2020年8月6日木曜日

『まんがタウン』2020年9月号

 『まんがタウン』2020年9月号、昨日の続きです。

『部長と2LDK』

雨の日の菜々の髪は、どんなに頑張っておさえてもすぐにもふんもふんになってしまう。菜々はすっかり諦観してしまってますよね。でも部長はどうにかしたい。というか、わしゃわしゃしたい気持ちを必死に抑えていて、自分は我慢してるのに他の皆は気軽に触って! イライラ? 嫉妬? ちょっとご機嫌よろしくないんですね。

でもこの人のこと、いろいろ見えてきましたよね。菜々のこと大好き。でも素直な感情を押し殺してるところがあって、だからそうした感情表してる人を見たら嫉妬にかられちゃう。今回もそんな感じでした。だから菜々から限定スイーツに誘われてニコニコ。でも水溜りの水をはねかけられちゃってまたも不機嫌。この感情が若干屈折しながらもわりと率直にあらわされる、これが部長なんだろうなあ。

菜々の髪を気軽にさわる男性から菜々をひきはがした部長、こういうところキリッとしてかっこいいんですよね。でもそこからちょっとこの人の不安が出る? 男性に触れないとか、そういうちょっとあかんたれなところが見えたり、そして余計なことしたんじゃないか、菜々に怒られるんじゃないか、もう動揺しちゃって、それがまさか菜々にぎゅっとされてあんなにご機嫌さんになるってね!

ほんと、この漫画、部長の可愛さ、それが最大の見どころになってる感がありますね。

『立ち呑み布袋でもう一杯』

待ち合わせをしているという白瀬。舘さんから、あと店長からもか、友達いたんだってえらいこといわれてますよ。とはいえ、リアルの友人とかではない。SNSで知りあった人で、使ってないタブレットをくれるという。実際にあうのはこれがはじめて、というので、えらいこと緊張しているんですな。うん、舘がいうとおり、ノミの心臓ですな!

ここからの舘のツッコミ、追求が実におかしかったです。少しだけ女性を期待してますな? って、まさかそんな、とは思うけど、やっぱりちょっと期待していたんかい!? というか、この後の練習、これが決め手になってましたよね。店長が待ちあわせ相手の代理になって練習につきあってくれるという。これがなかったら白瀬も女性を期待しなかったかもね。こんな人がきたらどうしよう、こんな美人が! って、淡い期待が徐々に形成されて育っていく過程を見せられているようでした。でもって、これをいい口実としてビールを飲みまくる店長! さすがですね。

そして今回の落ち。男でした! って、期待があったせいでがっかりって、失礼ですぜ兄さん! ほんと、これ、失礼だけど面白かった。この初対面の誰かとあう時にがっかりっていうの、実際、結構な失礼なので、白瀬氏、猛省ですよ。

『平日休みの堀出さん』

今回はなんとバイトを経験するんですか。生活が苦しいから!? ではなくて、もう遊びのネタが尽きてしまったから! でもそれでバイトしようだなんて発想が出るのがものすごい。しかも、日雇いバイトの派遣業やってる友人に、一時間刻みでバイトできるよう頼んだっていうからまたすごい。無茶するなあ。で、いきなりその友人の手伝いを一時間させられるというこの発想がすごいですよ。思いもしないもの、次々見せられるんですよ。

しかし一時間ごとのバイトとかって、迷惑なんじゃないのかね。そんな都合のいい仕事なんてあるもんかね。そう思っていたら、なるほどそういう手が! 休憩にはいったバイトの代わりかあ。それだと確かに一時間ずつ、いろんなバイトに参加できそうですね。とはいえ、実際のところ、まったく知らない仕事にぽいっと放り込まれて、一時間フルに体験して! みたなスムーズさは望めないよね。だから、これはちょっとした夢のような一日だったと思うんですね。大人のキッザニアみたいな感じで、知らない世界にちょっと触れるみたいな非日常感はきっと楽しいと思うんですね。

今回の落ちも冴えていました。まさか、パーッと打ち上げしようというのに、予算不足を埋めようと独自にバイトを追加するっていうのか。こういう徹底してテーマを追求するところ。見事ですよ。

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