2020年8月5日水曜日

『まんがタウン』2020年9月号

 『まんがタウン』2020年9月号、発売されました。表紙は『クレヨンしんちゃん』、しんのすけを中心に、登場人物がうわーっと勢揃いしたかのような賑わいを見せています。『クレヨンしんちゃん』が来月で30周年を迎えるのだそうですよ。ああ、すごいですよね。30周年ということは、平成の初期に誕生して、ほぼ平成を駆け抜け令和にまで至ったということですよ。あるいは前世紀から新世紀に突入して、もう21世紀の方が長くなっている。本当にすごい。ひとつの時代を作りあげていますよね。

今月は新規ゲストが1本です。

『ユイちゃんの恋結び』

笑顔が怖がられてしまう古賀虎太郎。なのにお隣の女の子は普通に話しかけてくれて、ユイちゃん、保育園児、やたら元気な逆八の字眉が可愛い子です。この子には年の離れた姉があって、高校生? どうも虎太郎のことが好きらしいんですね。妹もそれを知っていて、姉のこと後押ししてくれたり、うまいこと虎太郎との縁を取り持ってくれたり? はいいんだけど、たまには大チャンスを潰してくれちゃったりもして、このへんの恋愛の機微の疎さ? なんかは年相応なのかも知れません。

現時点で残されている謎は、なぜこのお姉ちゃんが虎太郎のことが好きなのか。これはおいおい語られることになるのでしょうね。そして虎太郎はというと、ユイの前で意図せず見せた自然な笑顔。いずれはそれが普段の笑顔になっていくのだろうな。と、その時まで起こるだろういろいろ、それがどういうものになるか楽しみです。

『新婚のいろはさん』

えらいもの見せられてる気がしますよ。暇潰しではじめたしりとりから発展して、ひとつの事物を異なる言い方で10種類表現できるかというゲームになっていく。やたら得意なはじめ。最初は乗り気でなかった颯斗も、面倒だといいながらそれっぽくできるなど、漫画家勢は皆得意だったりするんでしょうか。

今回、皆にこの10種の言葉で言い替える遊びをふっかけていって、その時々に見える皆の個性? そういうのを楽しむのが趣旨なのかななんて思っていたのですが、そんななまやさしいものじゃありませんでした。

おおう、夫婦の時間なのですか? 寝室、ベッドにて、10種のいい方で好きを語るいろはですよ。なかなか難しい、そういってはじめにもいわせるんですけど、ちょっと照れてしまってるっぽいはじめに対して、ぐいぐいいくいろはです。言葉や表現を超えていく気持ち、そんな感じの話です。それをばっちりいろはははじめに証明してみせて、いやあ、大変なことになりました。

とか思ってたら、今度はいろはが逆襲されるのね? ええ、ほんと、大変なもの見せられた感があります。

『私たち同じ人を好きになりました』

仕事を終えてから待ちあわせて観劇したあっちゃんとみっちゃん。舞台を見たあとは、その感想をふたり語りあうというのですが、楽しい時間はあっという間ってやつですか。気づけばラストオーダー。もう2時間以上たってたんだ! ええ、演劇を縁として知りあったふたり。年の離れた友人。互いに気負うこともなく、もうすっかりうちとけて、昔からの友人、あるいは年の差なんて感じさせない、そんな親しさ見せるようになっているのですね。

まだ語り足りない。場所を変えようか。そう思っていたら、みっちゃんの仕事の都合でここでお開きとなりました。この不完全燃焼感。でもそれで、今度お泊まり会をしてみないか。敦子が誘うわけですよ。ああ、また新たなイベント発足ですね。その約束の実現するまでの日々もまた楽しみになりますね。

なんて思っていたんですが、これってあれじゃないのか? バレフラグが立ったってことなんじゃないのか? だって今回のラスト付近であっちゃんいってるよ? 社の借り上げマンションだって。友達くらい呼んでもいいよねって。

これでもしみっちゃんが泊まりにいったら、このマンションは? ってバレちゃうよね? ということは、ふたりでどこかの御宿に一泊みたいな展開にしないといけなくなくない? などなど、ひとつのイベントが発生すれば、互いの身バレリスクがあがる。別にバレてもいいとは思うんだけど、だってそれはそれでひとつのハッピーエンドでしょう? でもおそらくはまだしばらくは今の、互いに互いの正体を知らない。同じ会社の社長と社員だって知らずにいるおいしい状況は温存されるでしょう。

ということで、社内でニアミスしてもそれとなく勘づきながら正解に辿り着かなかったふたり。この状況、まだしばらく続くと思うのですが、ほんと、お泊まりイベントはどう切り抜けられるんでしょう。どんどんリスクがあがっていく知らず秘密を抱えた友人関係。まさしく見物です。

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