『まんがタイムきららキャラット』2020年9月号、一昨日の続きです。
『またぞろ。』
留年生が3人。今日は元同級生たちと集まって少し語らうというのですが、明らかにことがおどおどしているの、学校にこられなかった去年のこと、そして留年してしまった今のこと、気にしているのがすごくよくわかる。そのことを気に病まなくてもいいって、クラスの皆もことが学校にくるようになったこと、よかったと思っている。それに立派だっていってくれて……。
ずっと不安に思っていただろうことにとって、これはどんなにか心づよいことだったろう。そう思われて、ええ、こと、よかったですね。
そして今回知ることとなった、巴についてのいろいろ。なんと、プロの写真家やってなさってるの。学業よりも仕事優先、感性の赴くままにぼんぼん学校休んだり早引けしたりしたもんだから、結果こうして留年することになってしまった。
ああー、巴、自由というか豪胆というか、思い切りのある子なんだなあ。そう思っていたんだけど、そう簡単な人ではないのか。去年のクラスメイト、葉室と柴山の語ること、それを聞くかぎり、巴の留年には意図がある。もしかしたら、ことをひとりにしないため? わからない。わからないだけに、そのいろいろの明らかになるかも知れない先のこと、そこに気持ちが向かいます。
『かぐらまいまい!』
文化祭を翌日にひかえて、準備にいそしむ面々。こふくと美夜はクラスの買い出しいって、隣のクラスのミコトとカンナは、衣装着せられたりバリバリ作ったりと元気いっぱい。クラスに部活にと、やることいっぱいで忙しいけど、その忙しさがまた楽しいということでもあるのだろうなあ。
舞の衣装はもう少し。御朱印のデザインもまだ決めきれていなくて、そして部屋の飾り付けもまだだという。どれもこれも時間に追われていっぱいいっぱい。もう駄目かと思ったら宿泊に突入ですよ! 学校に泊まりで準備する、この非日常。こういうのは自分にはなかったことですから、なんだか夢や憧れのようなもの感じますよ。
夜食の準備して、たくさん作ったのを差し入れしにあちこち回ったり、手のすいた友達が手助けしにきてくれたりと、こうした交流の広がりもまた魅力的な回でした。というか、この期におよんでわいわいやっちゃうこふくたち。部外の子からちょっとあきれられてる? このくだり面白かったなあ。
準備完了して、あとは明日を待つばかり。なかなか寝つけなくて、もう寝た? もう寝た? って声かけちゃうもんだからなおさら眠れなくてという、このわくわく感? でも、まさかここで演出追加のアイデア! ほんと、気持ちが動いて動いて、おさまらないって感じがよくよく出ていて、ほんと楽しい時間であります。
『精霊さまの難儀な日常』
異変を感じひとり海へ向かおうとするサラ。そのサラの手をつかんだのは……、他ならぬルカ。シィルにノムも揃って、ひとりで抱え込んで思い詰めているサラの荷をおろさせようとする。というか、ルカ、めちゃくちゃ面白いな。感情、大暴走やん。好きだって気持ち、大暴発しとるやん。
現在の状況について、ひとしきり情報出しあって、そして現場へと向かうのですが、精霊たちの不在に気づいたともりたちもまたサラたちを追うことになる、このくだりが面白くって、いやあ、すごいよおばあちゃん。いや、ともりもすごいのよ? このところのサラの様子を見て、こっそりGPSをつけておきましたって、ほんとすごい。ただ身の無事を案じて祈るだけとか、そんな受け身じゃないんだよ。いつだってそうだったよな。ほんと、この子、やってくれる。
電車で移動しているらしい精霊たちに、今から追いつけるか? そこに声をかけてくれたおばあちゃんが、ほんと、柔和な笑みを浮かべてね、と思ったら、次ページで車爆走ですよ! すごいなおばあちゃん。なるほどな、ともり、おばあちゃん似だね? そしておばあちゃんの語る、かつての精霊との出会いのこと。そうか、おばあちゃんは知っているんだ。そしてともりに優しく語りかけるその言葉のあたたかみ。自分の気持ちをもっと出してもいいんだよ。それは、きっとこの子の、この子たちの今後にかかわってくる意味ある言葉なのだと思います。
いよいよクライマックスが見えてきているのだと思います。サラたち精霊の子の試練。関わりゆく人の子たち。その先に訪れるものはなにか。試練の代償? それらが明かされるの、少し怖く思えてきますね。
- 『まんがタイムきららキャラット』第16巻第9号(2020年9月号)
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