報、いくつか出てましたよね。雲居先生が妹から聞き出しかけていた、かつてあったという飛び降りの話。そしてゆう本人が話そうとしていた言葉。これ、もしかしたら私って死んでないかも知れない、みたいなこといおうとしていますよね。

こうした情報が導く今後の展開。それと今の状況。希望を見出していいのか、あるいは不安に思えばいいのか、先行きの見えなさになんともいえない感情抱いています。

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