『まんがタイム』2021年10月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。あーんと栗ごはんを食べようとしている様子が描かれて、ああ、ほんとおいしそうだ。テーマは秋の味覚ですね。『花丸町の花むすび』花子は、サンマの着ぐるみ着て両手に焼きサンマ装備ですよ。これ、らいかが見たら絶対に自分でも着たがりそうだなあ。そして『お天気おねえさんの晴れ舞台』琴音が表紙に登場です。手にリンゴを盛ったバスケット抱えまして、ああ赤が元気なこの子によく似合っています! 『この契約は恋まで届きますか?』の掲載告知カットもございます。
今月は新規ゲストが1本です。
『この契約は恋まで届きますか?』
ストレス発散で編み物やってる野田千尋。名前から勘違いされがちだけど27歳男子。仕事やなんやでストレスかかると、編み物で即解消していくの、結構いいメンタルヘルス対策だよなあ。完成したあみぐるみをSNSにも公開しちゃったりして、そうしたらちょぼちょぼいいねもついて、さらにはフォロワーさんからも好意的なリプライもらったりなんかもして、どこかの先生みたく承認欲求の奴隷までいかず、ほどほどに、常識的にSNSと付きあってるの、バランス感覚あるようで大変よいのではないでしょうか!
さて、職場で気になる女性、八千代さん。見た目ちんまりしてて大変可愛い人なんだけど、大変クール、有り体にいうと愛想が悪い。普通ならお近付きになる機会などなかったふたりだったんだけど、母親の強襲を受け急ぎ部屋を片付けるべく頼った家事代行サービス。なんと派遣されてきたのがその八千代さんだったっていうんですね。
なにか金銭的な問題でも抱えてるのでしょうか? ダブルワークしてまでお金を貯めないといけない理由がある? こうした謎がキャラクターにも物語にもひっかかりを作って、なぜだろう、知りたい、そんな気持ちをかきたててくれますね。そして加えて、こちらは予想どおりではあったんですが、なんとこの八千代さんがいつもコメントくれるフォロワーさん!
うっかり片付け忘れてたあみぐるみを見て気づいてくれた。さらには手芸を教えてほしいと!
手芸を教えるかわりに家事をやってくれる。そうした契約が結ばれて、でも千尋はあわよくばを狙ってますよね!? この思惑、はたして伸るのか反るのか、なかなか面白い前提を作ってきていい感じ。でもさあまずはそのあみぐるみをプレゼントするところからはじめればいいんじゃないかな!? このへん、千尋は気が利かない系男子の予感がします。
『茨城ってどこにあるんですか?』
今回の取材先は霞ヶ浦。日本2位の面積を誇る湖であるわけですが、なんと水際線の長さは琵琶湖を超えるんだ。あの手この手で日本一になろうとするの、めっちゃ気持ちわかる。これもまたひとつの郷土愛ってやつですよね。で、深さとなると霞ヶ浦、最大で7メートルちょいなんだ。400メートル超えてくる田沢湖がすごいなあ。これ、どんな地形なんだろう。
今回のメインとなるトピックは帆引き船。昔はこれで漁をやっていたんだ。この船の出現で、20人必要としていた労力を2人でまかなえるようになったというの、すごいな、ちょっとした革命だ。たとえ今は漁に使われなくなったとしても、こうして現在も保存されている理由、わかりますよね。見た目の美しさもある。観光の目玉として活躍している。けどそれだけでなく、この地域を育て発展させてきた立役者、誇りのようなものがあるのかも知れません。
さて、今回は船上のシーンが多かったわけですが、デッキで風に吹かれている森戸がめちゃくちゃいいですね! でもって鈴子先輩のぼふっ! 多恵、そこまで感動するんかい? いやほんと、こういうやりとりもまた楽しくていいんですよ。
『秘密のお姉さん養成ノート』
今回のテーマはストッキング! カフェで見掛けて美脚に意識まるごと持っていかれた蛍の熱い語りが唐突に主任を襲う! いやもう、この熱意、このテンション。これは君が女子だから許されてるんであって、我々が同じようなこといったりやったりしたら警察沙汰やからね? ほんと、かなりヤバめの橋を渡ってらっしゃるのよ、あなた?
さて今回、めっちゃ意外だったのが主任でしたよ。ストッキングへの思い入れについて聞かれた主任が、びっくりするくらい大量にしゃべるの! ああ、これ仕事柄だなあ。ブライダルの仕事となるとストッキングは切るに切れない。長年仕事を続けていればあれこれノウハウやら注意事項やらトラブルの経験やらも溜まってくるわけで、それがもう怒涛のように! ほんと、このレクチャー、はたして蛍はあまさずメモできたのか。もうほんと予想外の面白さでした。
今回の蛍のお試し。網タイツを試してみたら、指が変なとこ入ってちぎれそうに痛い! って、そんなことになったりするもんなん!? これ、ストッキングの下になにか薄手の靴下はくとかせんといかんのかい!? いや、それやってもなる時はなりそうだ。いやほんと、笑顔で痛みに耐える蛍。無理するな! って思うけど、それでも憧れに手を伸ばしたくなるものなんですね。
健気な子じゃないですか!
『テレパス皆葉と読めない彼女』
このところ重めの話が続いたからか、あるいは紆余曲折やアップダウン多めだったからか、今回は楽しさ重視のエピソード。
ある冬の日、雪が積もりました! それで喜ぶ皆葉の妹たち。兄の友達も呼び出して、全員で雪合戦をしようっていうんですね。兄貴相手だとちょっとつまらない。寒がり、本気でやってくれない、しかも心が読めるから投げても当たらない!
兄さん、加減するところが間違ってるよ! ちょい本気出して投げて、かつちゃんと当たってあげよう!
今回の超能力雪合戦、めちゃくちゃ面白い。あの、めっちゃわくわくしてキラキラしてる澄花が最高ですよね。そういえばこの子、以前の超能力トランプでもノリノリでした。ほんと、あの時も面白かったし、今回もすごくよかった。でもって、澄花が見事に勝っちゃうのね! 皆葉の能力を活用しつつ、前線には自分が立つというところ。この子の性格がよくよく見えて素晴しいわ! またエンジョイしまくってる様子が本当に生き生きとして素敵でありました。
そして今回のラスト。手が冷えてしまった澄花ですよ。暖をとる口実で皆葉の手に触れたその手を、すぐさまに握りかえすんだ皆葉! いやもう、ふたりもうすっかりこれまでとは違う行動見せてくれて、ああ、先に進みましたね。ええ、ふたりこうして歩みを進めていくのですね。実に眩しい光景でした。
- 『まんがタイム』第41巻第10号(2021年10月号)
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