『まんがホーム』2021年10月号

『まんがホーム』2021年10月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』がメイン。中秋の名月、ということでらいかがもこもこウサギの格好して杵を担いでいます。これ、色からしてナバウサギなんかな？　『天国のススメ！』はススキを持った太一とウサギの人形に入ってるおばあちゃんですね。『ヲトメは義母に恋してる』鈴は、寿々ぐるみを片手に抱いて、ちょっと切なげに団子を食べています。『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻は、杯を手に空を見上げて、これ、中国の月見の様子なのでしょうか。月明かりに照らされたふたりの表情が素敵です。

『孔明のヨメ。』

孔明の策が功を奏して、孫権が曹操を相手に戦う意思を固めました。しかしそのために一度は孫権を怒らせてしまった。そのフォローをすべく孫権からの叱責を受けるという諸葛瑾。それも殿のため、そして弟のためなのでしょう。孔明というとなんでも自分ひとりでできてしまうみたいなイメージありますけど、決してそうじゃない、様々な人の助けがあってのことなのだ。当たり前といえばそのとおりなんですが、時に支え時に支えられる、そんな関係の描かれること、とても魅力的に映りました。

さて、周瑜が帰ってきますよ！　誰よりも先んじて会い、そして説得しないと！　急ぎ館へと向かうのですが、まさかそこで出会ったのが龐統。ここでこうして出会ったこと、なにか今後の展開に関わってきたりするのかな？

そして孔明、ついに周瑜と対面！　孫権を怒らせたこと、もう周瑜の耳に入ってるのか！　初対面ですでにお怒り。はたして、ここからどのように説き伏せていくことになるのか。スリリングなやりとりが続きますね。

『オレの愛で世界がヤバい』

ややこしいことになってきた！　縁結びの力がある万丈に自身の恋の成就を賭けてアプローチしていく結衣。あくまでも万丈へのアプローチは手段。本命は他にいるという結衣の計略は、よこしまでしたたかで、けどそうしたヤバめキャラがいい感じにスパイシーでいい感じなのでは？　とか思ってたら、それどころじゃなくなってきた。

これ、予想した以上に面白いかも。まさか結衣の恋愛を後押ししようと知子が画策、ふたりを体育倉庫に閉じ込めてしまうとか！　しかもうっかり鍵を手放してしまったもんだから、本格的にふたりを監禁することになっちゃって、ヤバい！　脱水で死にそうになっとる！

このくだりでね、まさか万丈の友達、達也が知子のことかばったものだから、知子は達也のこと好きになっちゃうし、でもって達也は達也で万丈に対し健気に振る舞う結衣のこと好きになっちゃうしで、ああ、これ、何角関係なのか？　知子は達也のこと、達也は結衣のことが好きで、そして結衣は知子のことが、って、ああ、この三角形のどこにも万丈が含まれてない！

いやもうしかしいい感じにややこしい。ここにきてここまで込み入った関係作ってくるとは、俄然面白くなってきた！　そんな手応えしっかり残して、こいつはゲストどまりじゃあもったいない。ぜひともこの先に進んでいってほしいものだと思います。

『恋はリベンジのあとで』

不穏な空気、どことなくただよわせています。

山上げ栽培ってのがあるですね。山の気温の低さを利用して花苗を育てる。それで梅ちゃんに連れられて山で作業していたら、そこに社長が石田を連れてきてしまった。

泉がかなり石田のこと意識していますよね。これ、泉からの一方通行なのかな。石田からはなんとも思ってないのかな。むしろ石田は迷惑に思ってるところもあったりしましたよね。それにも増して、若干の不仲が気にかかるとはいえ、石田には結婚も視野にいれた恋人がいるわけで、どう考えても泉の介入しうる余地がない。

そんな風に思うんですが、それでも泉は石田が気になる。石田のスマートフォンと自分のが入れ替わった時に、石田に届いた彼女さんのメッセージを見てしまったんでしょう？　完全に切れてるわけじゃない。むしろちゃんと繋り保っている。

やっぱり正直、どこをどう見ても泉が石田とどうにかなりそうな余地ないんですけど、今回の最後にそれでも嵐はやってくるとか云々いわれてるじゃないですか。

なにか、なにか起こるのか。いやもう不穏も不穏。泉との関係を疑って彼女さんがキレちゃうのかなあ。だとしたら、石田、石田があかんよ。ともあれ、先の展開、待つしかないですね。

• 『まんがホーム』第35巻第10号（2021年10月号）