ダイソーで売られているボードゲーム、今日は『いちご王国カレンダー』について。これはもともとは『いちごカレンダー』という名前で売られていたゲームだそうでして、そちらは1944円(税込)。それが少しルールを変えて110円(税込)で買えるというのですから、おそろしく破格です。ルールが違うというのは、オリジナルが四則演算の記号もカードで指定されているのに対し、王国は自由に計算できる。自分の手番でじっくり考えられるオリジナルに対し、はやく計算したものが総取りできる王国。山札がなくなった時の手持ち札の多寡で勝敗が決まるオリジナル、15枚集めたら勝ちという王国。こんな感じで違っています。で、これ、王国には四則演算カードが入ってないんですが、それを作ってオリジナルルールで遊んでみても面白いかも知れません。アナログゲームは各自でルール変更して遊べるというのが強み、その強みを生かせそうなカードゲーム、それが『いちご王国カレンダー』だと思います。
今日はちゃんと遊んでますよ! とりあえず3戦してみました。ルールは簡単。山札から5枚場に出したカードの数を計算して15になったら、計算に使ったカードをもらえるというもの。ただし制限があって、親は2枚とか3枚でも15を作ってカードを獲得できるのですが、子は場にある5枚すべてを使わないといけない縛りがあります。なので、親は子に対して考える余裕ができる。この親のアドバンテージをいかに活用するかがこのゲームの駆け引きなのだと思います。
親番で、2枚や3枚といった少枚でいいから、細かく集めて15枚に近づけていくというのが基本のセオリーでしょう。できれば4枚5枚ととりたいけれど、ゆっくり考えていたら子に15を作られてしまうかも知れない。なので子の計算力次第で、ゆっくり多めを狙うか、少数ではやくとるか、選択していくことになりそう。そのあたりの見極めが面白いゲームでした。
しかし人間には欲がある。それが子の狙い目だと思うんですよ。2枚じゃ満足できない。3枚4枚、できれば5枚とりたい。そう親が思えばどうしても手は遅くなりますよね。その隙に5枚総取りを狙っていくのが子の勝ち目でありましょう。
で、これ、親番がまわってくればわかってもらえるんじゃないかと思うんですが、ただの欲じゃあないんですよ。カードの枚数を欲張る、そういう気持ちももちろんあります。ですがそれと同時に、目の前にある数字全部を使って15を作りたい、与えられた課題、そいつにチャレンジし勝利したい!
卓を囲むプレイヤーだけでなく、山札から随時補充されていく5枚のカード、それもまた戦うべきライバルであるんですよ。目の前に並んだ、一見ちぐはぐで到底15なんて作れそうにない数字を、足したり引いたり掛けたり割ったり、あれこれ組みあわせて15を導き出せた時の感覚、それはもう予想をはるかにうわまわるものでした。チャレンジに勝利した喜び、卓を囲む中で一番はやく解に辿り着けた嬉しさ。これはちょっと病みつきになる、そんな実感があります。
アナログゲームの常ですが、ルールの解釈で悩むというのがあります。今回悩んだのは2点。
まずは、5枚のカードで15をふたつ作れた場合はどうなるのだろう。プレイヤー間で協議した結果、両取りは不可だろうとなりました。あくまでも場にあるカードで15を作るゲームであること。またルールにもあるように、「誰かが得点するかパスした場合、親を時計回りに交代します」、つまりふたつできた15のうちどちらかが獲得された時点で、親の交代条件が満たされていますよね。
もうひとつの解釈悩みは、勝利条件です。「誰かがカードを15枚取ったらゲーム終了」。その15枚というのは、15枚ちょうどなのか15枚以上なのか。
これはちょっと考えたら、15枚以上じゃないとゲームが成立しないとわかりました。
このゲームでは15の札は抜かれています。なので1枚のみのカード獲得は不可能なのです。ということは、15ちょうどで上がりルールなら、14枚集めてしまったプレイヤーはもう一生上がれなくなってしまう……。
ローカルルールで15枚ちょうどにしないと上がれないみたいなのを作ってもいいかも知れませんね。10枚からなら子でも上がれるけど、11枚以上集めてしまうと自分の親番でしか上がれなくなる。などなど、ままならぬ状況に翻弄されるシチュエーションが増えそうです。
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