『まんがタイムきららMAX』2021年11月号、発売されました。表紙は『瑠東さんには敵いません!』。夕暮れの教室、窓辺で手をとり身を寄せあう瑠東さんと和村ちゃんですよ。この距離感! ぐっと距離を詰めていく瑠東さんに、ちょっとたじたじになってる和村が可愛い! 屈託なく笑う瑠東との対比も鮮やかで、ふたりはどういう関係なの!? みたいなね、興味をかきたてるその様子は鮮烈、素敵な美しさ。瑠東の手にしたカーテン、その陽に透けた白い布がベールのように和村にかかる? 意味深! ほんと、吹く風も感じさせるような表紙にドキドキですよ。
今月は新規ゲストが4本です。
『やみくも下町ぷりんせす』
ある朝目覚めると、見知らぬ部屋、見知らぬ女と一緒に眠っていて、いったい昨夜なにがあったのか!?
見た目小学生のお嬢様、物部さあや。二十代でばっちり成年なんだけど、この人のあまりの窮状を見兼ねて? 声をかけたのが中臣こやね。こやねの住まいにさあやを招くことになるのだけど、さあやにしては経験したことのないような古アパート。さらには汚部屋!? 玄関のゴミの山は、次の収集日までの一時置きと思いたいなあ!
いろいろと謎? 明らかになってないことがいくつかあって、なぜさあやは家出するに至ったのか、そしてこやねはなぜさあやに声をかけ、さらには自室に住まわせようとしたのか。いや、後者はただ単純に見るに見兼ねたからって感じもするな。
というわけで、ことの焦点は結構なお嬢様らしいさあやの家出の理由ですね。これ、次回明らかにされるのかな。そしてそれが明らかになることで、なにか動きが生じてくるのかな? ということで今回はまずは導入、ふたり一緒に住まうまでといった感じでありました。
『勇者召喚は想定外です。』
クラスで孤立がちな倉崎雫。人付き合いが苦手なんかな? と思ったら、クラスの自己紹介でやらかしちゃったのか。オカルト趣味で呪いがどうたらこうたらと長広舌ふるってしまったかあ。それで、呪い? 危ないやつ? とちょっと距離を置かれてしまいました。
うん、後悔先にたたずってやつです。
そんな彼女が友達を欲したあげく選んだのが、幽霊を呼び出すという黒魔術。うん、えらいことこじらせてますね。けれどその魔術で呼び出されてきたのがリリア・エル・シャーナ、異世界からやってきた勇者だっていうんですね。
とりあえず魔王を倒そうと剣ふりまわしたりして、うん、物騒だ! 自販機見て、破壊しようとするところとかも、うん、こちらの世界の常識が通用しない! でも炎の魔術を使うなどその実力はこちらの世界でも如何なく発揮できるようで、そんな子と一緒に暮らすことになる!?
まずは呼び出して、一緒に過ごしてと、そうした導入ですね。次回、後編に動きなど期待できそうです。
『にとーしんいもちゃん』
にとーしんいもちゃん。そのまんま二頭身のいもちゃんってことなのか。明日から高校生、入学式を楽しみにしているいもちゃんと、いもちゃんのこと心配している結菜。いもちゃんは妹さんでいもちゃんなんかな? 結菜はいもちゃんのお姉さん? と思ったら、逆なんだ! いもちゃんが姉なのね? ここはもうまったくの予想外でした。
そんないもちゃんが出会ったのは、身長185センチの同い年、同じ高校に通うことになった西山さおり。クラスも一緒。いもちゃんの落とし物を拾って届けたことをきっかけにふたり知り合っていくわけですが、さおりの方がむしろ内気で弱気、対していもちゃん、このちんまりした体躯で結構無茶する!? さおりの身長をからかってきた男子を思いっきりジャーマンスープレックス。おおう、冒頭の母との会話、あれ、冗談やなにかじゃなくて本気の本気だったんか!
いもちゃん、坂本椎菜ってのが本当の名前なんですね。その小ささからずっといもうと扱いされてきて、まわりからもいもうとちゃんと呼ばれてきて、その結果がいもちゃん。ああ、いもちゃん、もういもちゃんで定着しちゃってるけど内心いろいろ複雑そう!
とりあえず謎の存在、いもちゃん。やる時にはやるいもちゃんと、親切、優しいさおりとの交流? なかなかに面白くなりそうです。というか、いもちゃん、ほんと謎。男子も指摘してたけど、ジャーマンスープレックスの時、普通の頭身になってた。これ、切り替えられるの!? 謎です。
『まおつみ』
魔王討伐に抜擢された勇者のゆーしゃと、そのお供、とも。このふたり、特に才能があるとかじゃないのか。プルプル震えてるだけっぽいスライム相手にしてもまるで勝てないふたり。これ、とりあえず勇者を大量に任命するだけして、生き残ったやつに期待するシステムなのかい? 自然選抜システム。実際そうだとすれば、任命する側からしたら効率のいいやり方だったりするのかな。
実際、勇者を任命した姫からして、戦闘力で選ばれるわけじゃないっていってる。じゃあなにを理由にこの子たち選ばれたのだろう。レベル3のスライムにも5連敗。でもまあ死なずに生き残ってるの、これだけでも才能だったりするのかな? レベルを測ればまさかの0.01。ああ、そりゃあ勝てないわ。これ、普通の村人とかと比べたらどうなんだろう。強い? 弱い? これ、モブに比べてもなお低レベルなら、ほんとなぜ選ばれたのか。使命だけ与えられて大変だ。実際、虫レベルっていわれてるもんなあ。これ、本当にモブ以下の戦闘能力なんだろうなあ。
そんな彼女たちの前に現れたのが魔王を自称する女の子。仲間にしてほしい。一緒に冒険したい。あれまあ、魔王といってもそんなに悪い子ではなかったりするのかい? 実際こうして皆で一緒に旅して冒険して、仲良くなるなりしたらそれはそれで平和だったりするのでは? だって戦闘力に欠ける勇者たちですよ。和解に持ち込める可能性あるならそれに越したことないじゃないですか。
でも最後に判明する魔王のレベル。この人もレベル0.01なの!? 魔王も複数いたりするのん!? いやもう、この魔王を討伐するだけなら造作もない。けどそれじゃあんまりだからバランス取るためにレベル0.01の勇者が選抜された!?
このナンセンスさ。考えてもしかたないんだけど、いろいろこうしてなんでなんで!? って思わせてくれるポイントが続くの、悪くなかったです。ツッコミいれながら読むのが楽しいですよね。あと、魔王が可愛かったです。
- 『まんがタイムきららMAX』第18巻第11号(2021年11月号)
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