2022年1月14日金曜日

『まんがタイムきらら』2022年2月号

 『まんがタイムきらら』2022年2月号、昨日の続きです。

『きもちわるいから君がすき』

思いを寄せている司を家に呼んだ依子。宿題を口実にしたのだけど、ネットで得たおっさんの少年時代を懐かしむネタ、鉄板の対戦ゲームってのを真に受けて、そのレゲーに片足突っ込んでる対戦ゲーム持ち出してくるんですね。

対戦に勝つと相手に好きなことを命令できる。それを聞いて、俄然やる気になる司よ。下心丸出しなんだけど、依子、事前に準備してきたか! ばっちりトレーニングしてたおかげで連戦連勝。司に次から次へと命令するってんですが、その命令っていうのがちょっと謎。

「おかえりなさい」っていってほしい? なんで? 司を家族と見立てたいのかな? 続く言葉も「いただきます」、「おやすみなさい」、「がんばりなさい」。日常の言葉ばっかりで、これ、どういう意図なんだろう。

その意図するところが判明するラスト、これはしてやられました! 録音しておくまではなんとなく推測してたけど、それをスマートスピーカーに仕込むんだ! さらにスピーカーの名前を「司さん」にすることで、擬似的な対話を可能にする! この発想、やるなあ! すっかり感心してしまいました。依子の発想力とそれを実現する行動力。好きを原動力にした依子ならではのものですよね。私を見捨てるその日までとか、リスト最後のフレーズ「きもちわるい」とか、なんともいえない味わいもまたこの子のらしさなのでしょう。その依子のワールドに一気に引きずり込まれた、そんな感のあるエピソードでした。

『推しごとびより』

カラフルリウムにファンが! ももかのライブにいった先で、話しかけてきた女の子。ももかちゃんのファン!? 心町が一気にテンショントップに持っていく、その瞬発力が実にいい。でも、その勘違いのおかげで、その子、一番の推しという心町と図らず両手握手ではないですか! 知らぬ間にファンサービスしちゃってましたよ、心町。

しかし自分たちにファンがついていることを微妙に信じられない心町となる。涙流しながら頬をつねりあうほどなのかい? でもって、そのファンの子、語る語る。心町の推しもさることながら、なるの推しが心町ということも完全に把握されていて、というか、カラフルリウムの魅力ってメンバーが自分の推し優先で勝手してるところなの!? その危うさがために目が離せない!? 放っておけないってことですか!?

聞けば聞くほど微妙な気分になってる心町、なるもめちゃくちゃ面白かったです。

しかしこうしてファンがついて、次の目標が見えてきたカラフルリウム。ファンへの思いや共感を糧に動こう、皆を引っ張っていく心町がよくて、また心町についていこうと負けじ動きはじめる仲間もよかったと思ったんですね。刺激を受けて発想すればすぐさま動き出すところ。これこそはカラフルリウムのよさで強みだと思うんですね。

My Private D☆V

『蜂も刺さずばうたれまい』のるりえです。

D☆Vポイントは非常にシンプル。「セーラー服にはパーカーを羽織らせよう」。

おお、わかる気がしますよ。この絵でいえば、足元なんかもポイントなのかも知れません。セーラー服でかっちりキメたら、足元はやっぱりローファーだろうと思ったら、これがスニーカー。そのいうならばミスマッチ。かっちりしたところに破調を加えてくる妙味。それがセーラー服にパーカー、なんだと思ったんですね。

全体がかっちりとおさまってるのも美しい。けれどそこにあえて加えられるまるで反対の要素、着崩しなんかもそうでしょう、このパーカーなんかもそうなのでしょう、その塩梅が適切ならば、はっとするようなよさをフォーマル、カジュアルの双方から引き出してくれる。

あるいはまた、ぴしっと張った気持ちに綻んで見える気負わない自然さ、飾らなさなんかが刺さってくるようにも思われて、ええ、大変によいものだと思います。

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